どんなホテル?
チェンマイからおよそ320km、自動車で6時間ほどのところにある、タイでも最も隔離されたエリアのひとつであるナーン県の県都所在地であるナーンの街にある中級ホテル。
できてまだそれほど時間がたっておらず部屋も清潔でシンプルながら設備も整っているほか、英語がペラペラで親切なオーナー夫妻の人柄もあって居心地がよい。
この値段のチェンマイのホテルではあり得ない充実した朝食も魅力。
ロケーション
ホテルは街の中心部やや東寄りにあるのだが、わかりやすいロケーションだとは言いがたい。
チェンマイ方面から自動車で来た場合は、国道101号線を街の中を通り抜ける感じで進み、国立博物館や街一番の観光スポットであるワット(寺院)・プーミンがある一帯を通り過ぎると国道は左折するのだが、ホテルへはそのまま直進する。
道は引き続き背の低い白い壁が並び警察署などの官公庁が立ち並んでいて、2つ目の大きな十字路に行き当たったら左折(直進方向は門がついた狭い道になっている)。
道はカールワン通りとなり、そのままどんどん進んでいくとタラート(市場)があり、人や自動車、バイクの往来が激しくなる。
タラート(市場)を通り過ぎると再び静かな雰囲気となるが、市場から300~400m行くと右手に7-11がある。
そのすぐ先に自動車がようやくすれ違えるくらいの細いソイ(路地。入口にホテルの看板あり)を入って150mほどのところがホテルだ。
TEL:054-771037
WEBSITE:https://baannanhotel.blogspot.com/
ホテル概要
ソイ(路地)からホテルの敷地に入ると左手に広い駐車場、右手にホテルの建物がある。
真っ白な壁の3階建てのL字型の宿泊棟はこの街では珍しいくらいオシャレな雰囲気を醸し出していて、最初に見た時には少しビックリしたくらいだ。
建物に入ると、正面が朝食会場にもなるレストラン、そのすぐ左手がフロントになっている。
部屋数が29とそれほど多くないのでフロントもこじんまりとしており、チェックインもパスポートのコピーを取ってそこにサインをするだけという簡単さ。
フロントには経営者と思われる中華系のご夫婦がいることが多いが、2人ともたいへん流暢な英語を話し、「何かわからないことがあったら、私たちに何でも聞いてくださいね」と言ってくれた。
また、観光から帰ってくると「歩いて出かけたの?(その日は雨が降っていた)」と聞かれ、自分の車で出かけたことを伝えると「それならよかった。そうでなかったらサポートしますよ」と言ってくれるなど、ホスピタリティーにあふれていた。
シンプルだが清潔な客室
この時アサインされた部屋は最上階で、扉を開けて中に入るとすぐ右手がバスルーム、左手がハンガーが4つだけかかった棚も何もないクローゼットになっており、その奥にベッドスペースがある。
ダブルベッドのほかにはドライヤーとティッシュが置かれたライティングデスク、テレビと冷蔵庫、電気ケトルがあるくらいで設備はシンプルだ。
真っ白な壁にインテリアはすべて濃い茶色の木製のものが使われ壁にはタイ風の木彫が掛けられているなど、多少ブティックホテル調になっている。
冷蔵庫の上にはインスタントコーヒーと500mlのミネラルウォーターが無料サービスで置かれているので、ベランダでのんびりとコーヒーを飲むのもいいだろう。
ただし、インスタントコーヒーは連泊しても補充されないようなので、すぐ近くの7-11で買う必要があるかもしれない。
また、突きあたりには駐車場に面したベランダがありイスが2脚と小さなテーブルが置かれている。
天気がよければ正面にナーンを囲む山々が見えるほか、ホテルの周囲もチェンマイに比べるととても緑が多くてホッとする。
が、ベランダに出るガラス扉には網戸がついていないので、虫が入ってこないように開けっ放しにしないほうがいいと思う。
虫除けなどは部屋には用意されていない。
バスルームは、仕切り扉のついたシャワーブースと便座とフタがゆっくり降りてくる洋式トイレ、洗面台というシンプルな作りだが、お湯はしっかりと熱いのが出る(12月から1月にかけてのナーンでは熱いお湯が出ないと辛い)し、タオル類も真っ白で弾力があり、シャンプー、シャワージェル、固形石鹸などが用意されているので不自由は感じない。
夜はレストランとしても使える朝食会場
朝食は、ホテルに入ったすぐ正面にある(というかここしかない)レストランでいただく。
2階に小さなカンファレンス・ルームを備えた吹き抜けになっており、非常に開放的な雰囲気だ。
この規模・クラスのホテルにしてはメニューがたいへん豊富で、洋食はパンが6~7種類、シリアル、目玉焼きにハム、ソーセージ、野菜のソテーのほか、サラダ、そしてフルーツも3~4種類が用意されている。
また、タイ料理が充実しており、ご飯にゲーン(タイカレー)、カーオトム(お粥)、バナナの葉に包まれたタイスイーツが3~4種類置かれている。
自分は食べなかったのだが、普通のレストランとしてもレベルが高いようで、夜には車に乗ってわざわざ食事をとりに来ている地元の人たちを複数目にした。
ホテルのすぐそばにそれほど食堂などがあるわけでもない(というか街自体に外国人観光客向けのレストランが少ない)ので、天気が悪かったり、出かけるのが面倒であればここを使うというのも悪くなさそうだ。
チェンマイなどに比べるとコスパ抜群
街一番の見どころであるワット(寺院)・プーミンまでは徒歩で20分ほど、飲食店が20軒ほど並ぶナイト・マーケットまでは15分ほどと少し距離はあるが、ナーンはチェンマイのような大きな街ではなく日中でも交通量が少ない落ち着いた雰囲気なので、ブラブラ歩きが楽しく苦にならない。
チェンマイからだと自家用車で片道6時間ほどのドライブになるが、メインの国道を走っている分にはそれほど険しい山道もなく、道幅も広い(プレーからナーンに向かう国道はアジア・ハイウェイ13号線になっており、ほとんどの場所の拡幅工事が完了している)ので、泊りがけのドライブ旅行にはちょうどよい。
オフシーズンには3,000円程度という考えられない値段で泊まることができるのでそれはより強く感じられるかもしれないが、チェンマイの同等クラス、あるいはほかのタイ北部の観光地と比較すると間違いなくコスト・パフォーマンスが抜群に高いホテルだと思う。
余談だが、日中に観光を終えてホテルに戻ってくると、出がけに枕元に置いておいたベッドチップが掃除が終わった部屋にそのまま残されていた。
昔のタイではよくあったのだが、最近ではすっかりそういうこともなくなってしまい、このホテル、というかナーンという街がまだまだ観光ズレしていないということなのかもしれないと思い、少しだけ懐かしいような、ほっこりした気分にさせられた。
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