自宅の門を入ったすぐのところの庭にジャスミンの木がある。
高さは50cmほどでとても小さいが、この家に引っ越してきた時に「記念にしよう」とカミさんと2人で選んで植えたもので、自分たちにとってはシンボルツリーと呼んでもいいような大切なものだ。
庭の土は30~40cmも掘るととても固い粘土のようになっていて、植える時にはスコップでそれを取り除いて買ってきた土を入れたのだが、それでもやはり植物の生育にはあまりいい環境とは言えないのだろう、何年たってもあまり大きくなってはくれない。
それでもほぼ一年中白い花を咲かせてくれるので、特に一時帰国や旅行などで家を空けていて戻ってきた時にこの木を見ると、何かホッとさせられる。
ところが、ある朝起きて門扉を開けようと外に出てみると何か木の様子がヘンなのに気づいた。
葉っぱがほとんどなくなっている!
そういえば、去年もちょうど今じぶんの季節にまったく同じ経験をしたことを思い出した。
門扉のカギを開けるのも忘れて家の中に戻り、眼鏡をかけてもう一度外に出て木をよく見てみると……
いた~ッ!!!
丸々と太ったイモムシが2匹。
この小さな身体で葉っぱを食べつくしたせいか、身体がはち切れんばかりにふくらんでいる。
まるで、去年のデジャヴュを見ているようだ。
もう葉っぱは食べつくされているし、今さらトングとかでつまんで捨てたとしても意味がないのでそのままにしておいた。
そして、2時間ほどして陽が高く昇ってから見てみると、もう2匹ともいなくなっていた。
残念ながらかなわないが、いったいどんな成虫になるのだろうか、一度は見てみたいものだ。
ちなみに、丸裸になったジャスミンの木だが、去年と同じであれば1カ月もしないうちにまた元の状態に戻ってくれる。
それはそれで、熱帯の国タイの自然の力強さを感じるのだ。
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