半年ぶりのTG676便で東京へ
昨年7月に亡くなった父の一周忌と新盆などのため、3ヶ月ちょっとのチェンマイ滞在で再び日本に戻る。
以前は1年のうち日本にいるのはせいぜい1ヶ月ほどだったのだが、まあ事情が事情なので仕方がない。
現在コロナ禍が去ってタイと日本を往復するにあたっては条件や制限はもう一切なくなっているが、両国間を結ぶフライトはまだまだ以前のように完全復活とはいかず便数も少ない。
今回リサーチしたタイミングではTG(タイ国際航空)676便成田行きが安かったのでまず押さえ、それに合わせてチェンマイからバンコクの国内線とスワンナプーム空港近くの乗り継ぎホテルに予約を入れた。
朝5時にホテルを出てチェックイン、その後ラウンジへ
TG(タイ国際航空)676便成田行きは、朝7時35分発。
そのためホテルを早朝5時にチェックアウトした。
こういう時にスワンナプーム近くの乗り継ぎ用ホテルは本当に便利で、たった10分ほどで空港に到着だ。
朝5時過ぎとはいえ、スワンナプーム空港は結構なにぎわいだった
今回もビジネスクラス利用なので、ターミナルに入って一番左のA列にある専用チェックインカウンターへと向かった。
タイ国際航空(TG)では、正式な呼称はビジネスクラスではなく「ロイヤルシルククラス」と呼んでいる。
チェックインは着席して行う
特に問題がなければ5分もかからずに搭乗券を受け取れるので立ったままでも構わないのだが、多少特別扱いされる感じは出るかも。
すぐ後ろにある専用の手荷物検査とイミグレ入口
まったくの待ち時間なしで手荷物検査とイミグレーションでの出国手続きを終えたらエスカレーターを降りて徒歩1分もかからずに「ロイヤルオーキッドラウンジ」に入る。
こういうところはその国のフラッグキャリアであることを実感させる。
ファーストクラス付きの機材は半分くらいが上級クラス
ラウンジで1時間少々過ごしてから、搭乗ゲートへと向かう。
この日はD4ゲートだったが、「ロイヤルオーキッドラウンジ」のコンコースD側の出入口はまさにこのD4ゲートの向かいにあり、これまた1分もかからずに着いてしまう。
タイ国際航空(TG)の成田行きの便はいつも予定時刻の15分から20分、ひどい時には40分遅れとかで搭乗が始まる。
なので、搭乗時刻ちょうどにラウンジの席をたちトイレに立ち寄ったりしながらノンビリとゲートに向かった。
予定時刻は過ぎていたが、やはりまだボーディングは始まっていなかった。
イスもゲートから一番離れたような場所しか空いていなかったので、まずはゲートの前まで行ってみることにした。
ゲート前には自動検札機のようなものが設置されていた
自分がゲートに到着してから10分ちょっとで搭乗が始まったが、この機械ゲートが設置されたせいなのか以前のように人々がグチョグチョになって押し寄せることがなくなりビジネスクラスの優先搭乗もスムーズに行われた。
この日のTG676便はボーイング777-300ER型機
この便はファーストクラスが8席、その後ろにビジネスクラスが40席というコンフィグレーションになっており、翼の上くらいまでを上級クラスが占めている。
もちろんソロシートだ
シートコントローラーは一般的なもの
頭の横にある小物入れはすごく便利
半年前にはなかった円柱形の腰あて(一番手前)が用意されていた
自分はひどい腰痛持ちなので、こういうのは非常にありがたい。
シートに座って少し落ち着いた頃にCAさんがやってきた。
ウエルカムドリンクだろうと思っていたらいきなり「ミスター**、本日はご搭乗ありがとうございます。ウエルカムドリンクは何になさいますか?」と日本語でたずねられた。
コロナ禍で日本人CAは全員解雇され今はタイ人しかおらず、半年前に同便に搭乗した時には機内アナウンスを含め日本語はまったくなかったので、この対応にはビックリ。
CAさんが持って来たトレイにはソフトドリンクが用意されていたが、自分はシャンパンをリクエスト。
すぐにシャンパンが運ばれて来て、お決まりのポーズで撮影
シャンパンを飲み終わらないうちに、搭乗機はゲートを離れ滑走路に向かい日本に向けて離陸した。
【動画】TG676便のスワンナプーム空港離陸
事前予約しておいた和食をいただく
タイ国際航空(TG)では搭乗の1週間前くらいになると機内食の事前予約案内メールを送って来る。
機内でチョイスしても選択肢は同じなので、自分はいつも事前にオーダーを済ませている。
前回は2種類だったが今回は3種類に増えていた
前回は洋食だったということもあり、今回は和食をオーダーしておいた。
離陸後1時間弱たち機がウボンラーチャタニー上空にさしかかるころ、食事のサーブが始まった。
まずは食事前のオレンジジュース
この機材のテーブルは、モニターの下から引っ張り出して広げる
しばらくすると食事が運ばれて来た
ノリタケのお重の中身はこんな感じ
メインは黒ダラの煮つけ
見た目ほどしょっぱくなく、ちょうどよい味付けだった。
ご飯に味噌汁、日本茶
この日は天気がよく、ベトナムのダナンの街を眼下に眺めながらの食事となった
食後にコーヒーもいただく
コーヒーを飲み終わりしばらくすると消灯となり、自分もすぐに眠ってしまった。
昨年末と比べ、CAさんのサービスが劇的に改善していた!
目がさめると、搭乗機は鹿児島の南の海上だった。
まだ機内は真っ暗だったが、起きてしまったのでリーディングライトをつけてもぞもぞしていたら若い男性のCAさんがやって来て「ミスタ―**、お目ざめですか。軽食の用意がありますが召し上がりますか?」と聞いてきた。
ここでも名前を呼ばれてビックリだ。
何が出て来るのか聞いて頼んでもよかったのだが、ぜんぜんお腹は空いていなかったのでコークゼロをいただいた。
機は順調に日本列島の南を飛び、富士山の近くまで来ると機内の照明が点灯され「ただいま窓の外左側に富士山がとてもきれいに見えます」という機長のアナウンスがあった。
しばらくして高度が徐々に下がり始め成田空港着陸に向けてのアナウンスがあったが、その後にチーフパーサーと思われる年かさの女性が搭乗客一人一人の席までやって来て「ミスタ―**、本日はご搭乗ありがとうございました」的なお礼をこれまた流ちょうな日本語で述べた。
自分は思わずタイ語で「とても丁寧できれいな日本語ですね」と返事してしまったが、日本語か英語でよかったかも。
自分はタイと日本を往復する場合は20年以上前からほぼビジネスクラス以上しか利用していないが、近年では名前を呼んでくれるのはチャイナエアラインくらいしか記憶がない。
そのこと自体の好き嫌いはあるかもしれないが、サービスのサの字も感じられないことも多かった親方日の丸(この場合はタイ国旗?)的なタイ国際航空(TG)も経営破綻を経てもしかしたら体質を大きく変えようとしているのかもしれないことが感じられた今回のフライトだった。
少なくとも同じ便に乗った半年前とは軽食の申し出も含め、劇的にサービスが改善していると思う。
降機から30分ほどで通関を済ませ一般エリアへ
TG676便は房総半島の南で方向を北に替え犬吠埼あたりから今度は西に向かって進んだ。
その後霞ケ浦上空を過ぎてUターンするようにして成田空港へと着陸した。
【動画】TG676便の成田空港着陸
この日は到着予定時刻より15分ほどの早着だった。
タイ国際航空(TG)の成田便は、必ず第1ターミナルの第4サテライトという入国手続きなどを行う中央ビルから最も遠い場所のゲートに着く。
コロナ禍の最中にはここで日本入国のための検査などが行われていたため、今普通にここを通過すると隔世の感があるなあ。
中央ビルに向かって通路をひたすら歩く
これを見ると日本に戻って来た気がする人は多いと思う
検疫、顔認証システムによる入国手続きとスムーズに通過し、預け入れ荷物の受け取りターンテーブルまでは降機から15分程度だったと思う。
半年前に同じ便で一時帰国した時もここまでの所要時間はほぼ同じだったが、もう荷物はすでに回り始めていて、ビジネスクラス以上の乗客の預け入れ荷物はターンテーブルから降ろされてひとまとめに置かれていた。
しかし、今回はまだ荷物は出て来ていなかった
そして、ここから長かった。
待てども待てども荷物がまったく出てこない。
スワンナプーム空港はじめ世界中の空港が人員不足で預け入れ荷物受け取りまでに時間がかかるというニュースはしばしば目にしていたが、やはり成田空港も便数が戻って来てスタッフが足りないのだろうか。
結局自分が荷物を受け取ったのはターンテーブル到着後20分くらいしてからだった。
通関は「Visit Web Japan」登録済なら紙は一切不要になった
コロナ禍での日本への帰国(入国)は自分も2回経験したが、その都度使用するアプリが変わったり何の意味があるのかさっぱり理解できない空港での水際対策に振り回されるなどまさに「ダメダメな日本」を目の当たりにする貴重な(?)経験をしたが、そのコロナ禍が終わった今でも残骸のように残っているのが「Visit Web Japan」だ。
これは現在税関申告をウェブ上で行うことができるサービスだけに使われており、事前に登録を済ませQRコードを取得しておけば電子申告ゲートを使って税関検査をスムーズに通過できるというものだ。
半年前に自分が成田空港から入国した際には税関検査は従前からある有人カウンターとこの電子申告ゲートの2か所で行われていたが、前者は通常機内で配られる紙の申告書がないと利用することができなかった。
自分は疑り深い性格なので、半年前は「Visit Web Japan」での登録を事前に済ませた上で紙の申告書も用意しておき空いているほうを利用しようと思っていたら電子申告ゲートのほうは行列ができていたので、紙の申告書を使って有人カウンターでサッと税関検査を通過した。
今回もやはり同様に「Visit Web Japan」と紙の申告書の両方を用意していたら、やはり電子申告ゲートのほうが混んでいたので有人カウンターに向かったら「Visit Web JapanのQRコードでも申告できます」と掲示が出ており、スキャンする機械が設置されていた。
なので、今回は紙の申告書を使うことなく「Visit Web Japan」のQRコードで有人カウンターの税関検査を通過することができた。
今後は、税関検査通過の際はどちらを利用するにしても「Visit Web Japan」でQRコードを取得しておくだけでよいと思われる。
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