バンコクを19時半に出るVN603便でホーチミンシティに向かい、21時過ぎに到着。
タイとベトナムの間には時差がないので、腕時計などの時刻を変更する必要がなく楽でよい。
ホーチミンシティのタンソンニャット空港で乗り継ぎとなるが、ここはバンコクのスワンナプーム空港のようなハブの機能をほとんど果たしていないため、空港は小さめな上トランスファーゲートを使う人はすごく少ない。
出発ロビーに入るための手荷物検査とボディーチェックも、裏口への鉄扉を抜けた階段脇のホールような場所で行われており、一応案内ボードは出ているものの初めての人は気がつかないかもしれない。
結局、飛行機を降りてからトランフファー手続きを済ませて出発フロアに入るまで、5分くらいしかかからなかった。
成田行きの搭乗時刻までは3時間近くあるので、ベトナム航空のラウンジに行ってノンビリすることにする……が、何と前回利用したラウンジは閉鎖されていた。
その前には、新しいラウンジの場所を示すボードが立っている。
この閉鎖されてしまったラウンジは、昔のドーンムアン空港のそれに似た雰囲気がまだ残ったちょっとレトロな感じで個人的にかなり気に入っていたのだが。
ちょっとがっかりだった。
新しくできたラウンジは、よく言えば近代的ではあるがちょっと狭くて座る場所すら見つけるのが大変であった。
パソコンやスマホ充電用のコンセントも多くなく、あまり使い勝手もいいとは言えない。
ともあれ席を確保して、日本人だらけ(この時間帯はベトナム航空以外を含め大阪、名古屋などへ向かう便が集中している)の中フォー(ベトナム米麺)を食べたりして時間をつぶした。
VN300便東京成田行きの出発時刻は日付が変わった0時40分。
このラウンジは今は珍しくなった感があるボーディングのアナウンスがあり、自分の搭乗便がコールされたのはあらかた人がいなくなった0時過ぎであった
空港内を歩いて搭乗ゲートに向かうと、もうすでにエコノミークラスの乗客の搭乗も始まっていたが、搭乗券を見せて割り込み通過させてもらう。
自分がホーチミン経由のベトナム航空を好んで利用しているのは、このVN300便にボーイング787-9型機、通称ドリームライナーが使われているのが大きな理由だ。
まだ新しい機体のビジネスクラスのキャビンはこんな感じ
1-2-1というコンフィギュレーションでプライベート感がいっぱいだ。
すごくゆったりしている、というわけではないがソロシートはやっぱりいい。
TG(タイ国際航空)でも同じボーイング787-9型機を保有しておりたまにバンコク・成田間にも飛んでいるので搭乗したことがあるのだが、そちらは2-2-2という座席配置になっている。
フルフラットシートで隣席との間に仕切が立てられるものの、ソロシート機材と比較すると特に快適性という点ではまったく比較にならない。
おまけにTG(タイ国際航空)は常に満席なのに対して、この便は今回を含めていつも半分くらいしか埋まっていない。
値段も、だいたい2倍近く違うしね。
ウエルカムドリンクのシャンパンはHeidsieck&Co Monopole Blue Top Brut
グラスがフルート型でなくふくらみがあるタイプなので量があり、機体が動き出す前にすっかり酔っぱらってしまった。
このシートタイプの機材では、離陸前のベルト着用サインが点いていても足が伸ばせるのもいい。
靴も脱いでフットレストに足を乗せシャンパングラスを傾けながらくつろいでいると、飛行機はほぼ定刻にゲートを離れた。
ホーチミンシティから成田空港までのフライト時間はほぼ5時間ちょうど。
バンコクからの直行便に比べると1時間くらい短い。
なので、バンコク便のように離陸後すぐに軽食、そして朝食と2回食事が出るのではなく、離陸直後は希望者だけに飲み物、そして日本到着前にしっかりとした朝食が出る。
もちろん、両方ともパスしてゆっくり眠ってもよい。
ウエルカムドリンクを飲んでいると、キャビンアテンダントが朝食のメニューを持ってくる。
メニューには和食(メインは2種)とウエスタン&アジアン(洋食とアジア料理のミックス)の2種類が載っており、自分は後者のメインで出てくるフォーが好きなので、それをリクエストしたら「申し訳ありませんが、今日はフォーがありませんので和食から選んでください」と言う。
「え~っ、和食なんて日本に着いてからいくらでも食べられるから、ここではフォーを食べるのを楽しみにしていたのに!」と言うと、「メインディッシュ以外はウエスタン&アジアンでお出しします」と言う。
いやいや、自分が食べたいのはフォーであって前菜の洋食とかではないのだよ_| ̄|○
しかしまあ、ここでいくら文句を言ったところでフォーが出てくるわけではないので、気を取り直して和食のメニューからメインディッシュを選ぶことにした。
まずは、離陸しばらくして出る白ワイン
銘柄がメニューに載っていなかったのだが、「白ワインをお願いします」と言ったらCAがまだ栓の開いていないボトルを2本持って来てテイスティングさせてくれた。
しかも、白ワインをリクエストしたのは自分だけなのか、自分が起きている間はひっきりなしにおかわりを注ぎに来てくれた。
おつまみのミックスナッツ
前回も白ワインを飲んだのだが、その時はおつまみは何も出てこなかった。
フォーが最初から積まれていなかった件といい、もしかしたらベトナム航空はサービスが安定していないのかもね。
ウエルカムドリンクのシャンパンに飛んだ後の白ワインでいい加減酔っぱらった後で2時間くらいは眠ったと思うのだが、この日はフライトは気分的にはほとんど寝ずに朝食の時間になったという感じだった。
まずは、お目ざめのオレンジジュース
この日の機内食(朝食)全景
パンは最初は乗せられていなかったのだが、乗客が少なかったせいかまだナプキンも広げないうちに持って来てくれた。
ヨーグルト ブルーベリーソース
フルーツ盛り合わせ
TG(タイ国際航空)と較べるとベトナム航空はパンがおいしい
パンはこれ以外にもあと2~3種類あって、バスケットに乗せて持って来てくれた。
メインの和食は牛肉牛蒡巻、ご飯、温野菜
メインは日本食なので、もちろん味噌汁もついてきた
この日はバンコクのラウンジからずっと食べ続け、という感じで、パンとかフルーツを先に食べてしまったらもうそれだけでお腹がいっぱいになってしまい、メインのご飯とみそ汁はほんの一口二口食べただけなので感想らしきものは本当は言えないのだが、牛肉牛蒡巻はかなり味が濃い目だったものの、ご飯はちょうどよい炊き具合で外国キャリアの日本食としては期待以上の出来ばえであった。
今回だけで断言はできないが、少なくともTG(タイ国際航空)の日本食よりははるかにまとも、でもCI(中華航空)にはちょっと及ばないかな~と言ったところだろうか。
特に驚いたのは味噌汁で、他のキャリアだと異常にしょっぱいとか薄いとか、具がたくさん入りすぎとかまともなものになかなかあたることがないのだが、これは味付けも含めかなり日本で普通に飲む味噌汁に近かったように感じた。
自分は見かけなかったが、もしかしたら日本人のCAが搭乗していて作ったのかもしれないとさえ思ったくらいだ。
そして、いつもなぜかおいしいと感じたことがないコーヒー
あれだけベトナム国内でおいしいコーヒーが飲めるのだからついつい期待しすぎてしまうのかもしれないが、これだけは改善してほしいと思う。
この日のベトナム航空VN300便は、ほぼ定刻の朝8時少し前に雨の降る成田空港に着陸した。
この時間だと、朝イチの到着便も一段落していてイミグレや税関も空いている。
いつもならカミさんが自動車で迎えに来てくれるので一般エリアで落ち合ったら駐車場に直行なのだが、この日は彼女の都合が悪く公共交通を利用して家に帰らなければならなかった。
「とりあえず一番早い電車に乗るかな~」と考えながらロビーを眺めていたら、ちょうど自分の家の最寄り駅まで向かうリムジンバスが15分後に出るということがわかり、値段は高かったけどカウンターでチケットを購入、待ち時間もほとんどなしで空港を後にしたのだった。
ベトナム航空、チェンマイ(タイ)で買うとチケットの値段も安いし引き続きお世話になりそうなキャリアだ。
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