どんなお店?
チェンマイ市内のやや南部にある、2018年にオープンした比較的新しい食堂。
店名に「ムーデーン(タイ式焼き豚)」とついていることからもわかる通り、それを使った料理がイチオシだが、麺も毎日バンコクから運んでいるというこだわりよう。
夜のみ営業しているが、時間によっては店内は満席、外にはお持ち帰りの人が何人も待っているという感じで非常に人気の高い店だ。
マヒドン通り沿いでわかりやすいロケーション
店は、チェンマイ空港から東に延びるマヒドン通り(国道1141号線)沿いにある。
空港方面からだと反対車線になってしまうので、チェンマイ・ラムプーン通り(国道106号線)とのノーンホーイ交差点から西に向かってくるとよい。
立体交差の側道を走って来てサンカムペーン方面から来た高架橋の道と合流して100mほど進むと、色とりどりのライティングで装飾された店が見えて来る。
床屋のライトや提灯風など、目立つためだろうが「何でこんな飾りつけなのかな」といつも思ってしまうのだが、初めて来る人でも絶対に見逃すことはないだろう。
店の入口には、店主であろう女性の顔写真と店名が大きく書かれた青い看板が出ている。
店頭に造られたキッチンのショーケースにはムーデーン(タイ式焼き豚)がずらりと吊り下げられており、人気の高さがうかがえる。
メニューは豊富、飲み屋がわりにする人もいる
店内はそれほど広くはなく4人がけのテーブルが7つほどしかなく、外の歩道上の隣の家の前にもテーブルが置かれており、中に入りきれないお客やお持ち帰りの人がいつも座っている。
営業時間中は常に満席気味で、またお持ち帰りの人も待っている状態なのでキッチンは大変忙しそうで、いつも5人ほどがバタバタと働いている。
店内には写真付きのおすすめ料理(?)が壁の上の方に掲出されているが、席に座るとその横にメニューが貼られている。
当然タイ語のみしかなく、左側が麺やご飯類、右側はどちらかというと酒のつまみになるような一品料理が並んでいる。
なので、一品料理を食べながらビールを飲む、飲み屋代わりにこの店を使っているグループもたまに見かける。
麺やご飯類のメニューに書かれているのは以下の通り。
2.ご飯 焼き豚と豚バラ肉のカリカリ揚げの相盛り(合わせ盛り)
3.お粥(カーオトム) エビ/豚肉/魚/シーフード
4.ライス
5.中華麺 焼き豚乗せ/豚バラ肉のカリカリ揚げ乗せ
6.中華麺 焼き豚と豚バラ肉のカリカリ揚げの相盛り(合わせ盛り)
7.ワンタン麺 焼き豚乗せ/豚バラ肉のカリカリ揚げ乗せ
8.ワンタン麺 焼き豚と豚バラ肉のカリカリ揚げの相盛り(合わせ盛り)
9.ワンタン麺 カニ肉と焼き豚乗せ
10.ワンタン麺 カニ肉とミックス豚乗せ
11.ワンタンスープ 焼き豚乗せ/豚バラ肉のカリカリ揚げ乗せ/豚ひき肉乗せ
12.ワンタンスープ 焼き豚と豚バラ肉のカリカリ揚げの相盛り(合わせ盛り)
13.ワンタンスープ ミックス豚入り
14.米麺 魚入り
15.紅腐乳入り 米麺(イェンタフォー)/ワンタンスープ
16.トムヤム米麺 魚内蔵入り/ミックス豚入り
17.トムヤム米麺 ミックスシーフードと卵入り
18.スープ(ガオラオ) ミックス豚入り/魚内蔵入り
*ミックス豚は焼き豚/豚バラ肉のカリカリ揚げ/豚ひき肉の3種
*ワンタンは豚肉/エビ/カニ/魚がある
イチオシはバミームーデーン(チャーシュー麺)
上記の通り、店の規模と比較しても料理の種類がめちゃくちゃ多い(タイの食堂やレストランではありがち)が、やはりおすすめは何と言っても店の名前にもなっているムーデーン(焼き豚)、それに加えて毎日バンコクから運んで(取り寄せて)いるというバミー(中華麺)だ。
ということは、必然的にイチオシはバミームーデーン(บะหมี่หมูแดง=焼き豚乗せ中華麺=チャーシュー麺)ということになる。
タンマダー(ธรรมดา=普通盛り)
ピセート(พิเศษ=大盛り)
たっぷり乗せられたムーデーン(焼き豚)は、素材の肉を活かした薄味で、焼き上げられた表面はパリッとしているのに内部はパサパサしておらずしっとりとした食感にしあがっているのがすばらしい。
日本でもそうだが、ムーデーン(焼き豚)のようなシンプルな料理は「まずくて食べられない」というようなものも作るのは難しいが、「ビックリするほどおいしい」というものにもめったに出会うことはない。
この「ホーンテ」のムーデーン(焼き豚)は、おそらく素材の豚肉、調味料、焼き方(焼き加減)など微に入り細に入りこだわって作っているのではないだろうか。
見た目は何ともない小食堂でこういう絶品に出会うと、本当に幸せを感じてしまう。
そして、そこに合わされる中華麺は日本で言えば中細だろうか、少し縮れていて日本人が極端にこだわるコシにはやや欠けるものの茹で加減もいいのか柔らかすぎてはおらずかんだ時の歯ごたえはしっかり楽しめる。
チェンマイにもおそらくおいしい麺を作る製麺所はあると思うので、わざわざ毎日バンコクから運ぶ(取り寄せる)ほどの価値があるのかどうかはわからないが、やはりその辺のバミー屋の麺とはちょっと違う気がするから不思議だ。
また、そこに合わされた薄味のスープ、ゆでた青菜、上に散らされたネギ系という組み合わせが、この一杯のどんぶりの完成度を高めている。
バリエーションとしては、これにワンタンを追加したバミーキヨウムーデーン(บะหมี่เกี๊ยวหมูแดง=焼き豚乗せワンタン麺=チャーシューワンタン麺)もなかなかよい。
そのほかのおすすめ料理
自分はこの店に来ると、基本的にバミームーデーン(焼き豚乗せ中華麺)一択なのだが、「ご飯が食べたいなあ」という時にはカーオムーデーン(ข้าวหมูแดง=焼き豚乗せご飯)を頼むこともある。
クンチアン(甘い中華ソーセージ)のスライスとキュウリが脇に添えられ、ソースがたっぷりかけられたカーオムーデーンは慣れない人はビックリするかもしれないが、ソースは見た目ほど味が濃くなく案外ペロッと食べられてしまう。
スープも別添でついているので、一食として完結していて意外に食べ応えがあるので「麺だとちょっと物足りないかも」という時には特にいいと思う。
また、ムーデーン(焼き豚)にこだわらないのであれば、バミームークローブ(หมูกรอบ=豚バラ肉のカリカリ揚げ乗せ中華麺)もおすすめだ。
タイ版の排骨麺とでも言うだろうか、カリカリのムークローブ(豚バラ肉のカリカリ揚げ)と麺、スープの取り合わせはある意味テッパンだ。
焼き豚よりももう少しボリューミーなものを、なんていう時にはいいだろう。
夜食にラーメン、という時にはわざわざ来る価値あり
自分は、日本ではラーメンが特に好きというわけでもなく、わざわざ並んでまで食べたいとは決して思わないし、そもそも食べる頻度そのものがそれほど多いわけでもなかったのだが、この「ムーデーン・ホーンテ」は家からそれほど離れていないということもあって、結構頻繁に訪れるようになっている。
たまに店に行って混雑で入れない時や外出から戻る途中で家に戻ってサクッと夜食を取りたい時には、お持ち帰りにすることもある。
ロケーション的にも市内中心部からそれほどはずれておらず、大通り沿いで自動車やバイクも止めやすいので、チェンマイにあまり慣れていない旅行者とかでも訪れるのはそれほど難しくないと思う。
しっかり食事をしたい、という時には向かないが、小腹が空いたのでちょっと何か食べたいとか、どこかで飲んでいて家やホテルに帰る前にシメのラーメンを、なんていう時には特におすすめの店だ。
営業時間は16時から23時で、日曜日は定休となっている。
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