以前住んでいた家のすぐそばに、引っ越した後もずっと懇意にしているよろず屋がある。
「プロフィール」欄にも記載しているが、以前の家は旅行者時代からかれこれ10年以上借りていて、このよろずやを経営するご夫婦とは自分とほぼ年齢が同じということですぐに仲よくなり、色々と面倒を見てもらっていた。
今でも、例えば宗教行事などでお寺にお布施を出す時には封筒に名前とかだけでなくお祈りのような決まり文句(詳細はよく知らない)を書くのだが、ここでお布施を入れるエアメール用の封筒を買えば、そういうのをみんなやってくれるのでとても助かっている。
なので、日本に一時帰国をしたりタイ国外に旅行に行った時など、いろいろな機会を利用して手土産を持って行ったりして関係を維持している。
つい先日も、日本に一時帰国した際に買って来たお土産を届けにお店に立ち寄ったら、奥さんが「そうそう、あなたにあげようと思って取っておいたのよ」と言って店の奥から何やら取り出してきた。
来年のカレンダーだ
中央には「สวัสดีปีใหม่(新年おめでとう)2562年(注:タイ暦。西暦に543年を足すとタイ暦になる)」と書かれている。
絵を見てわかるかもしれないが、「F&N Magnolia」というアイスクリーム会社のもので、たぶんお店へのノベルティとして業者が置いて行ったのだろう。
このF&Nは「Fraser and Neave(フレイザー&ニーブ)社」の略で、同社はシンガポール証券取引所に上場する飲料・食品関連大手で、タイではメチャクチャ有名なOISHI(おいしい)というお茶系飲料や日本食レストランを展開する企業も実はこの会社に買収されている(その後両社ともチャーンビールやメコンを手がけるタイビバレッジ社傘下になった)。
また、日本のキリンホールディングス社が一時期この会社の株式を15%ほど保有していたこともある(その後譲渡)。
以前の家に住んでいた時からずっとこの店からカレンダーをもらっていて、昨年もやはりいただいていたのだが、毎年自分がカレンダーをほしがることを覚えていて、取っておいてくれたようだ。
うれしいなあ(^^)
余談はさておき、自宅に戻って早速カレンダーを広げてみる。
ノベルティなので、お金はかかっていないが普段使いにはじゅうぶんだ
上部の写真はやっぱりアイスクリーム
タイでは、中華系の人が起こした企業や商店が多いからかこうしたカレンダーには中国の風俗習慣の影響が色濃く残っている。
日付とかを細かく見るとこんな感じ
日付の真ん中の仏様の絵は、この日が「ワン・プラ(วันพระ=仏様の日)」であることをあらわしている。
この日はお寺にお参りに行く人が多く、自宅の前の道もすぐ裏にあるお寺に供え物を持って自転車をこいでお参りに行く人たちがたくさん通る。
タイのカレンダーにはなくてはならない印だ。
20日の「忌理髪」は「この日は髪を切ることを避けるべし」だというのは何となくわかるが、さっぱり理解できないものも多い。
「忌苫蓋」っていったい何だ!?
タイの中華系の人はタイ化が進んでいて、中国語を読んだり話したりできない人も多いと聞くが、こういうカレンダーに書かれていることはわかるのだろうか……
自分が住んでいるチェンマイの郊外は、正月といっても休日になる元旦は車やバイクの通りが少なくなるだけで普段の様子とまったく変わりがないので、ぜんぜん日本のような年末年始という気分にはならないのだが、こうしてカレンダーをいただくと「間もなく新しい年を迎えるんだなあ」という実感がわいてくるから不思議なものである。
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