どんなお店?
街の西北部、日本人の長期滞在者も多く住むと言われているサンティタム地区の中心の5叉路のすぐ近くに2006年頃オープンした、カーオマンガイ(タイ式海南鶏飯)の人気店。
店の看板には「サーカー(สาขา=支店)2」と書かれており、本店はお堀の中の旧市街、3人の王様の像の近くにある(グーグルマップ)。
ご飯、鶏肉、タレ、そしてスープとどれをとっても一切手を抜いておらずしっかりとエッジが立った風味で、それが組み合わされた料理としての完成度の高さは、何百軒とあるであろうチェンマイのカーオマンガイの店の中でもピカイチだ。
ロケーション
お濠の北西角から北に伸びるハサディセウィー通りを500mほど進み、セブンイレブンを過ぎたすぐ先にあるT字路を左に曲がる(小さな橋を渡って信号のある交差点に着いてしまったら行き過ぎ)。
この道はチャルンスク通りと言うが、まっすぐ200mほど行った右側でロータリーの10mほど手前になる。
通り沿いに大きな看板が2つ出ているので、それを目印にしよう。
ソンテウやトゥクトゥクで行く場合は「サンティタムの5叉路(ห้าแยกสันติธรรม=ハーイェーク・サンティタム)」というとまず間違いなく通じる。
店の概要とメニュー
店はかなりの敷地を有しており、通りに面して広い駐車場が取られている。
その奥にある幅20~30mはあろうかというレンガ造り風の2階建て家屋が店舗となっており、向かって左端がキッチン、中央から右手にかけて4人がけのスチール製のテーブル席が12、6人がけの木製のテーブル席が4席用意されている。
レイアウトもゆったりしていて明るく清潔感もあり、チェンマイ(タイ)に慣れていない外国人旅行者でも安心して食事ができるだろう。
メニューは、カーオマンガイ(ข้าวมันไก่)とカーオマンガイの店ではなぜか必ず一緒に用意されているムーサテ(หมูสะเต๊ะ=豚串焼き)がメインで、これ以外の料理を食べている人はほとんど見たことがないのだが、店内に掲げられているメニューボードにはクエティオ(ก๋วยเตี๋ยว=米麺。ムー=หมู=豚肉、ガイ=ไก่=鶏肉の2種の具が選べる)、カーオムーデーン(ข้าวหมูแดง=焼き豚のせご飯)、カーオムークローブ(ข้าวหมูกรอบ=揚げ豚のせご飯)がある。
カーオマンガイは、皮つきか皮なしかを選択することもできる。
飲み物はテーブルの上にペットボトルのドリンキングウォーター(飲料水)が置かれているほか、頼めばバイトゥーイ(バンダンリーフ=ニオイタコノキ)で甘い香りをつけた中国茶を無料で出してくれる。
また、アイスコーヒーやフルーツジュースなどのドリンクも10種類くらいある。
ムーサテは、6本または12本での注文が可能だ。
料理としての完成度が抜群に高いカーオマンガイ
さて、この店のカーオマンガイだが、鶏ガラスープで炊きあげられたご飯はどちらかというと薄めの味付けだが、炊きあがりはふっくらとしていてそれでいて決してベチャッとしているわけではないのがよい。
自分は、この店では皮なしを頼むことがほとんどなのだが、肉は脂身が完全に取り除かれ非常に厚く切られたものがご飯が見えないくらいのボリュームで乗せられている。
脂身がついていないせいか、肉も非常にあっさりとした印象を受ける。
脂身の有無については、その人の好みで意見が分かれるかもしれないが、カーオマンガイはタイ料理の中でもとりわけカロリーが高いものとして有名なので、ヘルシー志向の人は皮なしがいいかもしれない。
またこの店を自分がおすすめする大きな理由のひとつに、「タレがおいしい」というのがある。
豆鼓の入ったタレは少し味は濃いめではあるが、たっぷりついてくる刻んだショウガとプリックキーヌー(青唐辛子)の薬味を入れるとそれがほどよい具合になり、絶妙の調味料となる。
そして、これらのパーツが作り上げるカーオマンガイというひとつの料理として味わってみると、非常にバランスがよく、完成度が高くなる。
カーオマンガイは、ご飯、鶏肉、タレ、薬味という数少ない素材(加えて必ずついてくるスープも含め)を組み合わせただけのシンプルな料理だが、だからこそ素材ひとつひとつの出来ばえ、そしてそれを一体化させた時の料理としてのバランスや完成度をいかに高めているかで、その店のカーオマンガイの評価もハッキリと出てしまう怖さのようなものがある。
日本の食べ物屋でも、単純な料理のほうが作り手の腕前や店のレベルがよりよくわかるものだが、タイでもカーオマンガイにはそれに似たことが言えるのではないだろうか。
その点では、このクリット・オーチャーは間違いなく合格点を与えられると思う。
また、ムーサテはカーオマンガイ同様肉に付けられた下味は比較的控え目であっさりしているが、タレがほかの店に比べてピーナツの風味が強く、特徴を出している。
ぜひ、一緒に食べてみてほしい。
外国人客も多くメニューも英語完備
すぐ近くに有名なマッサージスクールがあったりして、今チェンマイで最も旅行客ではない外国人が多いエリアのひとつにあることから、メニューは写真つきの英語完備だ。
ただし、店員の女の子は全員ミャンマー出身のタイヤイ(シャン族)で英語はできず、タイ語でもちょっと込み入った話をしようとするとうまく通じないことも時たまある(そんな時は店主の中年夫婦に話をするとよい)が、料理数が多いレストランとかではないので、タイ語ができなくても食事を取る分には困るようなこともないだろう。
チェンマイでカーオマンガイをわざわざ食べに行こうとするのなら、あるいはカード・スワンケーオ(セントラルデパート)にショッピングに来ていて食事をしようと思ったら、中にあるクーポン食堂を利用するくらいならここまで歩いて(10分くらい)食べに来る価値は十分にあると思う。
営業時間は7時~15時で不定期休。
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