自宅に遊びに来たタイ人のお友達が庭を見て「蛇の穴が開いてるよ」と言った。
何のことかと思いよく聞いてみると、「こういうところに蛇は好んで住むんだよ。危ないから埋めておいたほうがいいよ」と庭のある場所を指さした。
それは、庭の一角に造られているコンクリートの下水枡(?)だった。
駐車場のコンクリート部分とのつなぎ目のところに、確かに穴が開いている。
この穴は自分がこの家に引っ越してきた時から開いていたもので、写真のようにコンクリートやレンガの破片、石などで何となくふたがしてあった。
大家さんにはこの穴が何なのか質問したことはなかったのだが、下水枡の別の場所からは臭気抜き、あるいは空気循環のためと思われる細いパイプが出ていて、それだけでは不十分なので意図的に開けているのではないかと勝手に想像して、そのまま放置していた。
しかし、これが「蛇の穴」だとすれば話はまったく別だ。
実は、1年ほど前にも今回「蛇の穴」が開いていたのとは別の庭(自宅には庭が2カ所ある)に蛇が出たことがあって、おそらく毒などの危険はないのだろうが、かなり恐怖を感じた。
なので、さっそく穴をふさぐことにした。
ただふさぐといってもそのままがれきで埋めたらつまらないので、ついでに土の地面が見えてしまっている部分も含め新たに芝を植え、見栄えもよくすることにした。
まずは、そのための材料を買いに市内北部にある草木専門のカムティエン市場まで出かけた。
最初に芝の店でマレー芝を買う。
日本芝に比べて葉が大きくて太く、雑草に負けず成長してくれる。
以前、日本芝を植えたこともあるのだが、芝の間から先に雑草がどんどん生えてしまい、何を植えたのかすらわからない状態になったので、それ以来芝を買う時はマレー芝にしている。
さらに、別の店で土を購入。
4袋で100THB(約350JPY)とほとんどタダのような値段だ。
こんなものにもOTOP(日本の大分県の取り組みをお手本にタクシン政権が導入したタイ版の一村一品(One Tambon One Product)運動)のマークがついている。
家に戻ったら、そのまま作業に突入だ。
こういうのは「明日やろう」と思って間を置いてしまうと結局暑くていつまでもやる気にならないことが多いので、自分はいつも一気に片付けてしまうことにしている。
まずは穴の部分にがれきを詰め込んで土台を作り、その上に土をかぶせた。
穴の開いている角は、特に念入りに土を投入した。
そして、その上に芝を敷く。
上から目土をさらにかぶせて踏み固め、家にあった芝用の肥料をまいて水をやれば完成だ。
とりあえず、「蛇の穴」はふさぐことができた。
その後、残った芝を下水枡の周辺に敷き詰めた。
「蛇の穴」は思いのほか深くて、がれきをいくら入れても入れてもぜんぜんふさがらなかったので、途中でがれきで重ね合わせて少々無理やりふさいだ感じになってしまった。
なので、これから雨が降った時に土とともにどんどん奥に流れ落ちて行ってしまわないかちょっと心配だが、今のところはだいじょうぶのようだ。
東京に住んでいた時には庭に蛇が出るなんて想像したこともなかったのだが、ここは熱帯で自然がまだまだたっぷりあるチェンマイの郊外。
これからも、色々なことが起こるんだろうなあ……
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