チェンマイから南西に約100km、自動車で2時間ちょっとくらいのところにあるタイ最高峰、ドーイ(山)・インタノンにプチドライブ旅行に行ってきた。
最高峰、といっても標高は2,565mで富士山よりもずっと低いが、山の周辺500平方kmほどは国立公園に指定されており、その中はうっそうとした熱帯雨林のジャングルとなっている。
異常な雨不足の昨年と異なりしっかりと降っている今年の雨季なので、天気を選んでチェンマイ市内がよく晴れている日に出かけたのだが、チョムトーンの街から山頂へと続く国道1009号線の山道に入った途端天気が崩れ、ところどころ土砂降りの雨となった。
頂上付近に到着すると幸い雨はぱらつく程度になっていたが、雲がかなりのスピードで流れておりほとんど何も見えない状況であった。
せっかくここまで来たのだから……とカミさんと2人で車を降りて山の頂上まで歩いて行く。
「歩いた」といっても、往復でもほんの7~8分なのだが(笑)
頂上にいても何も見えないので、さっさと切り上げて下に降りてランチを取ることにする。
目的地は、行きに目をつけておいた山岳民族と思われる人々が開いている、小さなタラート(市場)だ。
基本は、山で採れた(栽培した?)野菜などを並べているようだったが、端のほうに食堂のようなものもあったので買い物がてらそこで食事をしようと考えていた。
が……山道を下るにしたがって再び土砂降りだ。
それも前が見えないくらいの激しい降りで、車のヘッドライトとフォグランプをつけて、時速20~30kmくらいのゆっくりとした速度でしか運転できないくらいのひどい悪天候。
目的地のタラート(市場)に着いても相変わらず雨が降り続いており、とても車を降りる気になれない(傘を持って来忘れたのも失敗だった)。
しかたがないので、カミさんと「チョムトーンの街まで降りてから何か食べようか」と話しながら5分ほど車を走らせると、先ほどまでのバケツをひっくり返したような豪雨が嘘のように小降りになってしまった。
「うまく行かないものだなあ」などと思いながらさらに車を走らせていると、左手に大きなレストラン風の建物が見えて来た。
もう今さらタラート(市場)まで戻るのも面倒だし、第一戻っても天気がいいとは限らないのでここでランチとすることにして車を道路脇の駐車スペースに止めた。
雨が激しく降っていたせいか行きに通った時にはまったく気がつかなかったのだが、すぐ隣に非常にりっぱな国立公園の本部事務所がある。
もしかしたら、そこ(国立公園局?)が経営しているレストランなのかもしれない。
店の名前は「クルワ(台所)・リムターン(ครัวริมธาร)」というようだ。
雨が降っていたので写真を撮らなかったのだが、店の外も中も非常にきれいで、おそらくツアーなのだろう外国人旅行者のいくつかのグループが食事をしていた。
席についてメニューをもらい、せっかく自然の豊かな場所に来たのだから……とそれっぽいメニューを店員にたずねたところいくつかおすすめを提示してくれたので、それにしたがって料理を注文した。
この日のランチ全景
ガイバーン・トート(地鶏の素揚げ)
ヘット・トート・ルアム(ミックスきのこの素揚げ)
トムヤム・ヘット(きのこのトムヤムスープ)
キノコ料理が続いてしまったが、ちょうどこの時期は山でたくさんのキノコが採れるので、店員もすすめてきたのだろう。
見た目にきれいな材料が使われていたので、天然ものではなく国立公園の中で栽培されたものかもしれない(山頂に続く道の近くにはいくつもビニールハウスとかが見えたので)。
ご飯は、カーオチャーオ(チェンマイ語でうるち米のこと)
タイでいつもすばらしいと思うのは、このようないかにも観光地、というような場所にあるレストランであっても、基本的に料理がおいしくてしかも高くないのだ。
日本だったら、値段ばかり高くて味がさっぱりなのがほとんどなのと対照的だ。
食事が終わるころには、先ほどまでの土砂降りが嘘だったかのように晴れ間が顔をのぞかせ、快適なチェンマイまでの帰路のドライブとなったのだった。
しかし、次はもう少し天気のいい時に来たいなあ。
ローカルの店と比べても大して高くありません
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