今回マレーシア航空を使った理由
当初予約していた便がキャンセルになって、予定より遅れてバンコクを出てクアラルンプールに到着。
そのため、楽しみにしていたKLIA(クアラルンプール国際空港)のマレーシア航空のゴールデンラウンジへは入ったもののほんの20分ほどの滞在となり、コーラを飲んだだけで乗り継ぎ便の成田行きが出るゲートへと移動した。
搭乗ゲート直前の手荷物検査(クアラルンプール空港は搭乗ゲートの直前にある)を受けると、すぐにボーディングのアナウンスとなった。
今回初めてマレーシア航空を使った理由は、クアラルンプールから成田に向かうMH088便にエアバスのA350-900型機が導入されたからだ。
TG(タイ国際航空)も飛ばしているこのエアバスA350-900型にはチェンマイ←→バンコク線で何回か乗ったことがあるのだが、たぶん競合機となるボーイングのドリームライナー(787型機)に比べると格段に静かで乗り心地がよい印象があった。
しかも、クアラルンプールから成田だとフライト時間が約7時間とバンコクからよりも長いので、その静かさを堪能できる(ゆっくり眠れる)のではないか、と期待して予約を入れていた。
満席の成田行き、やはりソロシートは快適
成田行きのキャビンは満席だった。
マレーシア航空のエアバスA350-900型機はバンコクからクアラルンプールへの便で搭乗したエアバスA330-300型機と同じ、1-2-1もしくは1-2-2という変則的なコンフィグレーション。
その時にも座った進行方向右側の「1」の席がこの機材でも最もゆったりしていてベストだと思うのだが、成田行きのナイトフライトだと東側になり朝日が当たるので自分はあまり好きではない。
なので、今回は予約時に左側の1列の窓際のシートをアサインしておいた。
他の機材に比べて特にゆったりとしているわけではないがやはりソロシートは快適で、こういうのに乗ってしまうとCX(キャセイパシフィック航空)やCI(チャイナエアライン)の2-2-2のシートにはいくら短時間とはいえ乗る気にならなくなってしまう。
席につくとウエルカムドリンクがサーブされた
グラスを置く時にCAさんは「パイナップルジュースをベースにしたマレーシア航空のシグネーチャードリンクです」と言っていた。
もしかしたら何かネーミングされているのかもしれないが、聞くのを忘れた。
ウエルカムドリンクをいただきながらボ~ッと窓の外を眺めていたらいつの間にかドアが閉まり、機体はゆっくりとゲートを離れて滑走路へと向かった。
クアラルンプール空港はバンコクのスワンナプーム空港ほど混みあっていないのか、途中で長く止まることもなくスムーズに離陸した。
サテから始まるマレーシアらしい夜食
初めてのマレーシア航空でのクアラルンプールから成田へのフライトで食事がどういうタイミングで提供されるのか知らなかったのだが、バンコク←→成田線の深夜便と同様離陸して少しすると夜食、成田到着前に朝食というスタイルのようだ。
食前酒は白ワインをいただく
メニューに3種類掲載されていたのでそのうちのひとつをオーダーしたのだが、「どれでも好きなのを選んで~」とワインのボトルをドン!とテーブルの上に3本置かれたのにはちょっとビックリ。
しかも、それが日本人のCAさんだったので余計に驚いたのだが。
日系キャリアの過度な応対に慣れている(あれが好き)な人にはがまんならないかもしれないが、自分的にはぜんぜんOK。
ゆっくりとそれぞれのボトルのラベルを見てから、ニュージーランドのソービニヨンブラン(Nautilus Sauvignon Blanc 2016,Marlborough)をいただいた。
おつまみはどのキャリアでも定番のミックスナッツ
少しすると、今度はワゴンが回って来た。
マレーシアン・サテだ
サテはチキンとビーフがあって選ぶことができる。
自分は両方ほしいと言った上で「ソースをたっぷりね」とリクエストしたら、それこそ肉が見えないくらいかけてテーブルに置いて、さらにその上にビーフの串を1本追加してくれた。
しかし、このソースが抜群のおいしさ。
チェンマイ(タイ)の店でサテについてくるものとは雲泥の差で、リクエストは大正解だった。
夜食のメインは饅頭
メニューを見ると「Steamed Man Tou Ban with Pulled Chicken and Hoi Sin」となっていた。
饅頭にはさむ具材というとパロ(豚の角煮)がメジャーだが、ムスリムも多いマレーシアなので豚肉ではなく鶏肉が使われている。
海鮮醤(Hoi Sin)で味つけし、細かくほぐした(Pulled)た鶏肉ということなのだろう。
食べた感じでは蒸し煮にしたように思われ、タイのパロとは違い汁気がなく味も薄くてこれもペロリと平らげてしまった。
サテに饅頭というところが、マレー人、中国人、インド人……という多民族国家マレーシアのキャリアならではだ。
お腹がいっぱいになったら、あとは寝るだけだ。
搭乗した時に、シートの上にはブランケットのほかにもうひとつ布の入ったビニール袋が置かれていたのだが、これはベッドパットのようなものだった。
就寝前にヘッドレストからすっぽりかぶせる
厚みがないので寝心地にはほとんど関係ないが、何もない時とはシートの生地がじかに肌に触れた感覚がぜんぜん違うので、フルフラットにして横になっている時は気持ちがよかった。
そして、搭乗時間が長い分機内が暗くなっている時間も長く、寝たらすぐに起こされる感じになるバンコクからの深夜便に比べてぐっすり眠ることができた。
何となく機内がにぎやかになって来て目をさますと、すでに沖縄上空を通り越していてすぐに朝食のサービスが始まった。
朝からシェフ・オン・コールのラム肉はキツかった
マレーシア航空では「シェフ・オン・コール」というシステムを使って機内食を事前に予約することができる。
搭乗の1週間ほど前に案内メールが来たのだが、マレーシア航空に乗るのが初めてで機内にどんな料理が積み込まれているかもわからなかったので、4種類の中からラムのすね肉の蒸し煮をリクエストしておいた。
さてさて、どんな食事が出てくるかな~
まずは、前菜系が運ばれてくる
フルーツ盛り合わせ
ヨーグルト
パンにバターとはちみつ
CAさんが持って来たパンのバスケットの中に結構厚切りの耳を切ったトーストが入っていて、あまり機内食でこうした普通の食パンを見たことがなかったのでリクエストしてみた。
まあ、普通のトーストだった(笑)
メニューには、このほかにフルーツスムージーと低脂肪もしくは普通のミルクを添えたシリアルというのがあったのだが、提供されなかった。
言ったら出てきたのだろうか?
事前オーダーしていたラムのすね肉の蒸し煮
結論から言えば、これは大失敗だった。
味が悪いとかいうのではなく、寝起きからいきなりの朝食でこんなにボリューミーなものはとても食べられないのだ。
おそらく、シェフ・オン・コールのメニューは朝食かランチか夕食かなどということは考慮しておらず、用意できる料理は固定されているのだろう。
マレーシア航空のクアラルンプール→成田便のメインの機内食が朝食だとわかっていたら、たぶんオーダーしなかったと思う。
機内で渡されたメニューのメインには、ナシレマッ(マレーシア料理)、スクランブルエッグ、リコッタ・ホットケーキ、さらには和朝食まであったので、もしこの便に搭乗するのであればシェフ・オン・コールは利用しなくてもいい。
結局、ほとんどメインには手をつけないまま食事を終了。
本州上空に来ると梅雨を思わせるぶ厚い雲が広がっていた
搭乗機は予定時刻よりも20分ほど早く成田空港に着陸した。
着いたのは第2ターミナルのサテライト側、それも一番端のゲートで、飛行機を降りてから延々と歩かされてメインターミナルのイミグレーションへ。
預け入れ荷物を受け取るターンテーブルに着いたらすでに自分のスーツケースは回っていて、そこからはあっという間に税関を通過して迎えに来ていたカミさんと落ち合った。
マレーシア航空は一時帰国での候補筆頭になるかも
初めて使ったマレーシア航空の印象としては、まず機材が圧倒的によい。
バンコクからクアラルンプールまで、当初搭乗予定だった便がキャンセルになって大型機材に変更されていたことも幸いしたと思う。
バンコクから1回南進してから日本に向けて北上するので、これまで利用した同じ乗り継ぎ便であるベトナム航空やキャセイパシフィック航空、チャイナエアラインに比べると時間は余分にかかるが、うまくタイミングが合うと激安料金(30,000THB以下)が出ているのでコストパフォーマンスが抜群によい。
マレーシア航空は、日本への一時帰国の際にまずは候補にあげたくなった今回のフライトだった。
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