日本人として、初めての象使いとなった小川哲夢さんを主人公にした映画「星になった少年」のガイド本。
この書籍自体はチェンマイやタイ北部をメインの題材として取り扱ったものではないが、内容のかなりの部分に関連したコンテンツが含まれているので、このコーナーで取り上げることにした。
本自体は、おそらく子供向けに作られているのであろう、イラストや写真が豊富に使われており、本文の漢字にもすべてルビが振られている。
内容は大きく7つに分けられており、映画のストーリーガイド、主人公役の柳楽優弥の市原ゾウの国とラムパーンのタイ象保護センターでの象使い体験記、象使いという仕事についての解説、象というのはどんな動物か、そして象使いになるための方法や象に会える場所の案内などで構成されている。
この中で、チェンマイおよびタイ北部が大きく関係してくる章には以下のものがあげられる。
*ゾウ使いという仕事……エレファントキャンプでの象使いの1日の生活、チェンマイなどで象使いとして多く働いているカレン族についての紹介と彼らの象使いとしての暮らしについてのQ&Aなど
*きみもゾウ使いになれる……ラムパーンのタイ象保護センターに併設されているゾウ学校についてと実際の学校でのカリキュラムの詳しい紹介やゾウと仲よくなるための方法、カレン族が使っているゾウ語についての解説など
*ゾウさんに会いに行こう!……ラムパーンのタイ象保護センター、メーピン・エレファントビレッジなど、タイ北部で象に出会えるスポットの紹介。タイ北部のエレファントキャンプの所在マップも載っている。
タイの象について深く知りたいのであれば、「タイの象」(発行:めこん)がおそらくベストな書籍だと思うが、チェンマイ、あるいはタイ旅行で象に乗ってみようとか象を見に行こうと考えている人には最低限の知識を得るために読んでおいてもいいだろう。
特に子供と一緒の人には、事前に子供にこれを読ませておくと象に対する理解や接し方がまったく変わるのではないだろうか。
子供向けに書かれた本ではあるが、大人が読んでも結構楽しめると思う。
監修:「星になった少年」製作委員会
ISBN-10: 4594049745
ISBN-13: 978-4594049744
価格:1,200円(税別)
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