「チェンマイでシルクを買うとしたらどこがいい?」と地元のタイ人に聞くと、ほとんどの人が真っ先に名前をあげるのが、「シナワトラ・タイシルク」だ。
店は全部で3ヶ所あるが、店の規模や品揃えなどを考えたら絶対にサンカムペーンの本店に行くことをおすすめする。
住所:145/1-2 ChiangMai-Sankampaeng Rd.
TEL:053-338053~5
≪フワイケーオ店≫
住所:18/1 HuayKaew Rd.(カードスワンケーオ向かい)
TEL:053-217618
≪カード・ダラデヴィ店≫
住所:51/4 ChiangMai-Sankampaeng Rd.(ダラデヴィホテル内)
本店の場所は、チェンマイ市内からチャルンムアン通り(国道1006号線)をひたすらまっすぐ東に進み、第3環状道路(国道121号線)との交差点の手前右側になる。
店は2000年代の初めに建てられた新しいもので、木をふんだんにつかったタイ様式の2階建てとなっており、通りを入ると広々とした駐車場がある。
車を降りると店の建物に向かって左側が入口になっており、店員がタイの伝統的なハーブジュースを振舞ってくれると同時に、小さなシルクの胸飾りをピンで留めてくれる。
続いて建物の中に入り、店員の案内に従って蚕を飼っているところ、繭から糸を作るところ、糸を織り機で布に作り上げていくところなど、シルクができるまでの過程を一通り見学する。
なお、自分のように「そういうのは何度も見ているので不要」という人は、店の建物の正面にある出口から売り場に直接入っていってもまったく問題はない。
売り場は1階と2階に分かれており、後者はセール品を主に置いているようだ。
店内は広々としており、買い物しやすい。
ネクタイやスカーフ、バッグや財布のような小物も充実しているが、何と言ってもメインはシルクの布地で、それをシャツやドレスなどに仕立ててもらう。
自分は、義姉が趣味(とは言えないくらい。イタリアでも歌ったりしている)でオペラをやっており、そのステージ衣装を作るためにたびたびこの店を一緒に訪れているが、あらかじめ作ってもらいたいものが決まっていて、希望のデザインがあるのであれば、それがわかるもの(雑誌の切り抜きなどでよい)があるとさすがにプロでそれをベースにまったく同じものを作ってくれる。
作るものが決まると「これなら、*mの布が必要です」と教えてくれるので、メートルあたりの単価に別れた棚から気に入った布を選べばよい。
色はかなり細かく分かれており、例えばグリーンと言っても色の深さや明るさなどによって何10種類もあるので、できるだけ色々なものを引っ張り出してもらって広げてみよう。
棚に収まっている時の見た目と、広々とした場所に広げて見るのとでは、また印象がずいぶんと違って見えるものだ。
ロングドレスはできるまでにだいたい48時間程度かかり、泊まっているホテルと部屋番号を伝えておけば、無料で配達してくれる。
しかも、希望すれば仮縫いの状態で一度持ってきてくれ、試着して細かいところを作り直してもらうことも可能で、まさにオーダーメイドの醍醐味を味わうことができる。
また、着る本人(義姉)がチェンマイに来れなくてドレスを預かってきてそれと同じものをオーダーして作ったこともあるが、「この部分には多少ゆとりを持たせておいたほうがきれいに見えるので、2cmほど大きめにしました」など、お客のことを考えて細かなところまで気を使ってくれたりしてくれるのもすばらしいと思う。
店員の教育も行き届いており、中にはとてもきれいな日本語を話す人もいたりするので、言葉ができなくてもあまり困ることはないだろう。
店の名前「シナワトラ」というのを聞いてピンと来た人もいるかもしれないが、この店はサンカムペーン出身の元首相で現在は事実上の国外追放中のタクシン氏の親類が経営しているらしい。
が、そんなことには関係なく、シルク製品を購入するのであれば、チェンマイではやはり自分も地元のタイ人同様イチオシだと思う。
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