場合によっては現状とそぐわない可能性がありますのでご留意ください。
ネパールに向かう往路、飛行機の乗り継ぎの関係でバンコクに1泊することになり、お友達に連絡を入れ夕食をご一緒させていただいた。
今回宿泊したホテルがスクムビット通り沿いなので車で迎えに来てくれるというが、バンコクの大動脈であるこの通りは昼夜を問わず常に大渋滞で待ち合わせの時間を決めてもほとんど意味がないので、近くまで来たら電話をしてもらうことにする。
やはりこの日も、ホテルの部屋から見える通りはブレーキランプが赤く光った車が数珠つなぎになっており、「さて、いったい何時になることか……」と思いながらノンビリしていたら、お友達の仕事が早めに終わったようで想像以上の早い時間に連絡があり、あわてて身支度を整えて階下に降りた。
ホテルのエントランスに車を止めて待っていてくれたお友達との久しぶりの再会での挨拶もそこそこに、すぐに車の後部座席に乗せていただく。
お友達はあらかじめ店を予約してくれていて、ドライバーにエカマイ(スクムビット通りソイ63)に行くよう指示を出した。
ホテルはスクムビット通りの北側でエカマイよりも東にあるのでどのように向かうのだろうと思っていたら、少し東に進んでプラカノン運河にかかる橋を渡らずに側道に入って運河に突きあたると、Uターンして西方向への車線に入って行った。
タラート(市場)が近いことも関係しているのか、側道には花屋や生鮮食品の半屋台のような店が数多く営業しておりかなり下町っぽい風景が展開されていて、車窓からそれを眺めていたのもつかの間、車は再び渋滞のスクムビット通りに飲み込まれる。
ホテルのあるプラカノンからエカマイまではBTS(スカイトレイン)に乗れば一駅だが、やはり夕方の渋滞はすさまじく20分くらいかかってようやくエカマイ通り(ソイ63)へと入る。
すぐに車は右折して狭い路地へと入って行くと、お友達は車を止めるよう命じた。
着いたのは、立派な外観のレストランだ。
この写真だけをパッと見たら、とてもバンコクとは思えない。
店の名前は「葉隠」というようだ。
TEL:02-7144131
WEBSITE:http://www.hagakure.co/
店の入口をくぐるとすぐに店員が来て、席まで案内してくれる。
座るとすぐにサッとおしぼりとメニューが出されるが、メニューを開くと最初のページにオーナシェフの紹介が載っており、それによればプラザ大阪ホテル、Swissotel Nai Lert Park Hotelの総料理長を経て2013年にこの店を開いたという。
日本から皇太子殿下(現天皇陛下)が来タイされた時には、滞在中の料理人も務めたとのこと。
う~ん、これは期待できるぞ(^^)
しかし、メニューにはさまれていた日本酒の品書きを開いてビックリ。
10,000THB(約34,000JPY)のお酒が普通に並んでいる!
もしかしたら、自腹で飲み食いするというよりは接待向けのお店なのかもしれない。
しかし、料理のほうはバンコクという場所とこの店の雰囲気などを勘案すればまあ妥当と言える価格のものが並んでいたので少し安心した。
さて、肝心の料理だが……いやあ、バンコクの日本食もいよいよここまで来たか、という感じ。
素材、料理人の腕、盛りつけなど、どれをとっても東京でそのまま高級日本料理レストランとしても通用するだろう。
自分が東京に住んでいた時は大のお気に入りで毎月のように通い、今でも一時帰国した時に必ず一度は立ち寄る新宿西口の「なだ万賓館」にも引けを取らない(さすがに器だけは明らかに向こうのほうが上だが)、エッジの効いた切れのある料理が続いたのだった。
さすがにリタイヤした身には、バンコクに行ったら必ず寄りたい、と言えるような店ではなかったが、機会(例えば何かの記念日とか)があれば再訪してみたい店だ。
お友達と久しぶりの再会ですっかり話も盛り上がり、おいしい日本料理も堪能できてホテルに戻り、翌早朝にスワンナプーム空港に向かったのだった。
真蛸カルパッチョ
鰻巻き
天麩羅盛り合わせ
茄子田楽
真鯛あら炊き
豚角煮赤味噌仕立て
親子丼と鯛潮汁
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