エキスプレスサービス利用で楽々チェックイン
1ヶ月半ほどの一時帰国を終えてチェンマイに戻る。
コロナ禍以降、日本からタイに向かう時は毎回ZG(ジップエア)の「ジップフルフラット」と呼ばれるクラスを利用している。
これはシートだけがフルフラット仕様(JALのおさがりの機材)になっていて、後はすべてLCCレベルという航空券高騰のこの時代においてはコストパフォーマンスがダントツに優れているスペックだ。
シート以外はLCCなので、チェックインでは早く空港に来て長蛇の列に並ばなければならないしラウンジも用意されていなければ預け入れ荷物の優先取り扱いなどもなく自分的にはその点が大きな不満だった。
が、2023年10月に「ZIPAIR Express Service(エクスプレスサービス)」が導入されたことで状況は一変した。
これは3,000円の追加で専用カウンターでの優先チェックインと到着空港で預け入れ荷物の優先返却サービスを受けられるもので、1便あたり30名限定となっている。
今回の一時帰国の往路便で初めてこれを利用したところすごく便利だったので、復路も申し込んでおいた。
これまでは出発3時間前を目安に成田空港に着くように家を出ていたが、もうその必要もない。
なので、まともなものはしばらく食べられなくなる寿司を都内の店でランチとしていただいてからノンビリと空港に向かった。
駐車場に車を止め、チェックインが行われる第1ターミナルの建物に入ったのはちょうど出発2時間前。
スワンナプーム空港ではカウンターのひとつがエクスプレスサービスに割り当てられているだけだったが、成田空港では専用の入口のようなものが設けられていた。
入口はテープでガードされており、立っている係員にエクスプレスサービスを利用する旨伝えると通してくれる。
バンコク行きのフライトはシンガポール便とほぼ同時刻の出発で両方のチェックインが行われていたが、いつも通りビザのチェック(日本帰国便の予約がないため)を受けただけですぐにボーディングパスを受け取ることができた。
車で送ってくれたカミさんと別れ手荷物検査と出国手続きもまったく混雑することなく通過、これもジップエアの予約時に申し込んでおいた「ナリタトラベラウンジ」で搭乗までの時間を過ごした。
ちなみにこのラウンジの隣にはプライオリティパスで利用できる「希和(ノア)ラウンジ」もあるのだが、非常に狭くて混みあっていて落ち着いて滞在できないので好きではない。
なので今回は最初から「ナリタトラベラウンジ」を申し込んだのだが、何と「希和(ノア)ラウンジ」のほうは満員で入口の外に並んでいる人が5~6人はいただろうか。
これでは一体何のためのラウンジかわからないし、並んでるヒマがあったらさっさと「ナリタトラベラウンジ」に入ってしまえばいい(予約なしでも利用可能)のにと思うのだが。
ジップフルフラットは事実上の優先搭乗。乗客はほぼタイ人
1時間ほどを「ナリタトラベラウンジ」で過ごし、搭乗時刻ちょうどに着くようにゲートへと向かった。
この日は16番ゲートとラウンジからは少し離れていたが、TG(タイ国際航空)のように第4サテライトまで延々歩かされるようなことはないので助かる。
ゲートに着くと、すぐに搭乗のアナウンスがあった。
スワンナプーム空港とは異なり、成田空港でのZG(ジップエア)の搭乗は優先順位がつけられている。
ハンディキャップのある人や子供連れが最優先なのは当然として、その次にはジップフルフラットの乗客(とエコノミークラス一番後ろのブロックの乗客)が搭乗できる。
ゲートを通過してブリッジを歩くと、ジップフルフラットとエコノミークラスの乗客は振り分けられていた。
これ、自分の経験だとこのようになっている時と片側しか使っていない時と半々くらいなのだが、何か理由があるのだろうか?
最近はタイ人を中心にほぼ満席なので、客数の関係ではなさそうだが。
機内食もアメニティも一切オーダーせずただ寝るだけ
ジップエアが運用しているのはボーイング787型機1機種だけだ。
ジップフルフラットのキャビンを見ると、LCCであることをまったく感じさせない。
シートもさすが日系キャリア、設備は最小限だが清潔感はピカイチでヘタなアジアのFSC(フルサービスキャリア)よりも機内はきれいかも。
しかしシート周りはありとあらゆるものが省略され、本当に必要最低限の設備だけが残されている。
液晶画面ははずされただの物入れ(といっても書類しかは入らない)ネットにする潔さだ。
FSC(フルサービスキャリア)のビジネスラスのシートだったらスライド式のドアがついていて離着陸時に手元に置いておきたいものが収納できて大変便利なスペースもこんな感じ。
機内アナウンスでジップフルフラットの乗客は離着陸時は足元の靴を入れるスペースにモノを収納しろと言われるのだが、バラバラに押し込んだら飛び出してきそうなので、自分はいつも大きめのポーチにひとまとめにして入れるようにしている。
搭乗機はほぼ定刻に成田空港のゲートを離れて滑走路へと向かった。
いつもだがさすが日系、遅れることがほとんどないのはすばらしいと思う。
ジップエアでは機内で快適に過ごすためのブランケットやスリッパなどのアメニティや機内食は事前に予約・購入する仕組みになっている。
自分は乗り始めた頃は毎回これらをオーダーしていたのだが、最近は利用することがなくなっている。
ちなみに、ドリンクやちょっとしたスナックは機内Wi-fi経由でスマホから注文できる
強烈な向かい風で30分のディレイ。長く感じたフライト
離陸して30分くらいして眠ってしまい、次に目が覚めたら搭乗機は海南島の南海上を飛行していた。
スマホで確認できるフライトマップを見ると、ここまでかなりの時間がかかっておりバンコクまでの所要は7時間を超える計算になっていた。
「今日はずいぶん時間がかかるな~」とか思ったものの再びウトウトしてしまい、次にハッキリと目が覚めるとラオスとタイの国境付近にさしかかっていた。
機内の照明がつき、トイレに行ったり身支度を整えたりするために立ち上がったり通路を歩いたりする人が増え、自分もバンコク到着に備えた。
この日は雲が多くベトナムのダナン上空から陸地の上を飛ぶようになってもほとんど地上の灯りが見えなかったのだが、バンコクのスワンナプーム空港への最終着陸態勢に入ると窓ガラスがぬれて外がみえずらくなった。
この時期には珍しく、雨が降っているようだ。
結局搭乗機は予定到着時刻よりも25分遅延だった。
着陸して機体が滑走路を進む途中でCAさんから「本日は強い向かい風のため、予想以上に時間がかかった」旨アナウンスがあった。
成田→バンコクは普通であれば予定飛行時間よりも20~30分は短く、だいたい6時間半くらいが標準だと思うが、この日は7時間25分と1時間近く余分に飛んでいたことになる。
途中ほとんど眠っていたとはいえ、「今日ずいぶん時間がかかったな~」という印象が強く残った今回のフライトだった。
いつものことだが、ZG(ジップエア)はスワンナプーム空港ではイミグレとかから一番離れたターミナルGの一番端のゲートを使うことがほとんどだ。
駐機料に違いがあったりするのだろうか。
そのため、降機後はかなりの距離を歩かされることになる。
お年寄りやお子さん連れ、手荷物をたくさん持っている人などは大変だろう。
自分はイミグレはファストトラック(優先レーン)を通過するので他の搭乗客よりは多少早かったかもしれないが、預け入れ荷物受け取りターンテーブルに着くとまだベルトも回っておらず荷物が出て来る気配もなかった。
それから10分くらい待っただろうか、アラーム音が鳴ってターンテーブルが動き出しベビーカーなどのいくつかの優先荷物に続いて自分のスーツケースが出てきた。
利用客が少ないのか、自分がエクスプレスサービスを使った時はいずれもほぼ先頭で荷物が出て来るのが助かる。
FSC(フルサービスキャリア)でも、ビジネスクラスの席数が多いフライトの時は荷物が後のほうになると結構時間がかかったりするからね。
外は結構な雨が降っているのだろう、受け取ったスーツケースはぬれていた。
この日はスワンナプーム空港近くの乗り継ぎ用ホテルを予約していたので、一般エリアに出ると迎えの車を手配してくれるスタッフのいる場所まで行き、15分ほどの待ち時間+車での15分ほどの移動で無事に部屋に入った。
翌日のチェンマイ行きは朝10時のフライトなので、とりあえずシャワーを浴びるとまた早々に眠ってしまった。
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