今回の一時帰国ではマレーシア航空を利用したのだが、前回の記事でも述べた通りクアラルンプール・成田間はコードシェア便のJALも選択可能だった。
一時帰国用に限らず、いつも自分がチェンマイで航空券を購入する時には
(1)検索比較サイトのスカイスキャナーで、出ているキャリアと価格をチェックして候補を抽出
(2)候補の航空会社の公式サイトで価格とともに運行機材・シートなどをチェック
(3)市内の旅行会社で価格をチェック
というプロセスを経てこの3か所のどこで購入するかを最終的に決めている。
今回は、そのプロセス途中でマレーシア航空からバンコク・成田をビジネスクラス往復でおよそ26,500THB(現在のレートで約90,000JPY)という激安オファーメールが届き速攻で予約を入れたのだが、クアラルンプール・成田間は追加料金なしでコードシェアの日本航空(JAL)便も選択可能という太っ腹だったので、往路だけをJALにして予約を入れてみたのだ。
JALの国際線に乗るのはおそらく15年ぶりくらい。
最後に搭乗したのは、成田からバンコクの便でまだファーストクラスがある時代だったのだから「一体いつの時代だよ!」って感じだよな(笑)
バンコクから昼過ぎの便でクアラルンプールに到着、キャセイパシフィック航空のラウンジで3時間ほど時間をつぶした後、搭乗機へと向かう。
クアラルンプールの空港は、搭乗ゲートの直前にセキュリティチェックがある。
機械が1台か2台しかなく、ここはプライオリティレーンとかがないのでビジネスクラスの搭乗客も列に並ばななければならない。
どの便でもいつ行ってもここは行列になっていて結構うんざりするのだが、理由はわからないけど今回のJAL便ではほとんど並んでいる人がいなかった。
いくら秩序正しいのが好きな日本人が多いとはいえ、こんな場所が見違えるほど効率的にオペレーションできるはずはないと思うのだが……
セキュリティチェックを終え搭乗ゲート前に行くと、5分もしないうちに機内への案内が始まった。
この日はボーイング787-9型機での運航だ
さすがに、機内はほぼ日本人で満席。
自分は前から5列目くらいだったのだが、機内に入って席につくときに後ろのほうを見たら、ギャレーを過ぎたず~っと後ろまでビジネスクラスの席が続いていた。
後で調べてみたら、この機材は機体のほぼ半分がビジネスクラスで52席、プレミアムエコノミークラスが35席あって、エコノミークラスは15列足らずの116席しかなかった。
そのビジネスクラスが日本人だけでほぼ埋まるのだから、落ちぶれたとはいえ日本経済はまだまだだいじょうぶでしょう(^^)
シートは「ヘリンボーン式」と呼ばれる座席を斜めに配置したタイプで、千鳥格子状に席を配列した「スタッガード式」よりも一世代前ということになるのだろうか。
個人的には、CI(チャイナエアライン)のようなソロシートでもないフルフラットにもならないただのリクライニングタイプでなければ、ヘリンボーン式でもまったく問題はない。
他のキャリアのシートと取り立てて大きな違いはない
この便の食事はナイトフライトの他社便とおおむね共通で、離陸してすぐにスナックとアルコール、あとは成田着陸1時間半ほど前の朝食という組み合わせだ。
スナックはテンペ(インドネシアの納豆)フライやチキンサテ(マレー風串焼き)など3種の料理がほんの一口づつ乗った細長い皿で提供され、見た目は美しかったが量が少なすぎて味わうところまでも行かず、ちょっと物足りなかった。
アルコールはもちろん日本酒や焼酎も含めかなりのバリエーション。
自分はシャンパン(Charles Heidsieck Brut Reserve N.V.)をいただいたのだが、2杯目をおかわりする前に寝落ちしてしまった。
ナイトフライトに搭乗すると、最近はどのキャリアでも朝食がサーブされる時に寝ていたら起こすか起こさないかを選択することができる。
朝食の準備が始まると何となく機内がざわついてきて結局寝ていられないので、自分はいつも「起こしてほしい」旨リクエストするのだが、この日も実際に起こされる前にトイレに行く人などの気配で目がさめてしまった。
朝食は、やはり日本のキャリアに乗ったら和食でしょう、ということでオーダーしておいた。
最初にお目ざめのオレンジジュースのグラスとおしぼりが置かれ、しばらくすると朝食の始まりだ。
まずは、前菜的なもの
ピンボケの写真しかなくてすみません。
左上から時計回りに、果物盛り合わせ、すずきの照り焼き、香の物、小海老とわかめの酢の物、ほうれん草としめじのお浸し。
う~ん、やっぱり日本のキャリアの和食は違うわ。
酢の物とかお浸しとか、こういうほんのちょっとした料理に特に違いが出ている。
簡単に言ってしまえば、和食の風味の繊細さが表現できているか否かということになるのだが。
「しょせんは機内食……」とか言う人もいるけれど、それはクラスも含め色々なキャリアに乗って機内食を食べ比べたことがない人のセリフだね。
あるいは、たいしたものを食べてこず(食べられなくて)まともな味覚を育てられなかった残念な人かな。
料理の味がわからない、というのは個人的には結構悲しいことだと思うぞ。
チェンマイに住んで「なんちゃって日本食」をうまいうまいと言って食べられる程度の味覚しかないのは、ある意味幸せかもしれないけど(笑)
台の物はハタの南蛮焼きと筑前煮風
ご飯とみそ汁もいただいたが、おそらく使っている米が違う(銘柄は書かれていなかった)のだろう、ほかのキャリアで出てくるご飯とは香りがぜんぜん違っていた。
普段はカーオホームマリ(ジャスミン米)ばかりだけど、やっぱり日本米の香りっていいね(^^)
食事が終わると、冬とはいえ東の空が白々と明けて来て、それと同時に搭乗機は高度を下げ始め成田空港への着陸態勢に入った。
成田空港の気温は3度、との機長からのアナウンスがあり、迎えの車が来ているとはいえ「手荷物のバッグにウルトラライトダウンジャケットを入れて来てよかったな~」と改めて思ったのだった。
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