検温の後でタイを出国
2月末の、急な家庭の事情での日本への一時帰国(そして今現在もチェンマイには戻れていない)。
今回は、タイ・日本間をNH(全日空)で飛ぶことにした。
予想外に人の多かった出発ロビーでチェックイン手続きをすると、カウンターの上にはこんな注意書きが貼られていた。
自分はビジネスクラスに搭乗するので上階ではなく、ファストトラック(優先手荷物検査&出国手続き)へ向かうと、やはりそちらでも職員がピストルのような形をした非接触型赤外線体温計を使って検温を行っていた。
自分は36.0度で無事通過(っていうか、36.0度って低すぎないか???)。
その後はいつも通り手荷物検査、出国手続きと終えてラウンジで一休みする。
この日の搭乗ゲートはラウンジのほぼ真ん前だったので、ボーディング時刻ギリギリまでラウンジで過ごした。
搭乗便はボーイング787-800型機。そして満席!
ボーディング時刻をちょっと過ぎた頃にゲートに着くと、すでにロビーにはほとんど人がいなかった。
「あれっ、もしかしたらガラガラなのかな?」と期待しつつ機内へと向かう。
機体の入口でCAの出迎えを受けてシートへと向かったのだが……キャビンは乗客でいっぱいだった!
これは、完全に満席だわ_| ̄|○
空港や機内など人が多そうなところ用にチェンマイの自宅から持って来て装着していたN95マスクをきっちり装着しているかもう一度確認だ(遅いけど)。
この日の全日空NH878便東京羽田行きはボーイング787-8型機での運航だ。
シートは、全日空のバンコク路線で使われている機材では定番のもの。
座った状態から手を伸ばせる範囲に小物入れがないのがいつも不便だとは思うが、それ以外は特に大きな不満はない。
NH808便はナイトフライトということもあり、ウエルカムドリンクはなくペットボトルの水を渡されるだけ、機内食の朝食もワンプレートでの提供とかなり簡素化されたサービスだった。
が、この便は15時過ぎの出発とあって、ウエルカムドリンクもちゃんと提供された。
シャンパンはカステルノー・キュヴェ・ブリュット・レゼルヴ
食事はさすが全日空、という感じの和食をいただく
全日空はさすがに日系のキャリア、いつ搭乗してもほとんど定刻を過ぎることなく機体がゲートを離れる。
この日もほぼ定刻にスワンナプーム空港を飛び立った。
この日の機内食は和食か洋食からのチョイスで、洋食はメインが肉と魚の2種類が用意されていた。
離陸前にメニューが配られ、リクエストを聞かれたので自分は和食をオーダー。
食事は離陸して1時間半ほどしてから始まった。
いつもなら何料理であれ食前酒は白ワインをいただくことが多いのだが、この日は羽田から車を運転して自宅に戻る予定なので、日本茶にしておいた。
本来なら酒のつまみ的な位置づけなのだろう、CAがアミューズ4種類をお盆に乗せて見せてくれたので、2種のチェダーチーズとプルーンに鴨のスモーク・マンゴーサルサ添えを取った。
こういう料理だと、やっぱりワインが飲みたいよな~
アミューズをいただきながらノンビリと映画を見ていたら、しばらくして一の膳(盆?)が運ばれてきた。
前菜は海老煮、鶏塩焼き、蓮根甘酢漬け、黒豆煮
小鉢は帆立貝の蟹餡掛け
酢の物は鮭南蛮漬け
いや~、これはすべておいしかった。
正直言って、NH808便のナイトフライトで出る食事とは雲泥の差。
普段、チェンマイにいる時はまったく日本食を食べない(食べたいとも思わない)自分にとっては久しぶりの味、ということもあってパクパクと平らげてしまった。
そして、いったんお盆が下げられてしばらくすると、二の膳(食事)が運ばれてきた。
ちゃんと緑茶の差し替えを一緒に持って来てくれる(古い湯呑みは別にテーブルの上にある)のも日系キャリアならではの神経の細やかさだねえ……
主菜は鱸味噌焼き
ご飯と味噌汁、香の物
デザートはバナナキャラメルコーヒームース
食事中はずっと緑茶を飲んでいたし、デザートは洋食と共通(たぶん)のものだったので、ドリンクはコーヒーをいただく。
そして、コーヒーをおかわりしたらプラリネ・チョコレートを一緒に持って来てくれた。
ANAのバンコク線の日中のフライトには逆方向を含め初めて搭乗したのだが、こと機内食ということで言えばナイトフライトだと思いっきり損をしているように思った。
特にバンコクから東京への便はフライト時間が短くナイトフライトでも実際にはほとんど眠ることができないし、現役時代の自分のように空港に着いたらそのまま仕事に行く、というような人でもない限りは、同じ金額を出すなら絶対にこのNH878便を使ったほうが得るものは多い。
ただ、この便は羽田に到着するのが23時なので、帰る場所によっては電車がなくなる、あるいは家に着くのが深夜になってしまうかもしれないが。
国内No1空港送迎サービス。タクシーより割安なことも羽田の検疫はあきれるくらいのユルユルだった
日中のフライトでアルコールも飲まなかったのでぜんぜん眠くならず、結局映画をを2本見てフライトタイムを過ごし、予定到着時刻よりも20分ほど早い22時40分に羽田空港に到着した。
この日は、沖止めでバスでターミナルへと移動であった。
当然日本でも新型コロナウイルスが大問題になっており検疫も厳しく行われているだろうから、もしかしたらそのためのバスでの移動なのだろうか、などと考えながら到着ターミナルへと向かう。
ターミナルの中に入り、検疫のカウンター付近まで来るとビックリ。
そこにはさまざまな国からやってきた乗客がグチョグチョに混ざり合って先へと進んでいた。
そして、検疫カウンターにいた女性係官は「香港から来た方はこちらで申告してくださ~い」とただ声を張り上げているだけで、誰もそんな呼びかけは気にしていない。
「え~っ、こんなユルユルじゃぜんぜん話にならないじゃん」と思いながら検疫をスルー、入国手続きを済ませ預け入れ荷物の受け取りターンテーブルまで来てしまった。
荷物は最初から5番目くらいに出てきてあっという間に受け取り、税関を通過してカミさんが待つ一般エリアへと出た。
自分がこのフライトで日本に戻ったのは2月末。
その後の日本がコロナ禍でどのような状況になったかは、多くの人がよくご存じだろう。
自分はタイのような対応(ほぼ完全な鎖国)、日本のような対応(何もかもが中途半端)もそしてスウェーデンのようなやり方(集団免疫を獲得すべく極力普段通り)のどれが一番いいのかわからない。
ただひとつだけ自分ができるのは、公的私的関係なく流布される情報に振り回されることなく、自律した(自分を律することのできる)個人として最大限の感染リスク対策を取り、日本でやるべきこと、やりたいことをやってチェンマイ(タイ)に戻れる日を待つだけだ。
最後に、チェンマイ(タイ)・日本その他世界のすべての人が早くコロナ禍から解放されることを祈っている。
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