チェックインはガラガラ、ファストトラックで制限エリアへ
2ヶ月近くの日本一時帰国を終えてチェンマイに戻る。
このところ日本からタイへはZG(ジップエア)を片道で利用することが多かったのだが、値段高騰でFSC(フルサービスキャリア)との差がなくなってきたので今回は往復TG(タイ国際航空)で飛ぶ。
TG(タイ国際航空)の成田便は1日3便体制だが、この日はちょうど正午に出発するTG643便を予約してあった。
これだと都内から空港に向かう道もラッシュが終わって空いてるのがいい。
この日は10時くらいに成田空港に到着、預け入れ荷物のラッピングなどを終えチェックインへと向かった。
現在、TG(タイ国際航空)のエコノミークラス搭乗客は自動チェックイン機での搭乗券発行から預け入れ荷物ドロップが原則となっており、チェックインカウンター周辺は以前のように長蛇の列、というようなことはない。
自分は今回はビジネスクラスなので、専用チェックインカウンターへと向かう。
ビジネスクラスのチェックインは誰も並んでおらず、ZG(ジップエア)では必ず行われるビザのチェックもなくあっという間に搭乗券を受け取った。
ビジネスクラス搭乗客はファストトラック(優先ゲート)を使って出国することができる。
ファストトラックと言っても優先的に使えるのは手荷物検査だけだ。
スワンナプーム空港のように出国手続き(イミグレ)までファストトラックになってはいないのが何とも中途半端で、どうせなら一気通貫で制限エリアまで出れるようにしてほしいものだ。
インバウンド客だって「何じゃ、これは」と思うに決まってるだろう。
幸いこの日は出国手続き(顔認証ゲート)も空いていて、あっという間に搭乗口に一番近かったユナイテッド航空のクラブラウンジに入ることができた。
搭乗ゲート前は多少の混乱も機内は6~7割の搭乗率
搭乗予定時刻の少し前にラウンジを出てゲートに着くとちょうどアナウンスが始まったところだった。
自分はビジネスクラスなので当然優先なのだが、ゲート近くはすでに列がグチャグチャになっていてなかなか先に進むことができない。
スワンナプームでも同じなのだが、もう少し優先搭乗とそうでない人をしっかり分けておくことはできないのだろうか。
何とか人をかき分けてゲートを通過し、機内へと向かう。
この日のタイ国際航空TG643便バンコク行きはエアバスA350-900型機での運航だった。
機体の扉付近でCAさんの出迎えを受け、そのまま機内へと案内された。
シートはほかのTGの機材同様スタッガード配列となっており、大きな違いはない。
足を入れておく部分は左側に前席の出っ張りが大きく、右は壁との間が空きすぎていてそれをふさぐために小さなクッションのような足乗せがついているが他の機材と比べると微妙に不自由に感じる。
シートやAV機器のコントローラーはいたって普通。
USBジャックは2口用意されている。
TG676/677便で使用されている3クラス運航のボーイング777-300ER型機のシートと比べると、一番の違いは扉のある小物入れがないことだろうか。
777-300ER型機だとこの部分が扉付きでフライト中に使いそうなもの(自分で言えば薬やデジカメなど)をとりあえず放り込んでおけるようになっていて、すごく便利なのだが。
シートにはあらかじめスリッパやアメニティが置かれていた。
アメニティはポーチのデザインこそ違っていたが前回と同様ジムトンプソンのものだった(タイシルクではない)。
この日の搭乗率は6~7割といったところだろうか。
通路をはさんだ自分の隣やすぐ前の席も空いていた。
ざっと見まわした感じでは、日本人は自分を入れても3~4人といったところだろうか。
この日はタイ人の若いカップルとかが多かった。
席につくとすぐにCAさんが来て「ミスター***、本日のご搭乗ありがとうございます。何かお飲み物をお持ちしましょうか」という挨拶があったので、いつもの通りシャンパンをオーダー。
そして、お決まりの1枚(ピントが外に合ってしまっている)。
ちなみに、ローランペリエ(LAURENT-PERRIER)のLa Cuvee(ラキュヴェ)という銘柄だった。
シャンパンを飲んでリラックスしていると、搭乗機は予定よりも15分ほど遅れてゲートを離れ滑走路に進みバンコクへと向けて離陸した。
機内食は事前オーダーができず洋食をチョイス
TG(タイ国際航空)では、搭乗の1週間ほど前になるとメールが送られて来て機内食の事前予約ができる。
ところが、今回は届かなかったのでTG(タイ国際航空)のウェブサイトにログインして調べてみたらなぜかメニューが表示されず「予約不可」となっていた。
日本発の便を利用するのは久しぶりなのでよくわからないが、もしかすると予約ができるのはバンコク発の便だけなのかもしれない。
かわりに座席にあらかじめメニューがセットされており、離陸前にCAさんがシャンパンを持って来た時に「後でオーダーをうかがいますのでご覧になっておいてください」と言った。
こういう場合は離陸前にオーダーを取りに来ることが多いのだが今回はそれはなく、離陸して機が水平飛行に移ってからCAさんがやってきた。
メニューには和食、洋食、タイ料理の3種類が載っていたが、往路の日本食があまりおいしくなくこの便もメインは鮭の塩焼きということであまり触手が動かず、タイ料理(ゲーンマッサマン)はこれからいくらでも食べられるのであまり吟味することもなく洋食に決めた。
食前酒は白ワイン(シャルドネ)をオーダー。
しばらくすると、ミックスナッツとともに運ばれて来た。
ミックスナッツをポリポリと食べながらワインを飲み始めたら、すぐに次のおつまみが運ばれて来た。
本格的な食事が始まる前に少しゆったりとした時間を過ごせるのはいい。
おつまみを食べ終わってしばらくすると、CAさんがテーブルセッティングのために席にやって来た。
この状態でしばらく時間があり、ワインを飲みながら待っていると前菜が運ばれて来た。
メニューにはシーフードムース、ポレンタとドライトマト、タプナードソースとバジルマヨネーズと記載されていた。
ポレンタは本来トウモロコシの粉をお粥状にしたものだが、機内ではその状態での提供が難しいのだろう固めて板状に加工されたものになっていた(ムースの下に敷いてある)。
同時にパンも4~5種類がバスケットに入って運ばれてきたので2種類をいただいた。
メインは真空調理法で加熱したラム肉にフォンドボーソースをかけたもの。
アンナポテト、茹でたブロッコリ、トマトのタイム焼き、ポン菓子(puffed rice)とメニューに書かれていたがポン菓子はついていなかった。
ラムは柔らかかったが特別おいしいと感じることもなく、これならローストで出してもらったほうがうれしかったかも。
しかし、ワインによく合い完食してしまった。
メインが終わると、洋食の場合は「The Bites」と名づけられたチーズプレートが出て来る。
写真の右下の黒っぽいものはマンゴーチャツネ。
これを食べ終わり、もう完全にお腹が苦しくなった頃にコーヒーとデザートで追い打ちをかけられた。
レアチーズムースとブルーベリーのコンポートにブルーベリー、バロックチョコレート、砕いたピスタチオ添え。
TG(タイ国際航空)で洋食を食べるのは何年ぶりだろうか。
コロナ禍以降はバンコクから成田片道だけの利用で機内で出されるのは朝食となり、洋食は正直言ってあまりおいしくない(というか他のキャリアでもおいしいと思うものに出会ったことがない)オムレツなので和食ばかりを頼んでいたが往路のそれがイマイチだったので復路は洋食にしてみた。
全体的にはかなりボリューミーだったものの悪くないメニューが続き、ほぼほぼ完食してしまった。
成田発の最近の和食がどんな感じか知らないが、少なくとも往路の和食よりははるかに好感が持てた。
食器をすべて下げ終わると、ペットボトルの水が配られて消灯となる。
途中2時間ほどの仮眠となっただろうか、ベトナムのダナン上空に近づくころに目が覚めた。
トイレに行ったりして席に戻ると、CAさんが「軽食(スナック)はいかがですか?」と聞いて来たのでメニューをたずねると豚骨ラーメンだという。
さすがにまだぜんぜんお腹は空いていないので断り、かわりにコークゼロをお願いした。
しばらくしてタイ国内のウボンラーチャタニ―上空を通過すると、機体は徐々に高度を下げ始めた。
予定よりも20分ほど早着でスワンナプーム空港に無事着陸だ。
初めてのサテライト到着、スムーズに乗り継ぎホテルへ
この日のTG643便は北からの着陸で滑走路の南端までランディングしてUターンする形だったのだが、いつもよりずっと短い時間でゲートに着いた。
どうやらサテライトターミナル到着のようだ。
サテライトを使うのは今回が初めてだ。
が、到着客が進むのは全員同じ方向なので迷ったりすることもない。
エスカレーターを降りてトラム乗り場に行き、それに乗って本館ターミナルへと向かう。
日本で言えば、昔の成田空港第2ターミナルのサテライトがトラムで結ばれていたのとよく似た構造だ。
しかしこのAPM(全自動無人運転車両)と呼ばれる車両、それに比べてもエラく乗り心地が悪い。
スピードもかなり出て、前後左右に常に揺られて何かにつかまらないと立っていられない感じだった。
乗ってる時間は正味1分ほどなのでがまんするしかないが。
本館ターミナル側の駅で車両を降りるとちょうどコンコースDの真ん中ほどに出るので、イミグレに向かうには都合よくできているのがよい。
イミグレ(自分はファストトラック)を通過し預け入れ荷物が出て来るターンテーブルに着いたが荷物はまだだった。
しかし、ほんの1~2分もしないうちに荷物が出始め自分もあっという間にピックアップして一般エリアへと出た。
サテライトターミナルからの移動~入国~荷物受け取りだったが、途中はずっとスムーズでおおむね快適だった。
チェンマイへと向かうフライトは明日の朝。
一般ターミナルに出ると、今回の乗り継ぎ用ホテルのノボテルスワンナプームの送迎カウンターからワンボックスカーに乗ってあっという間にホテルへと向かう。
結局、荷物を受け取ってからホテルでチェックインを済ませ部屋に入るまで20分足らずだった。
いつもなら乗り継ぎ用ホテルの迎えの車を待つ時間がだいたい15~20分くらいあるので、それに比べると便利さは格段の違いだ。
まあ、それだけの価格差もあるということだが。
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