東京からチェンマイへと戻る日は、乗り継ぎの香港空港がシステムトラブルで大混乱。
成田からの便はほぼ定刻に着陸したものの、滑走路からゲートに着くまで1時間半もかかってターミナルビルに入った時にはヘロヘロになっていた。
さらに、チェンマイ行きの便も1時間半ディレイということで、とりあえずラウンジに入ったものの自分と同じような搭乗便がディレイした乗客たちで座る場所すら満足に見つけられずぜんぜん落ち着かない。
自分がこれから搭乗するキャセイドラゴン航空KA232便チェンマイ行きはLCC仕様だからということだろうか、香港空港のメインターミナルからバスに乗って移動した先の出島のようになったサテライトターミナルからの出発ということで、そちらのほうがゲートも少なくおそらく人も少ないだろうと踏んで早々に移動した。
見込んだ通り、サテライトターミナルは人が少なくゆっくりとイスに座ってボーディングが始まるのを待つことができた。
結局、ボーディングのアナウンスがあったのは当初の搭乗予定時刻から1時間半近くたってからだった。
この日のチェンマイ行きはエアバスA320型機だったが、乗客が多いとA330-330型機での運航となる日もあるようだ。
A330-300型機でも、やはりLCC仕様でシートピッチとかが狭いのだろうか?
この日は最前列窓側の席がアサインされた。
ビジネスクラスは全部で8席しかないが、LCCであることをまったく意識させないシートの仕様だった。
同じような単距離路線ではベトナム航空やマレーシア航空の同じクラスの小型機に乗ったことがあるが、それと同等、マレーシア航空のボーイング737-800型機に比べたらむしろこちらのほうがいいくらいだ。
ウエルカムドリンクもオレンジジュースだがちゃんと出たし。
シートコントローラーなどはキャセイパシフィック航空の機材とまったく同じだったのだが、席の前の壁の上のほうに、何やらヘンんものがついている。
持ち手のようなものがついているが引っ張ることはできないし、もし仮にできたとしても位置が高すぎて使いようがない。
「これはいったい何をするものだろう?」と思っていたら、しばらくしたらCAがタブレット端末を持ってきて、「使いますか?」と聞いてきた。
「はい」と言うとCAはここにタブレットをセットした。
なるほど、モニター画面がないのでタブレット端末を貸し出して、それで映画を見たりフライト状況の確認をしたりするわけだ。
これはこれで便利かもね。
結局、搭乗機は2時間遅れで香港空港を飛び立った。
モニターを見たら、香港からチェンマイまでの飛行時間は1時間50分と表示されていた。
海南島上空から真西にベトナム、ラオスを越えてチェンマイに直行のルートなので、早いわけだ。
機はあっという間に巡航高度に達し、シートベルト着用サインが消えるとすぐに食事のサービスが始まった。
まずはドリンクだが、あっという間にチェンマイに着いてしまうのでアルコールはやめてコーラにする。
おつまみは「Mixed Nuts」と袋には書いてあったが、日本のあられだった。
続いてスターターは季節の新鮮果物。
メインディッシュは3種類の中からのチョイスだったが、香港空港の混乱で疲れてしまったというのもあるのかあまりお腹が空いていなかったので、一番軽そうな点心にしてみた。
「わぁ~、すごくおいしい!」というようなものではない(たぶん冷凍ものを使用)が、十分食べられる。
量的にもこれで十分だ。
成田から香港の便でずっとコーヒーを飲んでいたので、食後のドリンクは鉄観音をリクエスト。
お茶をすすっていると、CAがアイスクリームを持ってきてくれた。
サービス的には、普通のキャセイパシフィック航空の便とぜんぜん変わらない、という印象を受けた。
ディレイしたせいで途中で日が暮れてしまい、機が高度を下げ始めた頃は外は真っ暗で何も見えなかったが、チェンマイ空港への最終着陸態勢に入ると眼下には見慣れた夜景が広がっていた。
結局、チェンマイ空港に降り立ったのは予定より1時間45分ほど遅い19時過ぎであった。
イミグレで入国手続きを済ませ荷物を受け取り、タクシーで自宅へと戻る。
さすがにくたびれ果て、荷をほどくこともなくシャワーを浴びたら急激に眠気が襲ってきてベッドへともぐりこんだ。
翌日からは荷物の開梱から家の掃除、食料の買い出しなど、チェンマイでの日常生活に戻るための準備が始まる。
毎回のことだが、落ち着くまでには1週間くらいはかかっちゃうんだよな……
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