どんなお店?
チェンマイの北西部やや郊外にある、歴史も古くタイ人の間では非常に有名な北タイ料理のレストラン。
バンコクからの旅行者には特に人気が高く、夜になると彼らを乗せてきたワンボックスカーで駐車場がいっぱいになることもあるほか、地元の人の中にはポルシェなどの超高級車で乗りつけて食事をする人も多い。
もっとも、店の雰囲気はいたって庶民的なので、敷居はまったく高くないのだが。
ロケーション
店は市内というには遠いが郊外とするには近い微妙な距離の北西部のはずれ、さまざまな国際会議やコンベンション、物販イベントなどが開催されるチェンマイ・エキシビションセンターの近くにある。
市内からだと、ドーイ(山)ステープのふもとの運河沿いを走るクローンチョンプラターン通り(国道121号線)をフワイケーオ通りとの交差点から1.8kmほど行くと運河の対岸にレストランの固まった一角が見えて来るので、橋を渡ってソイ(路地)に入り、まっすぐ突き当たる手前左側にある。
ソイ(路地)の入口には大きな看板が出ているので、それを目印にするといいだろう。
チャーンプアック通りをまっすぐ北上してスーパーハイウェイを越し、さらに600~700mほど行った信号つきの交差点を左折して国道1366号線に入ってクローンチョンプラターン通り(国道121号線)に出て左折する方法もあるが、その場合はUターンして戻って来なければならない。
TEL:053-221378
大きな木のある屋外の席が気持ちいい
店はかなりの広さがあり、入って右手は屋根のついたテラス風のエリア(中央付近に小さなステージが作られ、地元の子供達による民族楽器の演奏などが行われることもある)、正面および左手がオープンエアの席になっている。後者だけでも30テーブルはあるだろう。
さらに正面奥のキッチンのあるタイ式の大きな建物の1階にも席が作られている。
そういった意味では「はるばる来たけど座れない」という心配はまずないといってもいいだろう。
膨大な料理があるがやはりおすすめは北タイ料理
メニューは、一部英語併記&写真つきのものがある。
Fried、Dry Curry&Basil、Dip Sauce、Papaya Salad、Fried vegetable、Laap、Steamedなどなどに分類されており、ソムタムだけで16種類もあるなど料理数は膨大で、選ぶのが大変だ。
ところどころのコーナー名および料理名はタイ語表記しかないのが残念(実はここに個人的にはかなり興味を引くものが載っている)。
値段は100~250THB程度のものがほとんどで、とてもリーズナブルだ。
出される料理は突き抜けるほどの衝撃的なものにはあたったことはないものの、どれもエッジの効いたパンチのある仕上がりになっており、かなりのレベルだ。
タイでは北タイ料理の特徴を「マン(脂っぽい)」という言葉で表現するのだが、この店のものはギトギトしたようなものはあまりなく、外国人にも比較的とっつきやすい感じに調理されていると思う。
今まで食べたことのあるもので、代表的な北タイ料理やおすすめできる料理について、以下に簡単に記す。
*ラープコア・ムー……チェンマイやタイ北部では、もともと結婚式や新築祝いなどの席で出される料理だが、今ではどこの北タイ料理レストランにも必ずある。使われているスパイスに多少独特のクセはあるものの、味のバランスが非常によく取れていて完成度が高く、辛さはそれほどでもないので北タイ料理になじみのない人にはいいと思う
*ヤム・パックウー(タイ北部の野菜のあえ物)……パックウーは水辺に生えるシダ系の青菜らしい。タマリンドの酸味がほどよく効いていて辛くはなく、これも日本人になじみやすい味だろう
*ネーム・シークロンムー・トート……発酵した豚のスペアリブを揚げたもの。独特の酸味と香りがあるので好き嫌いが分かれる料理だが、気に入るとやみつきになる。ビールには特に合う一品だ
*トムヤム・プラーカン……「プラーカン」とは大型のナマズの一種で、それを具にしたトムヤムスープ。日本のタイ料理レストランで出される一般的なトムヤムスープとはかなり異なり、タマリンドの葉がたくさん入っていて、独特の酸味が特徴を出している
*ゲーンケー・ゴップ……カエルの北タイ風ケーの花入り唐辛子スープ、とでも表現したらいいだろうか。この店の料理としては濃厚な味だが、全体的なバランスがよく、シャープな印象を受ける。特におすすめ
*ヤーン・ルアム……4種類ほどの焼き物の盛り合わせ。ガイヤーン(鶏肉)、コームーヤーン(豚ののど肉)、サイムー(豚の小腸)などが中身としては定番。いろいろな焼き物がミックスで出てくるので、選ぶ手間が省けて旅行者には便利だ
*ガイムアン・トート……地鶏の素揚げ。ブロイラーでは絶対に出すことのできないしっかりとした歯ざわりとカラッとフライされた表面のパリパリ感の取り合わせが抜群でこれまた特におすすめの一品
*パククラパオ・ゴップ……薄い塩味のついた素揚げしたカエルの上にパリパリのバイマクルー(こぶみかん)の葉が乗せられている。言われなければカエルとは気づかないくらいで、辛くなく食べやすい
北タイ料理以外の一般的なタイ料理も数多く揃っているのでメニューを決めるのが大変だが、やはり地元料理のほうが個人的にはおすすめできると思う。
帰りの足の確保は絶必
街の中心部からは距離があり、運河沿いのクローンチョンプラターン通りはソンテウやトゥクトゥクが頻繁に通るような道ではないため、出かけるのであれば自前のバイクか自動車を運転していくか、Grabなどで帰りの足を確保できる状態にしていないと、行ったらいいがすぐに帰れなくなる可能性があるので注意が必要。
営業時間は、10時から22時となっているが、行くのであれば絶対に夜のほうがおすすめだ。
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