どんなお店?
チェンマイ市内やや南東部の細い路地を入った奥にある、人気のカーオモックガイ(タイ式ビリヤニ=インド炊き込みご飯)の店。
店は、もともとバンコクに住む大学の先生が45年くらい前に始めたそうで、たぶんそこからの歴史なのでかなりの老舗ということになるのではないだろうか。
タイトルにある通り盛り付けの美しさ、そして何より味がすばらしく自分は結構足しげく通っている。
ロケーションはよくないが、わざわざ行く価値のある店だ。
ロケーション
チェンマイ市内南東部、ピン川左岸のノーンホーイと呼ばれるエリアのソイ(路地)をかなり入った少々わかりにくい場所にある。
チェンマイ市内のナイトバザール方面から来た場合は、メンラーイ橋を渡ってすぐ突き当たるT字路を右折。
ほんの5mほどのところにある路地(チェンマイ-ラムプーン通りソイ9)に左折して入る。
バイクで橋を渡って来たなら、T字路の右折2車線の左側にいて曲がったと同時に大木の後ろをすり抜けて路地に入るとよい(タイ人もたいていそうしている)。
路地の入口にはタイ語の看板が出ているのだが、これは南のマヒドン通り方向から来ないと見えない。
そのマヒドン通り方向(南)から来たならタラート(市場)を通り越してセンタラリバーサイドホテルを左手に見ながら信号のすぐ手前を右折だ。
右折車線などないので、曲がる時には十分注意しよう。
路地に入ってからまっすぐ400mほど行った右手に店はある。
途中Y字路に合流する感じになるので、そこからだと100mちょっとだ。
店はまったくと言っていいほど目立たず、自分も初めてバイクで行った時には通り過ぎてしまったほどだが、道路沿いに出ている英語で店名が書かれた垂れ幕とロティ(タイ式インドクレープ)の屋台を目印にするといい。
店の前にはスクーターすら止められないが、向かいに駐車スペースがあるのでそちらを利用しよう(タイ語の案内看板あり)。
ここに来たらカーオモックガイ一択で
店内はかなり狭かったのだが、最近拡張して多少広くなった。
飲食スペースは2か所に分かれており、入ってすぐのキッチンが併設された手前に4人がけのテーブルがひとつとその奥にそのテーブルを2つつなげたものが2列あるだけのもともとあったメインスペースと最近付け足されたその左奥の4人掛けのテーブルがいくつか置かれたスペースだ。
時間によってはメインスペースのテーブルは野菜などの材料置き場や店の人の子供の遊び場と化していることも多い(笑)
店名に「カーオモックガイ」とついている通り、まさに店のウリでありわざわざここまで来たのなら絶対にこれを食べる(普通盛り50THB)べきだ。
ターメリックを中心におそらく複数のスパイスを使って炊き上げた黄色いご飯の上に、たぶん同じようなスパイスを使って煮込んだ鶏肉を乗せ、さらにその上から揚げニンニクをふりかけたものに、ホームデーン(タイエシャロット)や瓜の酢漬けとスープが付いてくる。
パラパラになっていながらパサついた感じはまったくない絶妙な炊き具合のご飯と、口に入れるた瞬間にホロホロと崩れるくらいの柔らかな鶏肉の組み合わせは何ともいえず、あっという間に平らげてしまうだろう。
結構濃い色がついているので、目の前にカーオモックガイが出てきた時には「ちょっとしつこいのかな?」と思うかもしれないが、むしろタイではかなり薄い、というかわずかな風味づけしかされておらず、逆に物足りなく感じるくらいだ。
その場合は、一緒に出てくる緑色っぽいソースをかけて食べるとよい。
ちなみにこのカーオモックガイは鶏肉(ガイ)のほかに、ヌア(牛肉)、ガイトート(タイ式フライドチキン)を選ぶこともできる。
また、キッチンのパッドにはカレー類が入れられている。
この中ではミャンマー式のエビカレーがいい味を出していると思う。
さらに、最近はサモサ(インドの代表的スナックで、ジャガイモなどにスパイスを加え皮に包んで揚げたもの)やムーサテ(豚肉の串焼き)、サラダも出すようになったが自分が食べたことがないので味の方はわからない。
一般的にタイのサモサはインドのものほどスパイスが効いておらず、自分にはパンチ不足に感じられることが多いのだが。
ほかにもカーオマンガイ(タイ式海南鶏飯)、カーオマンガイトート(カーオマンガイの蒸し鶏をフライドチキンにかえたもの)、カーオソーイ(ミャンマー風カレーラーメン。具は鶏肉と牛肉が選べる)などが品書きには載っているがない時のほうが多いような気がする。
また、店頭に屋台があることからもわかる通り、ロティ(タイ式インドクレープ)も食べられる。
こちらは基本的に強烈に甘いのが特徴だが、ご飯系だけで物足りなければオーダーしてみるといいだろう。
タイで独自の進化を遂げたインド料理を楽しんでみよう
カーオモックガイは正確に言えばタイ料理ではないが、ロティと並んでタイでは最も(インドカレーよりも)人々の間に定着しているインド料理であり、時間の経過に伴ってタイ化が進んでしまっていて純粋なインド料理とも異なりもはやタイ料理の一種と言ってもいいだろう。
とはいえ、唐辛子たっぷり、パクチーたっぷりのタイ料理とはぜんぜん別のものなので、そうしたものに飽きた時とかに目先を変える意味で食べてみるのもいいと思う。
定休日や営業時間は不明だが、基本的にランチタイムを中心にオープンしている。
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