タイ王国発祥の地であり、今は世界遺産として登録され世界中から観光客を集めているスコータイ遺跡を巡る旅。
あいにくと天気が悪く遺跡巡りにはちょっと辛くはあったが、昔と違って自動車で遺跡公園内に入ることができるのでスポットの近くまで車で行き、あとは傘をさして見学するという感じでぬれるのは最小限で済ませることができた。
まずは、遺跡公園の中心部に位置する最も重要な寺院であるワットマハータート、そのすぐ南にあるクメール様式の仏塔がユニークなワットシーサワーイと見学した。
3か所目に見学するのは「ワットトラパンングン」という寺院の遺跡だ。
戒壇院堂を持つ「銀の池」をはさんで、ワットマハータートの300m西に位置している。
戒壇院堂がある池の中央の島までは橋が渡されておりアクセスが可能だが、あいにくの天気なので行かなかった。
この寺院の大きな特徴としては、境界壁(の遺構)がないことがあげられる。
もしかしたら池も寺院の一部ということなのかもしれない。
寺院の遺跡メインのチェディ(仏塔)とウィハーン(本堂)、ウボソット(布薩堂)から構成されている。
メインのチェディ(仏塔)は蓮のつぼみの形をしているのだが、4つの窪みがあるのが特徴で、他の蓮のつぼみ型のチェディ(仏塔)とは大きく異なる点だ。
そして、この窪みには立仏像と遊行仏像が収められていたらしいのだが残っておらず、少し離れた場所に遊行仏像だけが置かれている。
この遊行仏像は全体のバランスが非常によくできており今にも歩き出しそうなくらいの雰囲気があることから、しばしばスコータイ遺跡を紹介する書籍などに掲載されているものだ。
透けたように見える足や指先など細部も非常によくできており、ぜひ近づいてじっくり見てほしいと思う。
チェディ(仏塔)の前の床面と下半分の柱だけが残されたウィハーン(本堂)にある本尊と思われる仏像も必見だ。
なめらかな曲線や腰上のくびれなど典型的なスコータイ様式をしたこの座像は、とりわけ右手の指が美しい。
接地印(触地印)を結んだ手は実際に地面には触れていないものの、ひときわ長く伸びた中指は修業中の仏陀が悪魔を退けようと大地の神を呼び起こすための強い心の象徴という意味にふさわしい、単なる美しさだけではなく力強さもたたえており、いくら見ていても飽きない。
この他にも、近くに付随的なレンガ積みの小さなチェディ(仏塔)があるので合わせて見てみよう。
遺跡公園中心部にある寺院遺跡では、絶対にははずせない場所のひとつだと思う。
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