毎年恒例のネパール・カトマンズへの旅に出た。
「プロフィール」にも書いているが、自分たち夫婦は1988年から89年にかけて2年ほどカトマンズ(実際は南隣の街パタン)で暮らしていたことがある。
なので、いつもいわゆる観光はほとんどすることがなく、旅をするというよりは当時の友人たちに会いに行って旧交を温める、というのが訪問の目的だ。
バンコクの定宿で1泊し、在住の古いお友達とお会いしてチェンマイではまず食べることのない日本食(チェンマイとバンコクとでは店の数も料理のクオリティも雲泥の差だ)を楽しみ、翌朝のフライトでカトマンズへと向かった。
今回利用するのは、TG(タイ国際航空)だ。
昔と違い、チェンマイとカトマンズの間にはエアアジアこそ飛んでいない(以前は便があったらしいが)もののTG(タイ国際航空)以外にクアラルンプール経由のマレーシア航空やシンガポール経由のシルクエアがあるほか、バンコク乗り継ぎならジェットエアウェイズ、スパイスジェット、インディゴ航空など聞いたこもないインドのLCCがカトマンズへガンガン便を飛ばしている。
そうはいってもボンベイ(ムンバイ)経由で所要が27時間、なんていうフライトにはいくら安くても乗る気にはならず、結局今回はTG(タイ国際航空)とマレーシア航空以外は候補にならなかった。
こうなると、バンコクでお友達に会えることなどを考えたらTG(タイ国際航空)一択だ。
カトマンズに向かうタイ国際航空TG319便は、自分が住んでいた36年前と便名も出発時間もまったく同じだ。
これって、何気にすごいことだと思うのだが。
スワンナプーム空港でチェックイン手続きを済ませ、セキュリティーチェック、イミグレと通過した後は、搭乗ゲートの近くにあるラウンジへと向かう。
今回のフライトはエコノミークラスの利用だが、スワンナプーム空港にはプライオリティパス【楽天プレミアムカード があれば無料で作れます!】を持っている人なら誰でも使えるラウンジが国際線ターミナル内だけで12か所もある。
この「プライオリティパス」は、楽天プレミアムカードを持っていれば無料で手に入れることができるので、自分のようによく旅をする人は絶対に作っておいて損はない。
カードを持っているだけで海外旅行保険が使えるラウンジでのんびりと朝食をいただいてくつろいでからカトマンズ行きの搭乗ゲートへと向かうと、普段乗っている路線とは客層がまったく違っていた。
ミニリュック(バックパック)を背負ったトレッキング旅行風の人が圧倒的に多いのだ。
このフライトは朝10時半発ということで、日本を前夜に出てくれば12時間ほどでネパール入りできるからだろう、日本人の旅行者もかなり多い。
その多くが中高年、というのも今の日本を物語っているような気がした。
この日のカトマンズ行きはボーイング777-200ER型機での運航だ。
機内に乗り込んでビックリしたのは、日本人女性のキャビンアテンダントまで搭乗していて機内アナウンスも日本語があったこと。
最近の日本からネパールへとツアーで向かう人が利用するのは中国の成都や韓国ソウル経由の便が多いらしいのだが、今でもきっと日本人はいいお客さんなのだろう。
機体は、ほぼ定刻にスワンナプーム空港を離陸した。
飛行時間は3時間ちょっとと、バンコクから台湾に行くのとほぼ同じだ。
ミャンマー上空に達し、水平飛行に移るとすぐに機内食が出た。
まずは、ドリンクとスナックが配られる。
しばらくするとワゴンを押したキャビンアテンダントがやって来て、鶏肉にするか魚にするかと聞かれたので前者を選んだ。
アルミホイルをはがしてみたら、中はカレーだった。
思いのほか本格的なインド式のカレーで、ネパールに到着する前に気分が盛り上がった。
ご飯もちゃんとバスマティ米(超長粒種のインド米)を使ってるし。
ダヒ(ヨーグルト)ベースの冷たいスープがついているのもインド式だ。
パンとツナサラダもセットされていたのでいただいた。
機内食も終えるといつの間にかインド上空、それもかなりネパールに近い位置を飛んでおり、しばらくすると遠くにヒマラヤの白い峰々が見えて来た。
バンコクからカトマンズに飛ぶ時は進行方向右側の窓際に席を確保すると、天気がよければカトマンズ着陸前にヒマラヤの山々の雄大な景色が楽しめるので、絶対にそちら側のシートをアサインしたほうがいい。
ネパールの東端のカンチュンジェンガ連峰、世界最高峰のエベレストを含むクーンブヒマール、カトマンズの真北に位置するランタンヒマール……と見覚えのある形の山々を眺めながら「さあ、いよいよカトマンズだ~」と思っていると、機長の機内アナウンスが。
「カトマンズ・トリブバン国際空港が大変混雑しているため、この場所で40分ほど旋回してから着陸となります」
トリブバン国際空港は滑走路が1本しかなく、それで国際線国内線すべての離発着をまかなっているため、近年はしばしばこのような渋滞が起きてしまうのだ。
「え~、40分も着陸お預けなの!?」と思ってちょっとがっかりしたのだが、それからが楽しかった。
先ほど見て来た山々がさらに近くに見えただけでなく、カトマンズからかなり西に飛んだようで、マナスル連山、アンナプルナヒマール、さらにその西にある巨大な岩の固まりのダウラギリまでもがクッキリと見えたのだった。
↓ピンボケだけど、中央にエベレストが写っている
自分はカトマンズに住んでいた36年前に、当時普通のパーミッションで行くことのできたクーンブヒマール(エベレスト街道)、ランタン渓谷&ヘレンブー、アンナプルナ・サーキット(1周)の3か所すべてをトレッキングで歩いたのだが、その時に見た山の形とかがあっという間によみがえって来て、飛行機の窓から見える景色を眺めながらその時のことを色々と思い出していた。
何気に見えてるけど、多くの山が7,000m、8,000m級だからね~
ネパールに来るツアー客の観光の目玉にヒマラヤ遊覧飛行の「マウンテンフライト」というのがあるのだが、この日のバンコクからカトマンズへのフライトはそのミニ版(マウンテンフライトはもっと間近に山を観れる)という感じで、本当に楽しかった。
結局この旋回は50分近くにおよび、搭乗機は予定時刻から大幅に遅れてカトマンズ・トリブバン空港に着陸した。
この空港は機体を直接横付けできるゲートがなく、タラップを使って飛行機を降りてから徒歩、またはバスでターミナルへと向かう。
飛行機を降りてカトマンズの風をほほに受けての最初の感想は「冷たい!」だった。
南国のタイ(チェンマイ)から来ると余計そう思ったのかもしれないが、やっぱり空気感がぜんぜん違う。
一言で言えば「山の空気(カトマンズは標高約1,350m)」なのだ。
もっともそんな優雅な(?)気分に浸っていられるのはここまでで、ターミナルの中に入るとタイとはぜんぜん異なるカオスなイミグレと預け入れ荷物の受け取りが待っており、それが終わって一般エリアに出ると今度はSIMカード購入、タクシーで市内に向かうというドッと疲れる避けては通れないプロセスが待っている。
すぐに気を引き締めて、ターミナルへと向かうバスに乗り込んだのだった。
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