先週、11月5日から7日までソンクラーン(水かけ=タイ正月祭り)と並ぶチェンマイの大きな祭事のひとつ、「ローイクラトン(灯篭流し)」祭りが開催された。
タイ国政府観光庁などのウェブサイトでは上記の日程と記載されているのだが、地元の人に聞くと6日が「クラトン・ノーイ(小さなクラトン祭り)」、7日が「クラトン・ヤイ(大きなクラトン祭り)」と答える人ばかりで、もしかしたら5日からというのは観光客向けのアナウンスなのかもしれないが……
「ローイクラトン(灯篭流し)祭りの由来と行事」の記事でも書いたが、ロウソクに火をつける遊びから始まったこのお祭りは、ローイ(ลอย=浮かべる)・クラトン(กระทง=灯篭)の名前の通り、川に灯篭を流すのが最大のイベントだが、期間中ほかにもいろいろな行事が行われる。
そのうちのひとつが、夜に家の前にロウソクの火を灯すことだ。
仏具屋などで売っているロウソク
火をつける糸が出ていなければ、クッキーか何かと間違えそうだ(笑)
容器は素焼きでできていて、おそらく環境にもやさしい。
これを入口や塀・門柱の上などにずらりと並べて火を灯す(タイトル下の写真も)
店では、ショーケースの上に普通のロウソクを灯していた
その昔、自分が住んでいたネパールのカトマンズでは「ティハール(光の祭り)」というのがあり、街じゅうの家や通りにロウソクが灯される。
現在は知らないが、当時(54年ほど前)のカトマンズは街灯がほとんどなく、家で使われている電灯も豆電球のような弱さだった。
なので、カトマンズ盆地の少し見晴らしのよいところに行くと、街じゅうの灯りがゆらゆらと揺れて、それはそれは幻想的な光景であった。
チェンマイでは今やそのような状況は望むべくもないが、街灯や電灯がなかった時代はさぞかし美しい風景だっただろう。
爆竹や打ち上げ花火、郊外のイベント会場での(観光&ビジネス用に作られた)コムローイ上げもいいが、自分にとってはこちらのロウソクのほうが、ずっとチェンマイの魅力や風情が感じられると思う。
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