タイ最北端にあるミャンマー国境の街メーサーイ
バンコクから850km強、国道1号線の終着点にあたるタイ最北端の街でミャンマーと国境に位置するチェンラーイ県メーサーイ。
この街を訪れる旅行者のほとんどはゴールデントライアングル(本当の意味とは異なる)観光の一環として、あるいはミャンマーとの国境越えが目的だろう(注:2024年6月現在タイ人ミャンマー人以外の外国人は国境を越えることができません)。
しかし、自分はと言うと普段生活しているチェンマイにいるタイヤイ(シャン族)の友人知人の多くがこの周辺やミャンマー側(タチレクという街になっている)出身であることからそのどちらの目的にもあてはまらず、彼ら彼女らの実家や親せきを訪ねてタイヤイ(シャン族)料理をいただいたり冠婚葬祭に参加するなどしている。
そんな感じで10年以上にわたって年3~4回はメーサーイを旅しているのだが、行くと必ず訪れる場所がある。
それが今回紹介する2か所のタラート(市場)だ。
メーサーイはタイの一部ではあるのだが文化的にはタイヤイ(シャン族)の色が濃く、チェンマイのタラート(市場)とは売っているものから人々の服装、顔つきまでがずいぶんと異なっており、何度行っても飽きることがない。
タラート(市場)は朝方が一番にぎわっている、というか事実上朝しかやっていないので、もしメーサーイに泊まることがあればぜひ早起きして行ってみてほしい。
特にナーイブンユン市場は中に食事ができる店もあるので、タイヤイ(シャン族)料理の朝食をとりがてら散策するのがおすすめだ。
朝のメーサーイで絶対にはずせないタラート(市場)2選
2か所のタラート(市場)は徒歩で10分ほどの距離にある。
どちらか一方だけ見るというのであれば、おすすめは圧倒的にナーイブンユン市場だ。
常設の市場で規模もまったく違う。
いずれにしてもまずは国境へ行き、両国を行き来する車両や人々のにぎやかな様子を見るのがいい。
両方とも見るのであればまずサーイ川沿いにほんの200~300mも歩けば市の守護柱の祠周辺の路上市場だ。
市場を見学しつつ南に下って国道1号線に戻り横断すればもう目の前がナーイブンユン市場だ(通りからはあまり見えない)。
市の守護柱の祠周辺の路上市場
市の守護柱(หลักเมือง=ラックムアン)はウィキペディアによれば
チャオポー・ラックムアン (タイ語: เจ้าพ่อหลักเมือง) と呼ばれる市の守護神を祭るための柱である。タイの県庁所在地、都市などにおいて見ることができる。通常、サーンチャオ (タイ語: ศาลเจ้า) と呼ばれる社の中にある。信仰の対象とされ、何らかの祈願を行いに来る人がいる。
とのことだ。
このメーサーイの街の守り神である守護柱の社の周囲から南(サーイ川とは反対方向)の細いソイ(路地)沿いにほんの数10mの長さだが市が立つ。
販売されているのは野菜や肉・魚など生鮮食料品中心だが、ところどころにすぐに食べられる料理などを売っている店もある。
ただ、座って食べられるような場所がないのが難点だ。
売ってるお婆さんたちの服装が違う
山形のだしのようなものや唐辛子まみれの漬物
カーオフン(葛餅のような食感の豆ベースの主食)売り
魚の開きを縛って揚げたもの(香ばしくてうまい)
ナーイブンユン市場
ナーイブンユン市場はおそらくメーサーイ最大の規模で、周囲の路地にも市場と一体化したかのような感じで店が立ち並んでいる。
にもかかわらず、市場の中心部は大通り(国道1号線)からは見えない。
ただ、路地の雰囲気から入口は簡単にわかると思う。
市場の中心部は非常に広い
たぶん継ぎ足し継ぎ足しで拡張していったのだろう内部は複雑に入り組んでおり、人通りの多い一角かと思えばいきなり市場外の路地に出てしまったりする。
朝食が食べられるような店はどちらかというと市場の南寄りに多い(といっても3~4軒)。
あとは市場内にポツリポツリとある。
多くの店がタイヤイ(シャン族)料理を出しているのでぜひトライしてみよう。
ピリ辛の味噌(ナムプリック)を塗った焼きおにぎり
野菜やタレで食べるカオソーイノーイ。これもカオソーイの一種
あんこをつけて食べるタイヤイ(シャン族)式ちまき
タイヤイ(シャン族)の代表的な主食カーオフンイェン
日本そっくりの豆腐もたくさん売られている
山形の「だし」そっくりなものを売っている
歩きながら食べれるゴマをまぶした黒糖蒸しケーキ
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