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【コロナ禍での一時帰国】(3)帰国後のホテルと自宅での2週間隔離。日本の水際対策はザル以下だった

コロナ禍で日本に帰国した後に隔離されるホテルの食事 コロナ禍
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この記事は、ガネッシュが2021年6月に日本に一時帰国するにあたって実際に経験したことなどをまとめたものです。その正確性などについて、いかなる保証をするものでもありません
コロナ禍での日本帰国にあたって必要な手続きや書類は頻繁に変更されますので、最新情報をご自身で確認されることを強くおすすめします

日本帰国のために必要なものやスワンナプーム空港での搭乗手続きなどについてはこちら↓

タイ出国から日本までのフライト、成田空港での検疫手続きなどについてはこちら↓

タイからの帰国者は3日間ホテル+11日間自主の隔離

現在、タイから日本に入国するすべての人は、検疫所が用意した空港近くのホテルでの3日(タイ同様入国当日は0日目となるため実際には4日)間の強制隔離および検査を受けなければならない。

また、その後は入国時に申告した場所(自宅やホテル)で11日間の自主隔離とスマホにインストールしたアプリなどを通じて健康状態や居場所を報告しなければならず、タイに入国時と同様に15日間は自由に行動することができない

自分は成田空港から日本に帰国し、それにしたがってまずは隔離ホテルへと移動した。

隔離ホテルの感染対策はかなりいい加減

隔離ホテル行きバスは感染対策ゼロ、チェックインは密な環境

成田空港で降機後、検疫と入国・通関手続きが終わると付き添いの職員の先導で隔離ホテル行きのバス待合所に案内された。

成田空港到着ロビーの隔離ホテル行きバス乗り場案内

ロビーのイスに座って30分近く待った後ようやくバスが来て、荷物を預け車内に乗り込んだのだが、ビックリしてしまった。

車内の感染対策がまったくされていないのだ

車両はごく普通の観光バスで、乗り込む際は前後の間隔を空けるよう注意があるわけでもなく、乗り込んだ後にも「並んで座るな」とか言われるわけでもない。

バスの乗客はほとんどが単独の日本人で皆さん礼儀正しく2人がけ1列に1人しか座らないが、中には並んで座ってマスクを着用しているとはいえ帰国して興奮しているのかけたたましい大声で話す中高年夫婦がいたりする。

コロナ禍で日本帰国後、隔離ホテルへの移動用バス

乗客と運転席の間にはビニールシートの仕切りがあるわけでもなく、ドライバーは普段着にただマスクをしているだけというラフさ。

こんな対策ゼロの環境で仕事をさせられている彼があまりに気の毒だ。

ガネッシュ
ガネッシュ

1月に入国したタイの隔離ホテルの移動時、ワンボックスカーの乗客は自分一人で運転席との間は完全に仕切られ、ドライバーは防護服にN95マスク、フェイスシールド着用でした

バスは10分ほどで隔離ホテルに到着したが、前のバスの乗客のチェックインが終わっていないので降車せずにしばらくここで待つと言われる。

30分以上前(たぶん)に出発したバスの乗客のチェックインがまだ終わらないとは、どういう手続きをしているのだろうか。

それよりも何よりも、まったく感染対策されていない密室のバスの車内で待たされることに不安をおぼえる。

前のバスの乗客のチェックインが間もなく終わる、という連絡を受けてから次のバスが成田空港を出発すればいいのに、おそらくそういった段取りや相互連絡のルールなどが何も決められていないのだろう。

このバスは車内の消毒などもこまめにしているとは思われず、感染リスクという意味では他の場所よりも一層高く感じるので、N95マスクとゴム手袋着用など自己防衛したほうがいいと思う。

ようやく降車してもよいと言われ、ホテルの建物に入る。

チェックインはホテルのロビーを使って行われていたのだが、ここも感染防止対策があまりにもずさんでまたまたビックリ。

コロナ禍で日本帰国後、隔離されるホテルのチェックイン

チェックイン手続きを行うテーブルの前に飛沫感染防止のアクリルパーテーションは立っているが、写真を撮影した順番待ちのイスは隣との間隔が1mも空いておらずソーシャルディスタンスはまるで無視。

チェックインが終わってテーブルが空くと、案内のスタッフは大声を張り上げながら案内をしている。

チェックインが終わって客室に向かう際、自分は荷物が多かったのでカートをお願いしたのだが、手伝ってくれたスタッフは普通のマスクをつけているだけでゴム手袋もしていない。

ガネッシュ
ガネッシュ

タイのASQ(隔離措置施設)では、チェックイン時に病院の看護婦による体温・血圧測定などがあり、荷物は車から降ろされると自分とは別に運ばれ客室内に置かれていました

この隔離ホテルのスタッフたちがワクチン接種を受けているのかどうかは知らないけれど、そのうちこの中から感染者を出しそうな気がする。

そう思っても不思議ではないくらい、成田空港からの送迎バスを含め感染予防対策がいい加減だと感じた。

隔離中の予定は紙で渡される。チェックアウト希望時間も紙で提出

チェックインの時に、スタッフから何枚かの紙を渡される。

そこには、「東横イン成田空港」とホテル名が記載されていて、初めて自分が隔離される場所がわかった。

1枚には隔離中のスケジュールが記載されていた。

コロナ禍の日本帰国後、隔離ホテルで渡されるスケジュール

ほかには「滞在のしおり」のほか「健康観察チャット(体温報告)」についてや隔離終了後のチェックアウト希望時間を伝える紙などがある。

コロナ禍の日本帰国後、隔離ホテルで渡される滞在のしおり
コロナ禍の日本帰国後、隔離ホテルで渡される健康観察チャットの用紙
コロナ禍の日本帰国後、隔離ホテルで渡されるチェックアウト希望時間を伝える紙

「健康観察チャット」のQRコードが印刷された紙や、チェックアウト希望時間を伝える紙は特に重要なので、客室に入って一息ついたら必ず一通り読んでおこう

自分はここで初めて知ったのだが、隔離が終了してもホテルで解放されるわけではなく、いったん専用バスで成田空港に送られてからそれぞれの自主隔離場所に向かわなければならない

自分のように家族に迎えに来てもらう場合は、待ち合わせ場所には注意しよう。

部屋はごく普通のビジネスホテル。滑走路が見えるのがよい

自分が案内された客室は、ごく普通の安ビジネスホテルのそれだった。

コロナ禍で日本帰国後、隔離される東横イン成田空港の客室
コロナ禍で日本帰国後、隔離される東横イン成田空港のバスルーム

日本のホテルのデフォルトで窓はほんの少ししか開かなかったが、成田空港の滑走路がよく見え解放感があってよかった。

コロナ禍で日本帰国後、隔離される東横イン成田空港の客室からの眺め

シャンプーやボディーソープは客室に備えつけられている。

ほかには歯ブラシセットが隔離日数分と粉末の日本茶と昆布茶が1袋づつ置かれているだけなので、自分のようにコーヒーが飲みたい人などはあらかじめタイから買って来る必要がある

ちなみに、ホテルにはコンビニが併設されているのだが利用不可、家族からの差し入れは条件付きで可能になっている。

食事は選択不可。追加飲料水の手渡しはマズイだろう

食事は選択不可で、滞在のしおりには「食物アレルギーのある方はご注意ください」と書かれている。

なお、ハラルとベジタリアンはチェックイン時に希望することが可能。

今回の4日間の滞在で出た食事を、上から朝食、昼食、夕食とすべて紹介する。

コロナ禍で日本帰国後、隔離される東横イン成田空港で出た朝食
コロナ禍で日本帰国後、隔離される東横イン成田空港で出た昼食
コロナ禍で日本帰国後、隔離される東横イン成田空港で出た夕食

残せばいいだけの話だが、チェンマイ(タイ)帰りの自分にとってはかなりボリューミーだった。

隔離ホテルには外国人もいるのだが、自分のように世界中どこに行っても土地のものをおいしく食べられちゃうならともかく、朝から鮭弁は辛いだろう。

食事は毎回、廊下の客室ドアの前に置かれたイスの上に置かれる。

コロナ禍で日本帰国後、隔離される東横イン成田空港の食事の配膳

配膳時間は、8時半頃、12時頃、18時頃と「滞在のしおり」には記載されているが、朝食は自分の滞在中すべての日で1時間遅れ、昼食と夕食はおおむね時間通りに配膳された。

朝食だけが毎日極端に遅れるのは、朝に唾液検査を受ける人たちはキットが回収されないと食事ができないので、それが完了するまで検査のない人含め全員の配膳をしないからではないだろうか。

あるいは、総客室数が1,384もあるのに対して朝のスタッフが十分確保できずオペレーションが混乱しているのかも。

というのも、一度「食事の配膳が終わりました」と館内放送があってドアを開けて取りに出たら置かれておらず、電話して催促したことがあったので。

飲料水の追加、リネン類の交換は電話で依頼することができるのだが、自分が前者を頼んだらマスクだけを着用した若い男性スタッフ(アルバイト?)がドアをノックしてビニール袋に入ったペットボトルを手渡ししてきたのには、驚きを通り越してあきれてしまった。

成田空港への移動から始まって隔離期間中ずっと感じたのだが、このホテルのオペレーションは、おそらく責任を持って全体を管理している人がいないのではないだろうか。

このスタッフも、たぶん隔離されている人からリクエストがあった物品を手渡す際の手順を誰からも明確に指示されていないのでこういうリスクが発生すると思われる。

隔離最終日、予定にまったくない時刻に追い出される

隔離ホテルでの最終日の朝はドアノブに唾液検査の袋がぶら下げられるので、それに唾液をとって後ほどやって来る検疫官に渡す。

コロナ禍で日本帰国後、隔離される東横イン成田空港での唾液検査

この検疫官は、さすがに防護服にN95マスク、フェイスガードと完全防備だった。

ホテルのスタッフとの落差があまりに大きすぎるのにものすごく違和感をおぼえるのだが、これも「隔離(水際対策)」という大きなくくりでプロセス全体をコントロールしている人が誰もいない(必ず守らなければならない事項や基本的な指針を与えずそれぞれの担当にただ丸投げ)ことから起きているのではないだろうか。

唾液検査の結果は電話で知らされ、その後ホテルをチェックアウトして成田空港に向かうという手順になっており、自分は18時のバスを予約しておいた。

ところが、14時ごろに電話があり「結果は陰性だったので、15時にバスを用意するからそれに乗ってホテルを退出するように」と言われた。

チェックイン時にもらったチェックアウト希望時間を記入・提出する紙には、最も早い時間で16時となっていたのだが、一体どういうことだろうか?

自分は成田空港にカミさんに迎えに来てもらうことになっていたので急きょ電話して時間を早めてもらって対応したが、隔離タクシーを予約している人とかは簡単に時間変更できないケースもあるだろう。

自分が隔離された「東横イン成田空港」のオペレーションは、全体を通してとても正常に機能しているとは思えないので、「自分の身は自分で守る」という意識を常に持ち自分自身で感染対策を徹底するととともに、ホテルの都合で勝手にスケジュール変更などが起きることも念頭に置いておこう

成田空港に戻ったら何をしようが自由(いいのか?)

ホテル1階のロビーに降り、チェックインの時と同様の密な環境でチェックアウトを終えた後、再び感染対策ゼロのバスに乗って成田空港へと戻る。

降車は第1ターミナル、第2ターミナルを選ぶことができ、バスに乗り込む時に希望を伝える。

成田空港に戻ったら、もう何の束縛もない。

コロナ禍で日本帰国、隔離ホテルで過ごした後に降ろされる成田空港

自分はカミさんが迎えに来るまで少し時間があったので、出発ロビーに上がって開いている店でコーヒーを飲みながら待った。

確認はしなかったが、公共交通機関を使って帰ろうと思ったら帰れてしまう(チェックがあったとしても、荷物が少なかったりしたら帰国者とはわからないだろう)のではないだろうか。

こんなので水際対策の意味はあるのだろうか???

国内No1空港送迎サービス。タクシーより割安なことも

自主隔離期間中のフォローアップはほとんど無意味だろう

自宅、もしくはホテルなどで過ごす残りの11日間は、日本入国時にインストールした2種類のアプリと、毎日届くメールからアクセスする健康状態確認申告によるフォローアップを受ける。

健康状態確認メールへの回答

コロナ禍で日本帰国、自主隔離中に届く健康状態確認メール

自主隔離期間中、毎日11時頃に「健康状態確認のお願い」というメールが届く。

メールの中にあるリンク先をクリックすると「自分や家族に37.5度以上の熱がある人はいるか?」と「自分や家族に風邪症状のある人はいるか?」という質問があり、「はい」「いいえ」で答えるようになっている。

自己申告なので適当に答えたとしても検証のしようがないし、水際対策としてはほとんど役に立たないのではないだろうか。

ガネッシュ
ガネッシュ

タイのASQ(隔離措置施設)でも体温測定結果は1日2回の自己申告でした

まあ、厚生労働省の「自分たちは仕事してました」というアリバイ作りにはなるかもしれないが。

位置情報確認アプリでの居場所申告

コロナ禍で日本帰国、自主隔離中に使う位置情報確認アプリ

1日に2~3回アプリからプッシュ通知が来るので、気がついた時に「今ここ!」というボタンを押すだけだ。

ビデオ通話アプリは間抜けすぎて笑うしかない

コロナ禍で日本帰国、自主隔離中に使うビデオ通話アプリ

「入国者健康確認センター(My SOS)」というアプリから、自主隔離中に電話がかかって来る。

受信するとこちらのビデオカメラが立ち上がり、「今、申告した場所にいるか?」と質問がある(向こう側の姿は見えない)。

が、このアプリ、呼び出し音が鳴らずバイブレーションのみでテレビとかをつけていたりすればぜんぜん気がつかない。

自分は11日間の自主隔離期間中7~8回かかって来たと思うが、実際に通話できたのはそのうち4~5回だった。

別に出られなくても次の時に何か言われるわけでもなく、一度「呼び出し音が鳴らないからかかって来ても気がつけない」と言ったら「その場合は出なくて構いません」と先方のオペレーターがはっきり言ったので、入国時に渡される書類にある「着信があったら必ず応答しろ」はただ書いてあるだけなのだろう。

オペレーターの話す内容は毎回一言一句違わないのは与えられたスクリプトを読んでいるだけなのだろうし、「入国者健康確認センター」などと名乗ってはいるが、実際には居場所を確認するだけで健康状態はただの1度も質問されなかった。

居場所を確認するなら上記の「位置情報確認アプリ」で十分だと思うのだが、それを指摘したら「アプリの管轄が違うので」と言われた。

縦割り組織の恐るべき実態だ。

そもそも飲食店や電車の中とかならともかく、自宅かどうかなんて画面越しに見ただけでは向こうは判断できないのだし、都合悪ければ応答しなければいいだけなのだからほとんど意味のない水際対策だと思う。

「COCOA」はまったく不要

コロナ禍で日本帰国、自主隔離中にインストールしなければならないCOCOA

このほかに、かねてから評判の悪い「COCOA」という新型コロナウイルス接触確認アプリも入国時にインストールさせられるが、隔離中は一度も開くことがなかった。

自分のようにキチンと自主隔離していれば感染者と接触する機会など原則ありえないのだから、無用の長物となるのは当然だ。

そもそも感染者が自ら「陽性となった」と登録しなければアプリのデータベースに反映されないのだから、システムが根本的に欠陥なのだ。

入国時の条件になっているからインストールするだけで、隔離が終了した後でも自分は利用することはないと思う。

ガネッシュ
ガネッシュ

そういえば、タイ入国時にインストールしなければならない「ThailandPlus」という「COCOA」に似たアプリもまったく使いませんでした

結論:日本の水際対策は「ザル」以下

1月にタイに入国した時と今回日本に一時帰国した時の水際対策を比較すると、日本のそれはハッキリ言って「ザル」以下の「ワク(枠)」でしかないと感じた。

とりわけ、成田空港を出てから隔離ホテルでの滞在を経て成田空港に戻るまでに自分が接した隔離ホテルで働く人や移動のバスのドライバーなどスタッフの感染対策があまりにもおざなりで、今のやり方のままだとその中から感染者が出そうな気がしてならない。

また、強制隔離後の自主隔離も、自分のように場所が自宅で家族と一緒なら万が一自分が新型コロナウイルス陽性だったら間違いなく同居家族に感染させてしまうだろうし、家族には行動制限がかかっているわけではないのでそこから市中感染を引き起こす可能性も低くはないだろう。

いずれにしても、特にタイの滞在先を出てから日本で自主隔離場所に到着するまでは自分の身は自分で守るという意識をしっかり持ち、N95マスクにゴム手袋着用などの対策をしっかり講じたほうがいいと強く思った。

仮に移動中や隔離期間中に新型コロナウイルスに感染したとしても、誰かが責任を取ってくれるわけではないのだから。

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