自分が住んでいた1980年代終盤は自動車もバイクもまだあまり走っておらず「渋滞」という言葉とはまったくの無縁だったネパールの首都カトマンズだが、今では街じゅうに車やバイクがあふれている。
市街周辺部に新しく造られた道路を除けば、もともとは歩行者、もしくはせいぜい馬かロバの隊商が通れる程度の道幅しかないところに大量の自動車とバイクが流入してしまったので、混乱や渋滞を引き起こすのも当たり前だ。
しかも、交通ルールやマナー、モラルというものはまったく存在しないと言ってもいいし(たぶん教育システムがない)。
旧市街中心部のほんの一部のエリアは車両の乗り入れが禁止されているようだが、ほかの道にはガンガン車両が侵入してきてすれ違うこともできず立ち往生していたり、無理やり歩行者をかわして先に進もうとするバイクのハンドルやミラーが身体に触れてヒヤッとすることが何度もあった。
旧市街の中はすべて車両進入禁止にしてほしい
スピードが出ていないので、ぶつかってもけがをするようなことには幸いにしてならなかったが……
路面状態が悪いので、排気ガスだけでなく砂ぼこりもひどい
ちなみに、例年2月から4月にかけては自分の住むチェンマイは煙害と大気汚染で空気の汚さは連日世界ワースト1位の汚名を着せられているが、同じくその時期首位争いをするのがここカトマンズだ。
ともに空気が入れ替わりにくい盆地という地形と、自動車やバイクの排気ガスの規制がほぼゼロということが大きな理由だろう。
主要な大通りはほぼ1日中こんな感じの大渋滞だ
遠くに見えるランタンヒマールの山々(前衛の山の左側奥)も、汚れた空気で霞んでいる(T_T)
自分が住んでいた頃は、真っ白や山々の連なりがクッキリと見えていたのだが。
【動画】市内中心部を縦断するカンティパトの様子
何本かの主要道路は道幅を拡張しているのだが、道ぞいにある祠や寺院と付随する御神木などは移動できない(移動しない)ので真ん中にそのまま鎮座しており、これも交通渋滞の一因となっている。
まあ、カトマンズらしいといえばカトマンズらしいのだが。
昔ながらの車両も現役で、スピードが出ないのでこれも混乱に拍車をかける
一応、整然とバイクが駐輪されている道もある
グチャグチャ電線が道路をふさいでいる
タイも道路沿いの電線のひどさはしばしばニュースにもなっているし、切れて放置された電線がバイクの車輪にからまって運転していた人が死んだり怪我をしたり、という事故は年中発生しているが、少なくとも自分はここまでひどい状態のものは目にしたことがない。
こんな道は牛だって歩きたくないよね
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