サワディーチャオ(สวั๋สดีเจ้า)は、チェンマイ語の女性の挨拶(標準語はサワディーカ)です
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チェンマイの宿泊先探し……エリアから見たヒント

チェンマイで泊まる アイキャッチ 宿泊先探しのヒント
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はじめに

チェンマイは、世界中から旅行者が訪れる大観光都市だけあって、市内中心部に限らず「こんなところにホテルを造っちゃって客はいるの!?」と思うような場所にも宿泊施設があるので、場所という切り口からだとホテルは選び放題だと言ってもよい。

が、一応ホテルが比較的多く固まっているエリアというものは存在するので、それぞれについて自分が気がついた特徴を簡単に記すことにする。

このページと合わせて「クラス(グレード)から見たヒント」も読んでいただければ、よりホテル選びのヒントがつかみやすくなるかと思う。

ナイトバザール一帯

チェンマイ中心部のターペー通り
チェンマイ中心部を東西に走るターペー通り

ナイトバザールを中心にして、東はピン川、西はお濠(コチャサーン通り)、南はシードーンチャイ通り、北はターペー通りで囲んだエリア。

おそらく、観光客にとってはまさに「Heart Of The City=中心部」と呼ぶことができるだろう。

レストランやみやげも屋は数知れず、旅行会社もいくらでもあるので観光ツアーなどをアレンジしてもらうのも簡単だ。

トゥクトゥクやソンテオは深夜でも比較的簡単に見つけることが可能だし、どこか別の場所から戻ってくる時にも「ナイトバザーン(タイ語のナイトバザールの呼び方)」と言えばまず間違いなく通じる。

レンタカーやレンタルバイクの店もたくさんあるので、自前の足で観光したい人にも都合がよい。

地元の人たちの暮らしぶりに触れたければ、ワローロット市場やソムペット市場も徒歩圏内にある。

チェンマイ観光のメイン・アトラクションのひとつであるお堀の中の旧市街の寺院も多少距離はある(ターペー門付近からならたいしたことはない)が十分徒歩圏内だ。

しかし、当然のことながらデメリットもある。

観光客が圧倒的に多いエリアであるだけにトゥクトゥクやソンテオのドライバーには悪質な輩もいるし、おみやげ物屋の中には高い価格を吹っかけてくるところも少なくない。

また、特にターペー通りは市内で最も交通量多いエリアのひとつでもあるので車やバイクの騒音が激しいし、かつピン川がそばを流れているということは、チェンマイ盆地でも一番標高が低い場所だとも言えるわけで、空気も悪い。

が、大通りから一歩ソイ(路地)を入ると車も満足にすれ違えないほどの道幅なので、多少なりとも静かな環境を求めるのであれば、そういうロケーションの宿を探すのがいいと思う。

なんだかんだ言っても観光客にとっての便利さでは群を抜いているので、特にチェンマイが初めての人はやはりこのエリアに宿を取るのがいいと思う。

旧市街(お濠の内側)

チェンマイの旧市街のラーチャダムヌン通り
お濠の中の旧市街の中心を貫くラーチャダムヌン通り

以前は、ターペー門の周辺に安いゲストハウスが立ち並んでいただけの感があった旧市街だが、2000年代に入ってからホテルが続々とオープンし始めた。

そしてそれは今なお続いており、古くから住んでいる人たちが土地を高値で手放し、そこには新しいホテルが建設されるというパターンがお濠の中全体に広がっている。

その多くは「ブティックホテル」と呼ばれる、部屋数が少なくタイ様式をふんだんに取り入れたコロニアル風の雰囲気を漂わせた高級感あふれるホテルだ。

現在、このタイプのホテルはおそらく50軒以上はあるだろう。

一口に旧市街といってもお濠の一辺は1.5kmほどあるので非常に範囲は広いが、ターペー門近辺や大きな通りを除けば夜は人通りが少なくなる場所が多いので、そういった場所を除いては遅い時間の女性の一人歩きは避けたほうが無難だろう(2009年にはラチャマンカ通りで夜間に外人旅行者を狙った連続強盗事件が発生している)。

また、チェンマイ門、チャーンプアック門、ソムペット市場一帯は夜になると屋台街になるので、夕食には便利だ。

ブティックホテルはカップルに特にお勧めだが、夜遅くまで飲み歩いたりせず、まったりとシティリゾートしたい人にとってよいエリアと言ってもいいかもしれない。

だだし、安宿が集中するターペー門近くのムーンムアン通り一帯はお濠の反対側を含めバービア(欧米人旅行者相手の飲み屋)などが立ち並び真夜中まで賑わっており、旧市街の中でもまったくの別世界となっているが……。

フワイケーオ通り周辺

チェンマイのフワイケーオ通り
おそらくチェンマイで一番渋滞のひどいフワイケーオ通り

お堀の北西角(チェーン・フアリン)からドーイステープ方面に向かって伸びる通りがフワイケーオ通りで、そのお堀の角からまっすぐチェンマイ大学の正門近くにかけての通り沿いやソイ(路地)を入ったところにいくつもホテルがある。

また、広義のフワイケーオ通りということなら、リンカム交差点からニマーンヘミン通りを背にしてスーパーハイウェイを北に進んだ一帯やクローン(運河)・チョンプラターン通りとの交差点から運河沿いに南北に行ったところにも近年いくつもホテルができている。

この一帯にいわゆる安宿や高級ホテルは少なく、中級ホテルおよび日貸しのコンドミニアム(アパート)が多い。

お濠に近いフワイケーオ通りの東端近くを除いて、基本的に観光スポットの集中する旧市街までは距離があって徒歩でのアクセスは不可能だが、この通りは交通量が多くソンテオ(乗り合いピックアップトラック)やトゥクトゥクが夜であっても頻繁に通るので、足の確保について問題が発生するようなことはあまりない。

一方、チェンマイ市内で最も渋滞がひどい通りでもあるので、特に夕方から夜にかけての時間帯は、500m進むのに30分かかったりすることも珍しくない。

通り沿いや通りの途中にある後述のニマーンヘミン通りとシリマンクラーチャーン通りに囲まれた一帯にはレストランやカフェ、オシャレな雑貨を売るお土産屋などが多数あるので、日中はこのエリアを離れた場所に観光などに出かけ15時くらいにはいったんホテルに戻り、その後は徒歩でアクセス可能な場所で食事やショッピングを楽しむ、という使い方が賢いかも。

ニマーンヘミン通りとシリマンクラーチャーン通りにかけて

チェンマイのニマーンヘミン通りのソイ(路地)
ニマーンヘミン通りとシリマンクラーチャーン通りを結ぶソイ(路地)

上記フワイケーオ通りをお濠の北西角(チェーン・フアリン)から800mほど進んだ最初の信号のある交差点から南に伸びているのがシリマンクラーチャーン通りで、さらにその交差点から500mほど進んだところにある大型ショッピングビルのMAYAが建っているリンカム交差点を右に行くとスーパーハイウェイだが、左に曲がると道はニマーンヘミン通りと名前を変える。

このシリマンクラーチャーン通りとニマーンヘミン通りを東西に、フワイケーオ通りとニマーンヘミン通りソイ17を南北にして囲んだ600~700m四方のエリアは、日本語のガイドブックで「チェンマイの南青山」と言われる(個人的にはちょっと持ち上げすぎじゃない?と思うが)くらい、おしゃれなオリジナルグッズを取り揃えたショップやレストラン、カフェなどが立ち並んでいたのだが、近年このエリアの中とニマーンヘミン通りの西側、シリマンクラーチャーン通りの東側にも次々とホテルがオープンしている。

理由はわからないがこのエリアは中国(本土)系旅行客になぜか人気が高く、多くは彼らをあてこんでオープンした中級ホテルだが、高級と言えるレベルのところも徐々に増えてきている。

多くのホテルはまだオープンして時間がたっていないので部屋などもきれいなところも多くその点では快適な滞在ができるだろうが、結構びっしりと建物が並んでいるので、ホテルによっては部屋からの眺めがよくないこともある。

また、中国(本土)系旅行者が多いということは、すなわち客層がよくないということでもあり、彼らと同宿になると夜遅くに廊下を歩きながら話す響くような大声に安眠を妨げられたり、朝食の時間帯はビュッフェだと料理の前に大勢で群がってどかない、食べきれないほどの料理を皿に山盛りにするなどマナーのない料理の取り方や汚い食べ散らかしなど目に余る行為に不愉快な思いをする可能性が高くなる。

フワイケーオ通り同様、お濠の中の旧市街など観光スポットまでは距離があり、また一帯は交通量が非常に多く夕方から夜にかけての渋滞が激しいところが大きなデメリットと言える。

また、この15年くらいの間に開発が進んだエリアなので、古都チェンマイの風情がまったく感じられないのも、個人的には観光客にとってはマイナスだと思う。

が、逆に寺院観光などに興味がない、もしくはチェンマイが2回目以上でもう行かなくてもよいという人やこのエリアだけで一日を過ごすつもり(近くにはMAYAのほか交差点の斜め向かいにOne Nimmanというショッピングモール、市内方向に向かえばカードスワンケーオというデパートも入った大型商業ビルがある)の人にとっては、都合のよいエリアになるだろう。

北部および南部郊外

チェンマイ郊外の農村地帯
市内から30分離れるだけで、自然がいっぱいの風景に変わる

郊外で、特に宿泊施設が集中しているエリアは、ドーイステープ山系を取り巻く国道沿いで、北側はチェンマイ中心部から約15km北にあるメーリムの街から伸びる国道1096号線、南側はチェンマイから約8km行ったところにあるハーンドーンの街の手前から始まる国道1269号線を中心としたエリアである。

これらのエリアに点在する多くのホテルには“リゾート”という名称がつけられ、コテージ風の一軒家に宿泊するようになっていたり、豪華なスパなどを備えているところも多い。

が、そのレベルは非常に差が大きく、昨今の競争激化に伴って、ウェブサイト上では実に魅力的なように見えても、実際には閑古鳥が鳴き施設のメンテナンスもいい加減になってしまっているところもあるので、ホテルの選択には多少ギャンブル的な要素が含まれてくると言ってもいいかもしれない。

郊外に宿を取るメリットは、何と言っても自然の豊かさだ。

多くのホテルは森林の中にあり、チェンマイ市内の車の騒音や排気ガスなどとはまったく無縁の世界に身を置くことができる。

南北どちらのエリアにもエレファント・キャンプや蘭園があるほか、スネーク・ファーム、猿園など動物と触れ合う機会も得やすいので、子供づれの家族旅行には向いているかもしれない。

また、滞在型でスパを徹底的に堪能したい、というような女性ツーリストにとっても、このエリアは選択肢のひとつに加えることができるだろう。

逆にデメリットは、まさにメリットの裏返しで、自然豊かな隔離された環境だけに、基本的にホテルの外に出かけるのは結構大変なので、ナイトバザールでのショッピングや旧市街の寺院巡りなどを考えている人や、タイ人と気軽に触れ合いたいと思っている人には基本的にはお勧めできない(ホテルによっては市内へのシャトルバスなどを用意しているところもある)。

また、ホテルを出てもすぐ脇にレストランなどがあるわけではないので、場合によっては滞在中3食すべてをホテルで取ることになるかもしれない。

このほかにも、現在郊外のあちらこちらにホテルが作られているが、個人的には空港や市内でレンタカーを借りて自前の足を用意して宿泊するのが賢い使い方だと思う。

また、前述のエリアと違い、郊外に宿を取る人は「このホテル!」と決め打ちで予約し、結果としてこのエリアになるというパターンのほうが多いような気がする。

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