こちらに移り住んで来るまでは東京で仕事をしていたので、チェンマイに滞在するのはせいぜい10日から2週間くらいでそれが年に3~4回程度であった。
なので、こちらで借りっぱなしにしていた家に置いてある洋服も数が少なく、日本ではとうの昔に使われなくなった(と思う)ファンシーケースに収納していた。
しかし、長年使い続けて裏の布(実際は紙のような簡単に破ける繊維)はこんな状態になっていた。
今回、こちらに移り住むのに合わせて日本でもう着なくなった洋服をトランクに詰めて大量に持って来たのだが、とてもではないがこのファンシーケースには入りきらないし、第一こんなボロボロのものを日常使いするのはあまりに情けないので、新しく洋服ダンスを購入することにした。
チェンマイ市内には至るところに家具屋があるのだが、今回向かったのは自宅からもほど近いタニン市場だ。
このタラート(市場)は、食堂ばかりが集まった棟が併設されているのが大きな特徴なのだが、南端には家具屋ばかりが集まった一帯もあるのだ。
タニン市場の別名は「シーワタナー市場」となっていて、大通りなどに出ている看板にもその名前が書かれているのだが、どうやらこの家具屋街がそう呼ばれているらしいことを初めて知った。
といっても、地元の人はみんなすべてをひっくるめて「カード・タニン(กาดธานินทร์。カードはカムムアン(チェンマイ語)で市場のこと)」と呼んでいるが。
似たような品揃えでどの店で買っても同じような気がしたのだが、一番お店の人が熱心なところで購入することにした。
自分では持って帰れないので配達を頼んだのだが、ドライバーがちょうどお昼を食べに行ってしまっているので1時間くらい後に届ける、というので、自宅の簡単な地図を書いて渡し家に戻った。
家に戻る前にタニン市場内の文房具屋でプラスチック板を購入し、家具の下に敷くようにして準備した。
こうしておかないと、シロアリが来て家具や時には中にしまってあるもの(特に紙製の箱とか)まで食い荒らすことがあるらしい。
う~ん、日本では想像もつかないようなことがタイでは起こるんだなあ、と改めて実感する。
しばらくすると、ピックアップトラックが洋服ダンスを積んでやってきた。
大人の男性が2人がかりで家の中へと運び込む。
ところが、2階の自分の部屋に運び込もうとしたところ階段につかえて上に登ることができないことが判明。
「さて、どうするのだろうか……」と思っていたら、男性たちは「そんなことはよくあるよ」と言わんばかりに、洋服ダンスを分解し始めた。
ドライバーなどを使い、手際よくバラバラにしていく。
ほぼ半分にして、無事に階段を通過。
自分の部屋に分解したものをすべて運び込んだら、再度組み立て作業の開始だ。
日本だったら、こんな時には吊り上げ搬入に切り替えるのでいったん持ち帰って再度別の日に来てもらうことになり、そのためには別途料金が必要だとかイチイチ面倒くさい手順を踏まなければならないのだろう。
が、ここはタイ。
そんなことは一切関係なく、こちらから何も言わなくても無料であっという間に作業してくれる。
快適、快適(^^)
自分は何もすることがないので、作業している人にあげるクラチンデーン(日本ではRed Bullという名で知られてているエナジードリンク)を近所のよろず屋で買ってきて渡し、あとはただここにアップした写真を撮っていた。
2人が個々に勝手に分解したせいか組み立てる時多少まごついていた時間もあったが、無事に元通りの形に戻り自室への洋服ダンスの設置が終了した。
早速、衣類を入れてみた。
今まで行き場所のなかった洋服類が全部収まって、気持ちがよい。
ただ、この洋服ダンスだけでは下着類やジムで着るトレーニングウエアなどは全然入らない。
それらは、今まで使っていたプラスチックの衣類収納ケースにそのまましまっている。
実は、正直なところを言うと今の時点では洋服ダンスを買いたくはなかった。
というのも、まだいつかはハッキリしないものの、そう遠くないうちにカミさんがこちらに来ることになるので、その場合はここを引っ越さなくてはならず、タイの場合貸し家や賃貸コンドミニアムは家具付きのことも多いので、もしかしたら使用する期間が短くて終わる可能性があるからだ。
まあ、仮に不要になったとしてももらい手などいくらでもあるだろうが。
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