今回の一時帰国では、タイ(バンコク)と日本(東京・成田)間をベトナム航空で飛んだ。
一時帰国の時に限らず、自分がチェンマイで航空券を探す時はいつも
(1)検索比較サイトのエクスペディアで、利用できるキャリアと価格をチェックして候補を抽出
(2)候補の航空会社の公式サイトで価格とともに運行機材・シートなどをチェック
(3)市内の旅行会社で価格をチェック
というプロセスを経てこの3か所のどこで購入するかを最終的に決めている。
エクスペディアは、よく航空会社の公式サイトよりも安い価格で出ていることもあるのだが、単なる比較サイトなのでかなりいい加減なエージェントが出ていることもあるようで、もし利用するならあらかじめ評判などをチェックしたほうがいい。
航空会社の公式サイトはまず第一に安心だし、そのキャリアのマイレージ会員になっていればログイン後にチェックすると価格が下がることも多い。
インターネットの時代にあって実際に利用する人は少ないと思われる旅行会社だが、航空会社が特別に(=オープンにしたくない)プロモーション・チケットを出していることがあり、ちょっとリサーチというつもりで店頭に行ったにもかかわらず、驚くようなお得なオファーをされてその場で購入を決めてしまったことが何回もある。
今回は他にもっと安いキャリアもあったのだが、この2年ほど利用していなかったのと搭乗する4区間の運行機材がすべてソロシート仕様のものだったのが決め手となってベトナム航空のウェブサイトで購入することにした。
前回の一時帰国では久しぶりにキャセイパシフィック航空を使ったのだが、全区間非ソロシート(隣にほかの乗客がいる)で「どうせ高いお金を出してビジネスクラスに乗るならやっぱりソロシートのほうがいいよなあ」と改めて実感したというのも大きいが。
バンコクからベトナム航空を使って東京(成田)に飛ぶ場合はハノイ経由とホーチミンシティ経由が利用可能で、どちらも夜19時ごろに出て翌朝に到着というタイムスケジュールになっているのだが、自分はベトナム・日本間のフライト時間が長くてより寝ていられるホーチミンシティ経由の便しか利用したことがない。
時間がある時にはバンコクに泊ってから日本に向かうこともあるが、この日は午前中の便でチェンマイを出て昼を少し回った頃にバンコクに入り、4時間ほどをスワンナプーム空港内で過ごした後にチェックインした。
夕方のスワンナプーム空港は結構空いており、チェックインからファストトラック(優先サービス)を使って手荷物検査と出国手続きを済ませラウンジに入る。
自分が搭乗するホーチミンシティからの便は定時よりも早着で、ラウンジには1時間ほど滞在してボーディングパスに書かれた時刻よりも少し遅れてゲートに到着。
ほとんどそこで待つこともなく、機内への案内が始まった。
以前、バンコク・ホーチミンシティ間はエアバスA320型機での運航だったのだが、客が多いのか最近はエアバスA350-900型機が使われている日が多くなっている。
たぶんベトナム航空では最新の機材で、キャビン内もまだきれいだ。
コンフィグレーションは1-2-1で、シートが斜めに配置されているリバース・ヘリンボーン型になっている。
一人なので、当然窓際の1列席を予約時にアサインしておいた。
このシート、フルフラットにはなるのだが構造上足の入る部分が先に行くにしたがって狭くなっており、それほど広々としているわけではない(タイトル下の写真参照)。
そういう意味では、スタッガードタイプ(フルフラットシートを互い違いに配列している)のほうが足元の解放感はあるような気がする。
もっとも、バンコクからホーチミンシティまではチェンマイまでとほぼ同じ1時間ほどのフライトなので、不満を感じる暇もないくらいなのだが(笑)
シートコントローラーなどは、すべて頭の真横にまとめられている。
座席脇の小さな収納が意外と便利で、このタイプのシートのいいところだ。
ウエルカムドリンクのオレンジジュースを飲みながら、離陸を待つ。
スワンナプーム空港は常に混雑しており、この日も飛行機のドアが閉まってから離陸滑走路に向かうまでゆうに20分以上かかって、定刻よりも30分ほどディレイでようやく飛び立った。
離陸後はスワンナプーム空港周辺の夜景がきれいに見えた。
飛行時間が短いので、機内食のサービスも大忙しだ。
この日は離陸前にキャビンアテンダントがやってきて「料理はビーフ&ヌードルか、フィッシュ&ライスのどちらにするか?」と聞かれたので前者を選択すると、それに合わせて食前食後の飲み物も一緒にオーダーさせられた。
できればメニューをもらってゆっくり選びたかったのだが、そんな時間もない感じだ。
離陸後上空10,000フィート(約3,000メートル)に達するとまだシートベルト着用のサインは点灯していたがキャビンアテンダントたちは立ち上がって食事の準備を始めた。
機内食は、当然ワンプレートでのサービスだ。
この後まだ乗り継ぎがあるので酔っぱらうわけにもいかず、ドリンクはペプシライト。
ベトナム戦争の名残かどうかは知らないけれど、ベトナム航空ではコカコーラではなくペプシコーラだけを積んでいる(ラウンジも同じ)。
最初はコークゼロをリクエストしたのだが「ありません。ペプシライトでいいでしょうか?」と言われた。
メインのビーフ&ヌードル。
牛肉はかなり濃い色のソースが添えてあり、「しょっぱいかな?」と思いながら口に入れたのだが、予想外にかなりの薄味だった。
麺もいい具合の硬さになっていて、全体のバランスがとれていておいしかった。
パンはカゴに入った数種類から選ばせてくれたのだが、表面に穀類をまぶしたライ麦のものをチョイス。
ベトナム航空に乗るといつも思うのだが、TG(タイ国際航空)に比べるとパンがどれを食べても格段においしく感じる。
時間がなくても、パンだけはわざわざカゴに入れて持ってきて見せて選ばせるというのも謎。
やはりフランスの植民地だった影響なのだろうか???
本当なら2~3種類食べたかったくらいなのだが、これから日本に着くまでほぼ食べ続けになるのでさすがにやめた。
フルーツだけは、どこのキャリアでもタイ発はほとんど変わらないね。
飛行機は、まだフルーツを食べ終わらないうちに高度を下げ始めた。
キャビンアテンダントがあわただしく食事のトレーを下げ始めるのとほとんど同時にシートベルト着用のサインが点灯して、着陸態勢に入った旨機内アナウンスが入る。
結局、食後のコーヒーは間に合わなかったようだ。
もっとも、ベトナム航空のコーヒーはインスタントかカプチーノ(便によってはそれにエスプレッソが加わる)しか選べないので、無理して飲まなくてもいいのだが。
ベトナムといえばコーヒーも有名で、実際に現地で飲むとなかなかおいしいのだが、ベトナム航空ではまともなコーヒーが用意されていないのも不思議だ。
ともあれ、あっという間にホーチミンシティのタンソンニャット空港に着陸だ。
フライトタイムは、ちょうど60分だった。
離陸は30分遅れだったが着陸はほとんど定時だったのは、予定飛行時間にサバを読んでいるからだろう。
この空港がいいのは、バンコクや香港のようにハブではないので全体にこじんまりとしており、降機から乗り継ぎまでの時間がかからないのだ。
この日も、飛行機を降りてから乗り継ぎのための手荷物検査を受けて(検査場は出発フロアへのエスカレーターへ続く踊り場のような場所に造られている)、東京への便に乗るまでの時間をつぶすラウンジに入るまでおそらく10分もかからなかったと思う。
ちょっと久しぶりのバンコクからホーチミンシティへのベトナム航空でのフライトだったが、なかなか快適な1時間であった。
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