昨日、2019年2月19日は陰暦3月の満月にあたり、マーカブーチャー(万仏節)であった。
マーカブーチャー(万仏節)とは、ウィキペディアによれば
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仏教徒が、ブッダが入滅する3ヶ月前の陰暦3月(月宿 マカ(磨羯宮、南方朱雀の「星」、うみへび座α星)に白道のあるとき)に王舎城の竹林精舎で戒律(オヴァータ・パーティモカ)を説いた。そのときブッタが具足戒を与え、悟りを得た1250人の比丘が何の事前の知らせもなく集結した奇跡を記念した日
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とのことである。
この日はタイでは祝日になると同時にアルコールの販売が禁止となる。
毎年マーカブーチャー(万仏節)の日には、決まってお参りに行くお寺がある。
市内の中心部、ナイトバザールからもほど近いピン川右岸にあるワット(寺院)・チャイモンコンだ。
この寺院は仏事があると多くのお参り客でにぎわうことで知られており、今年はタイ人の友人夫妻と一緒にバイクで出かけることにした。
チャルンプラテート通りに面した寺院の入口
今年もお参り客の車がたくさん来ており、寺院の前の道路は渋滞していた。
この寺院には、ピン川のクルーズボートの船着き場もあるので、観光客でも知っている人がいるかもしれない。
中は車やバイク、人がいっぱいで交通整理の人も出ていた
「お参り」と書いたが、もちろん一般的な寺院のようにサンカターン(สังฆีาง=捧げもの)を持って本堂で僧侶にお供えして祈祷してもらうという人もいるのだが、ここに来る人の最大の目的はピン川で行う放生(ほうじょう)である。
「放生(ほうじょう)」とは、魚や鳥、カエルなどの生き物を放して自然に帰してやることで徳を積むという行為で、自分は見たことがないのだが、日本でも「放生会」と呼ばれて行われているらしい。
寺院を入ると、すぐ脇に放生用の生き物を売る店がある
瓶のようなものに魚が入っているのだが、いくつもの種類がありそれぞれに「健康になる」、「厄を落とす」などご利益が異なる。
店には、その説明書きも貼られていた
魚は縁起のよい数字の9匹単位で売られており、50THB(約177JPY)であった。
自分は、健康によいという魚(プラーモー)を買い求めた。
店では、同じく放生のための鳥も売られていた
ちなみに、この放生用に売られている鳥は、羽根を切られて遠くに飛べないようにした上に餌付けをしておいて、放された後にまた売り主のところに戻るようにしつけられているものもいるそうで、寺院によっては「売っている鳥を買わないでください」とかの注意書きを掲げているところもある。
すぐ近くには、寺院にはつきものの宝くじ売りもたくさん出ていた
魚を買ったら、寺院の奥へとどんどん進んで行く。
50mくらい行くと、ピン川と放生用のはしけが見えてきた
ピン川の濁ったゆるやかな流れがよく見える
はしけには、放生をする時の祈りの言葉が印刷されたパウチ加工された紙が置いてあるので、それを見ながらお祈りをして川に魚を放す。
場所柄外国人も多いのか、お経をローマ字で表記した紙もあるので、タイ語が読めない人でも簡単に放生の儀式ができるようになっている。
お祈りを捧げた後、バケツに入った魚をカゴに移し、静かに川に放す
はしけや、その周囲では人々が思い思いに放生を行なっていた
放生が終わると、ほかの儀式でもそうなのだが、何か気持ちがすっきり、晴れ晴れとする。
高くなった陽が当たったチェディ(仏塔)も、心なしかいつもより美しく見えた
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