今住んでいるチェンマイ郊外の一軒家に引っ越してきた時、ガレージの門の近くの庭に1本のジャスミンの木を植えた。
以前ほかの家で見たジャスミンが1m以上の大木になっていて、びっしりとついた花がとてもよい香りを放っていたので「シンボルツリーになればいいなあ」と思って植えたものだ。
だが後から知ったのだが、ジャスミンの木と言ってもどうやらいくつか種類があるようで、自分が草木専門のカムティエン市場で買ったものは期待したように大きく成長するものではなかったようだ。
植えてもう4年もたつのだが当初の大きさからほとんど変わっていない。
花のほうはたくさん咲いてくれるのだが、香りは鼻を近づけるとかろうじてわかる程度だ。
せっかくこの家に住むことになった記念の意味もあるので、カミさんと2人で大切に育てている(といってもたまに肥料をやる程度だが)。
が、ある日の朝起きていつものように玄関から外に出てガレージの門のカギを開けようとしてふとジャスミンの木を見てみたら……
あ~っ、葉っぱがなくなってる!!
実は、去年もおととしもこの時期になるとまったく同じ現象を目にしているので、もうそれほどビックリはしなかったのだが。
とりあえず門のカギを開けていったん家の中に戻り、眼鏡をかけてもう一度ジャスミンの木をよく見てみると……
やっぱりいたっ!
大きなイモムシが3匹も
ジャスミンの木を丸裸にするほどしっかりと葉っぱを食べたのだろう、3匹とも丸々と身体がふくらんで今にもはち切れんばかりだ。
落ち葉とかを拾う時に使っているトングでつまんでどこかに捨ててもいいのだが、もう葉っぱはないし今さら駆除しても意味がないのでそのままにしておいたら2時間後には3匹とも姿は見えなくなっていた。
周囲の地面を見回してもいないし、一体どこに消えたのだろう?
3年連続でイモムシが現われるということは、毎年このジャスミンの木に卵を産みつけている奴がいるということだ。
気になるのは、イモムシはこのあと蝶なのか蛾なのかどんな姿をした成虫になるのかということだ。
昔話(アニメ)とかだったら、成虫になった蝶だか蛾だかが擬人化されて描かれ「私はあのジャスミンの木の葉を食べてこんな立派な姿になることができました。ありがとうございます」とかお礼を言いに来るのだが(笑)
おそらくそれは永遠の謎として残ったまま、たぶん来年もこのジャスミンの木を丸裸にするイモムシが現れるのだろう。
ちなみにジャスミンの木だが、2週間もすれば葉っぱがほぼ生え揃って元通りの姿に戻る。
それはそれで、熱帯の植物のたくましさに改めて感心させられるのだ。
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