色々と理由はあるのだが、自分がチェンマイで親しくさせてもらっている人にはタイヤイ(シャン族)が多い。
なので、普段からタイヤイ(シャン族)の生活習慣や文化に触れることが多いのだが、好きなイベントのひとつに「ポーイサーンローン」がある。
「ポーイサーンローン」の正確な意味合いは知らないが、お友達によればタイヤイ(シャン族)は息子が5歳、7歳、10歳のいずれかの年齢に達すると形式的に出家する習慣があり、対象の子供のいる家が寺院に集まって集団で得度式を行うのだという。
日本で言えば、七五三あるいは元服のような儀式ということになるのだろうか。
昨年は、知り合いのお友達の息子さんがこのポーイサーンローンに出るというので招待状をいただき、儀式に参加するとともに食事をふるまってもらった。
今年もまたポーイサーンローンの時期がやって来たのだが、残念ながら対象の子供のいる人がおらず招待状が届かなかったので、儀式を外から眺めつつ露店でタイヤイ(シャン族)料理でもサクッと食べようと出かけてみた。
ポーイサーンローンが行われるのは、市内のやや北にある「ワット・クータオ」という寺院だ。
お団子型のチェディ(仏塔)が有名で、たいていのガイドブックで紹介されている
境内は民族衣装に身を包んだ大勢のタイヤイ(シャン族)でにぎわっていた
今年儀式を行う子供たちのブース(?)がズラリと並んでいる
個々のブースにはポーイサーンローンの対象となる子供がいて、招待状をいただいた人はお祝い金(?)を入れた封筒をカンングン(ขันเงิน=托鉢などに使う銀の鉢)に入れ子供にサーイシン(สายสิญจน์=聖なる紐)を結ぶ。
そしてその後、食事がふるまわれるのでごちそうになる。
実際に儀式などに参加した時の様子などは、こちらをご参照ください。
今年は招待状がないので、ブースの前をただ通り過ぎるだけなのが残念だ。
経済的に余裕のある家族が雇うのだろうか、にぎやかだが単調な音楽を奏でる民族楽団がいるのも毎年のことだ。
ちなみに、巨大な筒のようなものはタイヤイ(シャン族)式の太鼓。
参加する儀式がないと長居をしても正直あまり楽しくはないので、寺院の隣にあるチャーンプアック(チェンマイ市営)競技場に行くことにする。
というのは、こちらに祭りに参加した、あるいは見物で寺院に来た人たちを相手にした露店が多数出ているのだ。
普段なら、ジョギングの人がたくさん走っている競技場の周囲を取り巻く道路沿いにたくさんの店が並んでいる
タイヤイ(シャン族)の民族衣装を売る店が一番多い
売られている衣装のほとんどは1,000THBを軽く超える値段がつけられており、ミャンマーから出稼ぎでチェンマイに来ているケースが多い彼らにとってはとても高価なものだ。
それでも、この手のイベントには民族衣装で来る人が圧倒的に多いので、やはりタイヤイ(シャン族)にとっては特別なコスチュームなのだろう。
自分にとっての一番のお目当てはこちら
タイヤイ(シャン族)料理の食堂だ。
祭り用の急ごしらえの店で水道も直接引けない場所なので、出て来る料理は単純なものだし食器も使い捨てがほとんど。
チェンマイ市内にもタイヤイ(シャン族)料理を出す食堂はあり自分も時々行くのだが、こういうお祭り会場で食べるのはまた格別だ。
まずは、カーオフンローン(ข้าวฟืนร้อน)。
米細麺の上からトゥアリンというおそらく大豆の仲間の豆の粉を練ってドロッとペースト状にしたものをかけ、さらにピーナツ、パクチーを散らしてから醤油やチリオイルをかけ回したもので、代表的なタイヤイ(シャン族)料理だ。
見た目はシンプルだがおいしく作るのにはコツがいるのか、店によって出来不出来が激しいのがこのカーオフンローンで、ここのものは残念ながらはずれだった。
なので、口直しに別の店で別の料理も食べることにした
「ミールアム」と呼ばれる焼き豚乗せ混ぜ麺で、汁なしのチャーシュー麺といったところだろうか。
カオソーイと同じように揚げた麺が乗せられ、薄味のスープが別についてくる。
カーオフンよりも、こちらのほうが日本人には食べやすいかも。
これでお腹もいっぱいになり、ようやく会場をあとにすることができた。
来年は、誰かから招待状がもらえるといいなあ。
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