ディーラーの整備工場から点検案内の電話
2013年にチェンマイに移り住んだのとほぼ同時に自家用車としてトヨタVIOSを購入した。
多くのタイ人は自家用車を購入しても任意保険にも加入しなければ点検も積極的にはしない(日本のような車検制度がない)人が多いようだが、自分はここでは外国人。
万が一他者を巻き込んだ事故に遭えば悪者にされる確率が高い(現場で相手や警察とやりあえるほどタイ語能力はない)し、地方のあまり人のいないところで故障などしてしまえばそれこそお手上げだ。
なので自分は任意保険は最上級のクラス1に加入し、点検も必ず受けるようにしている。
自分が自動車を購入したトヨタのディーラーでは総走行距離で点検を受けるタイミングを設定しており「次は**kmになったら点検を受けてください」という紙製の札のようなものをハンドルのワイパーのレバーにぶら下げてくれる。
しかしいつも総走行距離をチェックしているわけではないし、書かれているキロ数に達しても忘れてしまう人も多いのだろう適当なタイミングを見計らってコールセンターから電話がかかって来る。
今回も点検のことなどすっかり忘れていたら「そろそろ自動車の点検時期だと思いますが、どうでしょうか?」と電話がかかってきた。
車の近くにいなかったのでいったん電話を切りメーターを確認すると、確かに指定された総走行距離近くになっていた。
折り返しこちらから架電し、現在の距離を伝え点検の予約を入れた。
定刻前にディーラーに到着、受付
当地ではタイ人が待ち合わせや約束の時間キッチリに来ることは珍しいが、たぶん遅刻やドタキャンが多いのだろう、予約を入れた時にオペレーターから「予約した時刻の10分前には必ず整備工場に着くようにしてください」と念を押された。
このディーラーの社長は日本語が堪能で、以前は日本語の出来るスタッフがいて何かあるとその人が付き添ってくれたくらいだったのだがもしかしたら一部に日本式のやり方を取り入れているのかもしれない。
こちらは10分前に行くことなど何ともない(というか日本だったらそれくらい常識)ので、少し余裕を見てディーラーのサービスセンターに向かった。
大通りから敷地に入り、サービスセンターの前に車を止める。
7~8台が駐車でき、ここに止めるとサービスセンターの入口脇に待機しているスタッフが書類立てのようなところからサッと自分のものを見つけてそれを持って車にやってくる。
キーを渡すとスタッフが「どうぞこちらへ」と言ってセンターの中に入って正面のカウンターの前に腰かけるよう案内してくれてから去っていく。
サービスセンターのロビーは天井が高くて広々としており気持ちがよい。
席に座って待つ間もなく中からスタッフが出て来て手続きだ。
スタッフはタブレットを操作しながら今日の点検の内容を説明し、不要なものや追加があれば相談に乗ってくれる。
また、点検後の洗車をするかどうか(その分余計に時間がかかる)たずねてきた。
点検終了まで2時間ちょっとだろうということで、終わったらスマホに電話をするのでそれまで奥のラウンジでコーヒーでも飲みながらお待ちくださいと伝票を1枚くれた。
ラウンジは無料コーヒーにWi-Fi、進行状況も画面でわかる
スタッフが受付時にくれた伝票は検査の明細書のようなものなのだが、これをラウンジにあるカフェに出すと好きなドリンクが1杯無料でもらえる。
ラウンジは広々としていて居心地がよい。
まずはカフェでアイスラテをもらい、席につく。
自分はソファに座ったが、ほかにも会議ができそうなスペース(元々は応接室だったっぽい)やパソコンを広げるのにちょうどよいワークスペースもあり待ち時間を退屈させないようになっている。
もちろんWi-Fiは無料完備。
ラウンジの一番奥はガラス張りになっており、その先には工場がある。
受付のスタッフ同様、ここでも工員はタブレットを時々触りながら作業している。
たぶん、データも共有されているのだろう。
自分などは目の前の作業は何をやってるのかすらまったくわからないのだが、ガラスの脇の壁にはモニターが取り付けられていて作業のおおよその進行状況がわかるようになっている。
車まで来ての説明とお見送りで終了
受付時には所要2時間ちょっとと言われていたが、実際には2時間40分だった。
スマホに終了したとの電話がかかって来て受付カウンターに向かう。
先ほど受付時に対応してくれた男性スタッフが再び来て、データがプリントされた紙をこちらに見せながら「タイヤの溝は*ミリで問題なし」というようにすべてのチェック項目を説明してくれた。
次に席を立つと点検が終わって駐車スペースに止めてある車までエスコートしてくれ、ボンネットが開けられた自分の車の前で説明を受けた(写真は説明を終えて閉じたところ)。
車の後ろの座席の足元には、交換したエンジンオイルなどの空容器が入ったビニール袋が置かれていてスタッフから「持って帰りますか?」と聞かれた。
おそらく「間違いなく交換しましたよ」ということの証明としてなのだろうが(逆に言うとちゃんと見てなければごまかしてしまう店もたくさんあるということだ)、こんな空き容器とかをもらっても結局そのままゴミとして捨てるだけなので、「不要なのでそちらで捨ててください」とお願いした。
最後にスタッフが「*キロになったら次の点検をしてください」と言って数字が手書された新しい紙のタグをハンドルのワイパーのレバーにぶら下げてくれ、これですべて終了だ。
恭しくスタッフに見送られて、サービスセンターをあとにした。
タイでは税金の関係なのか自分が乗っている自国製のトヨタVIOSのような大衆車ですら日本と比較するとかなり高価だし、ガソリン代はもちろん今回のようなその後の点検や保険などの維持費も結構かかって頭が痛いが、公共交通機関の未発達なチェンマイでの生活にはなくてはならないものだ。
やっぱりスクーターだけだと限界はあるからね。
なので、この先もチェンマイにいる限りはキチンと点検を受けつつできるだけ長く乗っていきたいと思う。
タイ暮らしが決まったら、日本の不用品は売ってしまいましょう!
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