何をしても治らない腰痛と付き合ってもう15年
今から15年ほど前のある日、仕事に出かけるため靴下を履こうとして腰を曲げたら、突然ピキッとした痛みが走りつま先まで手を伸ばすことも元の姿勢に戻すこともできなくなってしまった。
それ以来、日によって多少の調子がいい悪いはあるものの常に腰に痛みや違和感と付き合うことになった。
複数の医者から、元々の原因はジム(スポーツクラブ)でのフリーウエイトのオーバー・トレーニングだと言われているのだが、街の整形外科から大学病院までどこに行ってもレントゲンを撮って、「あ~、第4腰椎と第5腰椎の間が少し開いてますね。軽いヘルニアです。」と言われ、痛みどめの薬と湿布をくれるだけだ。
ほかにも、「腰痛の名医」という噂を聞けば遠くの病院まで出かけたり、「半分宗教じゃないの!?」と思ってしまうような怪しげな**療法を謳った民間治療などにも数えきれないくらい通ったが、結局完治しないまま現在に至っている。
チェンマイに住むようになってからは、古式タイマッサージや「トークセン」と呼ばれる木槌や木板を使ったタイ北部の伝統治療、知り合いのタイ人に教えてもらった鍼治療などに時間があれば行ってみたのだが、直後の1日2日は痛みは緩和されて腰も軽くなるもののすぐに元の木阿弥で、常に痛みを抱えながら日常生活を送っている。
日本からチェンマイにわざわざ持って来た対策グッズ2点
そんなこんなで治療を受けてもほとんどよくならないので、少しでも痛みや違和感を和らげようと腰痛対策グッズも数えきれないくらい試している。
ちょっとでも「腰痛にいい」という評判を聞くと買っては試し……を繰り返していたので、それこそ「山のように」という言葉がピッタリくるくらい、結局効果がなく(自分には合わなかった、と言ったほうがいいかも)放置されたグッズが自宅の物置がわりのクローゼットには積み重なっている。
しかしその中でも、腰の痛みが落ち着く、あるいは調子がよくなったように感じるというグッズはあって日本にいた時にずっと使っていたので、チェンマイに移り住んだ時もわざわざ持参したものが2点だけある。
デスクチェア用クッション「pinto(ピント)」
「pinto(ピンと?)」は「エスリーム技術」というものを採用した、座位姿勢を改善し座った時の座圧を分散させることににょり、腰への負担を軽減しデスクワークを快適にするクッションだ。
この手の商品はたくさん使ったが、たいてい内部のクッションがすぐにヘタってしまい使い物にならなくなることが多い。
が、「pinto」は日本製のポリウレタンを使用していて、耐久性が高い。
チェンマイで暮らすようになってから自宅のオフィスチェアに座っている時間がすごく長いのだが、それでも2年以上はまったく問題なく使えているので助かる。
実際の商品はこんな形をしている
底にすべり止めが付いているので、動いてもずれる心配がない
お尻を奥まで入れて深く腰掛けフィットさせ、一度うしろにもたれて肋骨の支えと背筋が伸びた感覚を確かめれば、その後はもたれ続ける必要はなく普段通りの活動をすればよい。
確かに、これを使ってからはそれまで長時間イスに座っていることができなかったのが、強い痛みなどをあまり感じずにいられるようになった。
カバーは取り外して洗うことが可能なので、チェンマイのような一年中暑い場所で使っても清潔感をキープすることができるのもいい。
もうひとつのこの商品のいいところが、これ
旅行などに気軽に持ち運ぶことができる専用バッグだ。
この「pinto」、重量は900グラムと非常に軽くふたつ折りにすれば容易に運ぶことができるのだが、持ち手つきの専用バッグがあることでさらに便利になっている。
バッグにクッションを入れたところ
さらにすごいのは、バッグの裏側にはキャリーバックのハンドル通しまでついているのだ
一番最初にこれを購入したのは新宿の東急ハンズだったのだが、店員さんの話では、実際にこの商品をキャリーバッグのハンドルに通して運び、出張などで飛行機を使った移動の際に使用する人も多いらしい。
自分もチェンマイではもっぱら自宅のオフィスチェアで使用しているが、自家用車で長距離ドライブ旅行に出る時にはシートに置いたりもしている。
チェンマイで乗っているトヨタVIOSはシートがかなり柔らかいし、バケットシートでもないので、長距離ドライブはなかなか辛いので。
骨盤矯正用「コウノエ(鴻江)ベルト」
「コウノエ(鴻江)ベルト」は、実は腰痛対策グッズとして売られているのではない。
日ごろ、トップアスリートの身体の調整を行っているスポーツトレーナーの鴻江寿治氏が長年の経験から考案したもので、骨盤を本来の正しい位置に戻すためのベルトだ。
骨盤を整えることで背骨を伸ばして脚・肩・腕などが補正され、体全体のバランスを整えることで、アスリートが過度の疲労を感じたり故障しがちになることを防ぎ最大限のパフォーマンスを引き出すことができるという。
外観は、ただのゴムベルトだ
適度なパワーを持つ特殊ゴムの素材を使用しており、つけていても締め付けるような息苦しさはない。
たぶん、骨盤だけに作用するよう考えられた太さも影響しているのだと思う。
内側にはすべり止め加工がしてるので、長い間装着していてもゆるんだりずり上がったりすることもない。
バックルにはサイズ調節が可能なアジャスターがついている
ベルトをはずす時にゴムが反発して事故になることを防止する補助ベルトもついている
こんな感じに装着する
実際につけていると、腰に痛みが出ていない時は特に何も感じないのだが、痛みがある時にはまったく同じようにベルトを締めているとは思えないくらい骨盤のゆがみが矯正されている感覚が伝わってくる。
たぶん、腰をかばうため歩く姿勢や身体のコア(軸)のバランスも悪くなっているのだろう、これをつけているとヘンに力がかかっている部分がハッキリとわかる。
結果、腰にかかる負担が軽減されるのだろう、痛みが明らかに和らいで来る。
本来はアスリートが腰の回転運動やストレッチ、ウォーキングなどの運動をする時に装着することを想定して作られた商品なのだが、自分はイスなどに座っている時にも使っている。
実際、商品に同梱されているパンフレットには、飛行機や自動車の中で装着するためのアドバイスも記載されている。
海外での長期滞在生活は健康第一!
自分は18歳の時からずっと海外を中心とした旅を続けていて、11年前からはチェンマイに住んでいるのだが、まさか歳を取って腰痛の心配をしながら旅したり海外生活したりするようになるとは想像もしていなかった。
チェンマイでは、バイクや自動車での移動がほとんどになるのでジム(スポーツクラブ)に通ったりして意識して身体を動かすようにしているほか、サプリも飲んだりして普段から体調管理には気をつけるようにしている。
日本に一時帰国した時にも年1回の人間ドックは欠かさない。
体調を崩してしまったら、旅はもちろんチェンマイ暮らしどころではないからね。
しかし、腰痛ばかりはもう患ってしまって元の完全に健常な状態にはたぶん戻せないので、これ以上悪化させたりしないよう、すこしでも不具合を軽減できるよう自分自身で気をつけていかなくてはならない。
そういった意味では、この2種類の腰痛対策グッズは、自分のチェンマイ生活やタイ国内外の旅にはなくてはならないものだ。
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