6月*日はウィサカブーチャ(仏誕節)であった。
ウィサカブーチャ(仏誕節)とは、「タイランドハイパーリンクス」のサイトによれば
とのことである。
この日は休日となり、仏教関連の日であるため店でのアルコールの販売が終日禁止される。
家の近所の人の話によると、チェンマイ市内ではワット・チャイモンコンが大勢の人でにぎわうというので、朝8時前に家を出てバイクで向かった。
ピン川沿いに建つワット・チャイモンコンは、市内中心部のチャルンプラテート通り沿いにあり、ナイトバザールや日本人ツアーがよく利用するチェンマイプラザホテルからもほど近く、ピン川のクルーズボートが発着する場所としても知られている。
ワット・チャイモンコンはバイクや車でしばしば前を通るのだが、チャルンプラテート通り沿いの楼門がとても立派な寺院だ。
バイクで中に入ってみるとたいへんなにぎわいで、お参りの人の車でおよそ空いているスペースはすべて埋まっていた。
こういう時には、バイクのほうが何かと便利である。
適当な場所にバイクを駐輪して、本堂へと向かった。
寺院の中には、参拝客目当ての屋台が何軒も出ていた。
ウィハーン(本堂)は、普通の寺院とそれほど大差はない。
なかなか立派なウィハーン(本堂)の入口。
中に入ると、タムブン(徳積行)に来た人でいっぱいであった。
まずは、ご本尊にお参りである。
続いて本日のメイン行事、お坊さんへのタムブン(徳積行)であるが、大勢の人が順番を待っていてすぐにはできない。
10分以上待ってようやく順番が来て、お坊さんに家から持って来た生活用品などを捧げた(タイトル下の写真)。
タムブン(徳積行)を受け取ったお坊さんがお返しにお経を唱え、手を合わせている人々に聖水を振りかける。
最後にサイシン(聖なる紐を巻いてもらう)してもらいタムブン(徳積行)は終了である。
外に出て境内をウロウロしていると、人だかりのできている店があった。
放生用の小鳥や亀、魚などを売る店である。
放生とは、捕らえた生き物を逃がしてやることにより功徳を積む行為で、タイでは広く行われている。
観光地の寺院では、小鳥を餌付けしておいて人々がカゴから放してもまた戻ってきて店に捕まえられてしまったり、羽を切って遠くに飛べないようにしておいて店の人がまた捕まえて売ったりすることがあるので、「放生用の動物を買わないでください」という看板が出ているところもあったりする。
小鳥以外の動物であればそんな心配もないと思い、せっかくなので自分もここで放生をすることにした。
店で買ったのは、5cmほどの小さな亀の子供だ。
寺院の最奥部のピン川の岸に出てみると、大勢の人が放生をしていた。
岸には放生の時に唱えるお祈り文(英語もあり)が書かれた紙が置かれており、人々はそれを読み上げながら川へ動物を放していた。
自分もお祈りを捧げてから、バケツの中の亀の子供を静かにピン川に放した。
雨季に入ったのに雨がほとんど降らないチェンマイ市内を流れるピン川の水はにごっていて、放した子亀はすぐに見えなくなってしまった。
ふと顔を上げると、大きな木がせり出したピン川の岸辺が目に入って来た。
もうすっかり陽は高くのぼり、肌をじりじりと照りつけるような暑さであったが、何となくタムブン(徳積行)を終えて気持ちは涼やかであった。
このような行事は、仏教国タイ(チェンマイ)で暮らす自分にとっては欠かすことのできないイベントだ。
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