ラオス国境橋がある小さな街、チェンコーン
タイ最北部チェンラーイ県の北東に位置するメコン川沿いの小さな街、チェンコーンは何の特徴もないが、ラオスとの間にかかる国境橋があることから、とりわけバックパッカーと呼ばれる旅行者にとっては重要な街になっている。
そのため多くの旅行者がチェンコーンを訪れるが、目的は国境の通過なのでせいぜい1泊して次の場所へと移動するだけであっという間に通り過ぎてしまうのではないだろうか。
同じ県内にあるミャンマーとのゲートウェイ、メーサーイもそうなのだが、国境の街にある宿は基本的に国境通過のためにある意味しかたなく一泊する、というようなケースが多いため、ホテルのほうも一見の客相手と割り切っているのか値段の割にメンテナンスやサービスがおざなりのところが多く、コストパフォーマンスが悪いことが多い。
しかし、今回紹介する「フォーチューン・リバー・ビュー・チェンコーン」は、そうした国境越えの旅行者相手ではなく、どちらかというと観光で当地を訪れる人をターゲットにした客室から雄大なメコン川の流れを一望できるおすすめの中級ホテルだ。
街の南はずれの大通りから奥まった立地
「フォーチューン・リバー・ビュー・チェンコーン」は、街の南はずれに位置している。
TEL:052-050089~091
WEBSITE:https://www.fortunehotelgroup.com/fortune-riverview-hotel-chiang-khong/
ラオスとの国境橋方向から来た場合は、橋からの国道1356号線との交差点(T字路)を過ぎて片側2車線の広い道(国道1020号線)を街方向に5kmほど進むと道が大きくカーブして信号のついた交差点に行き着く。
そこを通り越すと橋があり、渡ったすぐのところを右折すると突き当りに役所の建物が見えて来るのでその右手を回り込むように直進すると、ホテルの案内看板が立っている。
あとは、それにしたがって細い路地を入って行けば自動的にホテルの敷地に入れる。
チェンセーン方面から来た場合は、国道1290号線とのT字路から街の中心部を2kmほど進むと左手にチェンコーン警察があり、それを通り越して100mほど行くと道が右にカーブして橋を渡るのでその手前を左折する。
道幅が2車線に広がったら行きすぎだ。
ホテルの敷地は広く、駐車スペースはたくさんあるので自分のように車で訪れる人には都合がよい。
いくつかの部屋タイプがあるが、リバービュー一択で!
駐車場の先にある平屋の建物にフロントがある。
フロントはあまり飾り気はないものの広々としたスペースで、ゆったりとチェックイン手続きができる。
自分が行った時にはマネージャーと思われる女性が出迎えてくれたのだが、何でも日本で3年ほど働いていたことがあるそうで「予約を見たら日本人がいて、久しぶりに日本語が話せると思うとうれしくてずっと待っていました」とのことで、しばらくカウンターの前に置かれている応接セットでカミさんと3人で話し込んでしまった。
宿泊棟は3~4階建てのいくつかの建物に分かれている。
ホテルは大きな会議室なども併設しており、一部の棟はそうしたイベント参加者用になっているようで普段はフロント棟に直結した建物のみを使用しているらしい。
客室はスーペリア、デラックス、エグゼクティブ、スイートなどに分類されているが、どのグレードに泊まるにせよ、ここでは絶対にリバービューの部屋にすることをおすすめする。
というか、リバービューでなければここに泊まる意味がない。
今回は、リバービュー・デラックス・ツインルームを予約した。
客室は、それほど広くはないもののぜんぜん狭い感じもなく使いやすい。
メコン川が見えるようにだろう、大きな窓が2面つけられているのがいい。
窓際のベッドからは、ゴロッと横になってメコン川と対岸のラオスが眺められる。
一般的なソファやチェアはないかわりに、窓際と壁側の2方に背もたれのないクッション付きのスツール(と言えばいいのだろうか?)がしつらえてあり、やはりメコン川が眺められるようになっている。
客室にはもちろんバルコニーがついており、メコン川がの雄大な流れと対岸にあるラオスの街フアイサーイが一望できる。
客室からは、川沿いの道を1本隔てたらメコン川なので前をさえぎるものが何もなく、上流下流どちら側もずっと先まで見渡すことができ、朝に夕にノンビリと景色を眺めるのには最適な環境だ。
ティーセットはホテルの一般的なレベルで冷蔵庫の中は無料のドリンキングウォーター以外は何も入っていない。
ホテルは大通りからかなり入ったところにあり、途中の道は人通りがまったくないホテル専用のソイ(路地)で一番近いコンビニでも500mほど離れているので、外に出たついでに飲食物は調達しておいたほうがいいと思う。
セーフティーボックスはクローゼット内に設置されている。
バスルームは中級ホテルの標準的なスタイルで、シャワーは湯沸かし器での給湯になっている。
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朝食はメコン川を眺められるテラス席で
朝食はフロントの奥にある、夜も営業しているレストランが会場だが、かなり広さを有している。
が、屋外にメコン川を眺めることができるテラス席があるので、座るならこちらのほうが絶対におすすめだ。
自分が宿泊していた期間は、朝は毎日雨が降ってしまい使えなかったのは残念だった。
朝食のメニューは洋食が中心で、タイの地方都市の中級ホテルでは典型的なメニューになっている。
普段のチェンマイ暮らしでは、自分は朝食はせいぜいクロワッサン1個程度しか食べないので、質量ともにこれで十分だった。
特に見どころのないチェンコーンでは最適のホテル
チェンコーンはかつてムアン(城郭都市国家)が栄え、市内には城壁も残っていたりするが取り立てて目立った観光スポットもなく、上記の通り多くの旅人にとってはラオスに向かう前、あるいはラオスからタイに入国した後で通り過ぎるだけだ。
なので、自分のようにこの街を目的地として訪れる人は少ないと思うが、そういう旅行者にとっての最大の見どころはメコン川であり、時間によって変わりゆく川の様子を一日中眺めるのが一番のアトラクションと言っても過言ではない。
そういう意味ではこの「フォーチューン・リバー・ビュー・チェンコーン」は、まさにメコン川を眺めるためのホテル、と言ってもいいくらいのロケーションで設備的にも普通の外国人ツーリストが十分満足できるだけのレベルを兼ね備えている。
自分が泊った雨季はオフシーズンということもあり宿泊客も少なく館内は落ち着いた雰囲気になっており、料金も夫婦2人でデラックス・ルームに宿泊しても1,350THB(4,600JPY)ほどでコストパフォーマンスも非常によかった。
バックパッカーが泊まるようなゲストハウスはちょっと無理、でも高級リゾートホテルはお財布の心配が……というような、自分のような旅行者にはピッタリの中級ホテルだと思う。
幅広い人たちにおすすめだ。
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