技能実習生でいっぱいの搭乗ロビー
チェンマイの自宅を午後に出て17時少し前にスワンナプーム空港に到着、チェックインと出国審査を終えてすぐのところにあるロイヤル・オーキッド・ラウンジで6時間半ほど過ごした後、東京・成田行きのタイ国際航空TG642便に乗る。
この日はD7ゲートからの出発で、コンコースDの真ん前にあるラウンジからは1分もしないうちに着いた。
コロナ禍前はマレーシア航空やベトナム航空などの乗り継ぎ便で一時帰国していて搭乗ゲートがいつもかなり遠い場所にあったので、これだけ近いとすごく楽だということを改めて実感する。
1年前に同じ便を利用した時はゲートにいる人はまばらで、後でキャビンアテンダントに確認したら搭乗客は全部でたったの11人だったので、「今回も人は少ないかな~」と思いつつ入口からスロープを降りて行ったらビックリ。
搭乗待ちの人が平時と同じくらいいっぱいいた
みんなマスクをしている以外は、もはやコロナ禍の影はない。
乗客の中でひときわ目立っていたのは、おそらくバングラデシュからの技能実習生と思われる集団だった。
ひとつのグループかどうかはわからなかったが、100人はいただろう。
日本が技能実習生に対して開国したのはニュースを見て知っていたが、まさか同じ飛行機で日本に向かうとは思ってもみなかった。
しばらくするとボーディングのアナウンスがあり、優先搭乗お構いなしにゲートをふさいで並んでいる彼らを押しのけて機内へと向かう。
ビジネスクラスは8割ほどの搭乗率
当初予約した時にはボーイング777-300型機での運航となっていたのだが、実際はエアバスA350-900型機がアサインされた。
この機材のライバルはボーイングのドリームライナー(787型機)になるのだろうが、それと比較しても、そして当初予定の777-300型機と比べてもこちらのほうがだんぜん音が静かで飛行中の揺れも少なく安定している印象があり、自分は好きだ。
この日のビジネスクラスの搭乗率は8割ほど
他キャリアも採用しているスタッガード配列のソロシート
この手のシートは座った瞬間にブランケットをかけて足を伸ばせるところがよい
1年前は機内エンターテイメントも停止していたのだが、復活だ
シートには、ブランケットやスリッパなどとともにアメニティが置かれていた
ラコステのポーチは1年前とまったく同じだった。
いつもこの手のアメニティは自宅に戻ってカミさんにあげるのだが、中を見せてもらったらこんな感じだった。
ウエルカムドリンクのシャンパンも復活!
タイ国際航空(TG)は経営破綻した際に日本人キャビンアテンダントを全員解雇したため、現在はタイ人しか搭乗していない。
機内アナウンスもタイ語と英語だけだ。
1年前は全員防護服、N95マスクにフェイスシールド、ゴム手袋と完全防備だったのだが、今は普通の制服を着ていてゴム手袋とマスクだけだ。
それだけでも、機内の緊迫感がぜんぜん違う。
1年前はウエルカムドリンクもなく機内でのアルコール提供も中止となっていたのだが、席につくと「シャンパンはいかがですか?」とキャビンアテンダントから声をかけられたのでさっそくいただく。
これでようやく一息つき、あとは離陸を待つだけだ。
夜食はなくなり朝食のみのサービスに
チェックインしたにもかかわらず搭乗しなかった人がいて荷物を降ろすとかで出発予定時刻から30分ほど遅れて、ようやく離陸となった。
前回2021年6月に同じ便を利用した時は飛んでしばらくすると紙袋に入った夜食が渡され、東京到着前に2択の食事からかなりシンプル化されたカーオパット(チャーハン)の朝食をいただいた。
今回は、搭乗の2週間ほど前に「preselect mealsのご案内」というメールが来て、洋食か和食から事前に選ぶことができるということだったので、後者をチョイスしておいた。
おそらく制作費削減ということもあるのだろう、今回のフライトではメニューのようなものは一切配られなかった。
シャンパンをいただいて気持ちよくなったせいか離陸するとすぐに寝入ってしまい、目がさめたらもう搭乗機は沖縄本島上空にさしかかっていた。
朝食はコーヒーから始まった
コーヒーは、おかわりもいただいた。
しばらくすると食事がワンプレートで運ばれた
お重の中には色々な料理が収められていた
メニューがないと、料理をひとつひとつ確認しながら味見する楽しみがないね。
ちなみに、以前からだが食器はノリタケ製だ
メインは塩鮭のグリル
ご飯と味噌汁は日系キャリアと比較すると劣るかな
食事の間じゅう、梅雨の前触れのような厚い雲が日本列島を覆っていた
着陸し機体のドアが開いたのに15分足止めを食らう
離陸は予定時刻より30分ほど遅れたが、ほぼ定刻の朝8時に成田空港に着陸した。
滑走路からあっという間にゲートに着き、すぐにベルト着用のサインが消灯し機体のドアが開いたので乗客は皆立ち上がって降機の準備を始めたところ、おそらく空港係員だろう日本語で「現在検疫手続きの場所が大変混みあっているので、しばらく席について待て」とアナウンスがあった。
立ち上がって、中にはドアの近くまで行っていた人もみんないったん席に戻る。
やることもないので、ぼんやりと外を眺める
検疫手続きにある程度の時間がかかることは覚悟していたが、まさか機内から降りることもできないとは……
日本入国は、嫌な予感のする波乱の幕開けだった。
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