チェンマイからピサヌロークに移動、市内のホテルに1泊した後は、いよいよメインのスコータイ遺跡観光だ。
1988年にここを初めて訪れた時はスコータイの新市街に宿を取り、ダイハツミゼットのような小型オート3輪を改造した乗り合いタクシーでガタガタの道を遺跡まで移動、遺跡の入口に唯一あったレンタルサイクル屋で自転車を借り、あちらこちらの遺跡を見て回った。
今回は自分の車を運転してピサヌロークからスコータイへ向かったのだが、道路がほぼ片側2車線のすばらしい国道(ベトナムからミャンマーまでを東西に貫くアジアハイウェイの一部)になっており、スコータイの街なかを通過しなくて済むようにバイパスまでできていた。
さらに、遺跡内や周辺もきれいに整備されており、入場料を払って車を乗り入れて遺跡を見て回れるようになっていた。
昔は遺跡がサトウキビ畑の中にポツンポツンと放置されているという感じで、カミさんと「こんなところでもし強盗に襲われたら、ひとたまりもないね」などと話しながら、まったくひと気のない砂利道を自転車で走った記憶が残っている。
もちろん当時は入場も無料で、さすがに世界遺産にもなるとまるで様変わりである。
遺跡公園の中に入り、まず向かったのはワット・マハータートだ。
遺跡に設置されていた説明書きによれば
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スコータイの街の中心部に位置する、最も重要かつ本源的な寺院である。
チェディ(仏塔)、ウィハーン(本堂)、モンドップ(経を唱える場所)、ウボソット(布薩堂)、それに200の付属のチェディから成る。
メインのチェディ(仏塔)はスコータイ芸術を特徴づける蓮のつぼみの形をしている。
8つのチェディ(仏塔)に囲まれているが、角の4つのチェディ(仏塔)はラーンナー(ハリプンチャイ)様式、間に建つ4つのチェディ(仏塔)はクメール芸術から影響を受けたプラーン(高塔状の祠堂)の形をしている。
メインのチェディ(仏塔)の基壇には168人のブッダの弟子が手を握りしめあってブッダに挨拶をする光景が漆喰で描かれている。
チェディ(仏塔)の両側には12mの高さのアターロトと呼ばれる立仏像を配置している。
メインのチェディ(仏塔)の前にある第一の石碑が置かれた国王の寺院の中には、大きな銅または金の仏像が祭られている。
この仏像は、ラーマ1世王によってバンコクのワット・スタットから移されてきて、後にプラ・シー・サカヤムニーと名づけられた。
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とのことである。
あいにく小雨が降ってきてしまい、あまりじっくりと見学はできなかったのだが、天気がよかったら陽をさえぎるものがなくてかなり辛かっただろうし、しっとりと雨に濡れた遺跡はまた風情があってとてもよかった。
ワット・マハータート全景
ウィハーン(本堂)跡
お濠の先から仏像の背中を見る
ウボソット(布薩堂)跡
さまざまなチェディ(仏塔)
アターロトと呼ばれる立仏像
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