タイ有数の英語新聞ネーションの出版部門が発行している、タイトルの通りチェンマイ周辺のドライブ旅行のための英語のガイドブック。
サブタイトルが「あなたのチェンマイでの短い滞在の間にするべき12の寄り道」となっており、そのサブタイトルの通りチェンマイを起点とした周辺の県までを含む12のドライブルートが紹介されている。
A5変形サイズ、全304ページが良質の紙を使ったフルカラーで、メーリム、インタノン、メーチェム、メーオン、プラーオ、チェンダーオ、メーアイ、パーイ、メーホンソーン、メーサリアン、ラムパーン、ラムプーンの12ルートで構成されている。
それぞれのルート(コーナー)には、コース概要、距離、地図、見どころなどが紹介された本文、ホテル、レストラン、ショッピングスポット、銀行などの一覧情報が掲載されている。
地図はルート上の見どころがプロットされた非常に簡素なイラストで、縮尺や高低差などがわからないのでこれだけでドライブに出るのは少々無謀だと思われるが、国道の番号や見どころの名前がしっかり大きく出ているので、ドライブ途中での確認などは非常にしやすい作りになっている。
また、ラムパーンやメーホンソーンなどの大きな街については、ルート図同様シンプルではあるが独立した地図もついている。
本文の見どころ紹介は、ひとつひとつのスポットについてコンパクトにまとめており、普通の旅行者であれば十分用は足りるだろう。
特別なスポットについては1ページを割いて本文中に差し込まれるような形で紹介されており、きちんとフォローはされている。
泊りがけで出かける旅行者のために、いくつかのコースには1泊2日もしくは2泊3日で行く場合の旅程の例もコラムのような形で載っているので、旅のプランニングに有用だろう。
なお、ホテル、レストラン、ショッピングスポットについては、一部は「Editor Picks」として詳細な説明がついているが、それ以外は名前、住所、電話番号、ホテルの場合は料金が出ているだけだ。
また、12のルート紹介とは別に「Portrait Of ChianMai」というコーナーがあり、チェンマイの歴史、祭事カレンダー、ホテル&レストラン紹介、チェンマイで車を運転する際の注意事項や車の借り方(レンタカーショップリスト付き)、事故発生など緊急時の連絡先が掲載されている。
自分は自家用車を所有する以前、レンタカーを借りていた時には大手のレンタカー会社でも緊急連絡先の一覧表などはもらったことがなかったので、いざという時には役に立つのではないかと感じた。
「短い滞在の間にするべき12の寄り道」というサブタイトルだが、とても短期間の滞在ではこれらのコースをすべてドライブすることなどできないので、実際にはこの中からせいぜいひとつかふたつを選んで行くのが精一杯だろうが、自分のような時間がある車(またはバイク)の運転が好きなステイヤーにとっては、暇な時にパラパラとページを見ているだけで楽しくなってくるだろう。
すでに行ったことのあるコースでも、知らなかった観光スポットが紹介されていたりして、新たな発見もあるに違いない。
なお、英語の本なので日本のAMAZONでも買えるかと思って調べたのだが、残念ながら取扱いがないようだ。
チェンマイ市内の大型書店にはほぼ間違いなく置いてあるので、チェンマイからドライブ旅行に出ようと思っている人はぜひ探してみてほしい。
発行:The Nation Library of Thailand
ISBN:978-616-90992-0-8
価格:295THB
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