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スコータイ王朝時代は要塞都市として栄えたカムペーンペット歴史公園の遺跡群(1)城壁内の見どころ

タイのスコータイ時代の遺跡群カムペーンペット歴史公園 カムペーンペット、ピチット&メーソート
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「ダイヤのように硬い壁」という名の要塞都市

「スコータイ王朝の史跡を訪ねる」というテーマをカミさんと立て、年に1カ所づつチェンマイからのドライブを兼ねた旅をしている。

今回はチェンマイから南におよそ350km、まっすぐ来れば自動車で5時間ほどのところにあるカムペーンペットだ。

カムペーンペットは「ダイヤモンド(のように硬い(เพชร=ペット))壁(กำแพง=カムぺーン)」という意味だが、タイ日大辞典では「金剛城」と訳されている。

その名の通り、スコータイ王朝時代は要塞都市として栄えた街だ。

ウィキペディアによれば

ビルマからの侵入を防ぐ目的で建設されたといわれている。伝説では11世紀頃に北部から逃れてきた、ある王が建設したとされるが、実際に碑文などで分かっていることはスコータイの王リタイがワット・プラシーマハータート(仏教寺院)を建設したということである。また、ヒンドゥー様式(特に、クメール様式)の遺跡が例外の1つを除いて見つかっていないことから、クメール王朝の影響は非常に薄かったと考えられている。当初は川よりも西側に建造物が建てられていたが、アユタヤ王朝時代には防衛上の理由で川よりも東に建設された。スコータイ時代からスコータイのみならず北部の文化を吸収し、カムペーンペット独特の様式を生み出して発展してきたカムペーンペットも、1767年にはビルマ軍の攻撃を受け崩壊し、現在では漆喰が落ちた煉瓦の建物を残すのみである。

とのことだ。

現在は、スコータイ本体、シーサッチャナーライと合わせてユネスコの世界遺産に登録されている由緒正しい(?)遺跡だ。

歴史公園は、城壁の内外2か所に分かれている

スコータイやシーサッチャナーライ同様、カムペーンペットの遺跡もやはり広い範囲にあるのだが他の2か所のように点在しているのではなく、現在の街の中心部から1.5kmほど行ったところにある城壁の内側エリアと、そこからさらに1.5km、計3kmほど離れている城壁の外側のエリアの2か所に固まっている。

そういう意味では、見学にかかる移動の時間をそれほどかけずに済むのはありがたい。

城壁外エリアの見どころについては、下記リンク先をご参照ください

市内を流れるピン川もチェンマイとはだいぶ様子が異なる

タイのカムペーンペットの市内を流れるピン川

公共交通機関が乏しいので見学にはレンタサイクルなどを使おう

遺跡(歴史公園)は上記の通り市内から少し離れているが、カムペーンペットは他のタイの地方都市同様公共交通機関が未発達。

路線バスのようなものはないし、運よく市内でバイクタクシーのようなものをつかまえることができて遺跡に行くことができたとしても、今度は市内に戻る足を見つけるのは至難の業で徒歩になる可能性が高いだろう。

自分のように自家用車があるのなら何の問題もないが、もし自前の足がなくカムペーンペットを観光しようと思うなら、泊まるホテルやゲストハウスにレンタル自転車などがあるかあらかじめ確認したほうがいいかもしれない。

カムペーンペットはチェンマイやスコータイのような観光都市ではないので、街なかにレンタルバイクやレンタル自転車の店はない。

ちなみに、自分が宿泊した「ナワラート・ヘリテージ・ホテル」には、無料のレンタル自転車が用意されているので、その点は安心だ。

城壁内の主な見どころ

城壁は、およそ2km*500m四方を囲んでいるが、東側の半分ほどは博物館や学校、役所などが立ち並んでおり、遺跡となっている敷地はおそらくそのうちの半分ほどだ。

見学は、市内から国道101号線を遺跡の中を通るような感じに進んで行くと大きく右に直角にカーブした先にラックムアン(街の柱)があり、その周辺が駐車場になっている。

ここに遺跡公園の入口(入場料を支払う)もある。

見どころは城壁内の中央付近に集中しており、とりわけワット・プラケーオとワット・プラタートの2カ所が有名だ。

この前日に見たシーサッチャナーライの遺跡も全体的によく整備されていたが、こちらも手入れが行き届いており、自分たちが散策している間も職員が草を刈ったり落ち葉を片付けたりしていた。

時おり鳥たちの声が聞こえてくる中、大小さまざまな遺跡を眺めながらの散策は、訪れた人にとって至福の時間になると思う。

ワット・プラケーオ

タイのカムペーンペット歴史公園遺跡群のワットプラケーオ概観

ワット・プラケーオという名の寺院は、クルンテープ(バンコク)の王宮をはじめとしてタイ北部の各地にあるが、それはエメラルドの仏像がそこにあったことに由来しており、ここカムペーンペットのワット・プラケーオにも安置されていたという。

遺跡に設置された説明書きによれば、

アユタヤ移動後、エメラルド仏はカムペーンペットの国主によってカムペーンペットに持ち込まれた。
カムペーンペット歴史公園にあるワット・プラケーオはこのときエメラルドブッダが安置された寺と考えられている。
その後、ラーンナーのクーナー王の弟、マハープロムがカムペーンペットからエメラルド仏を持ち去り、チエンラーイに安置した。

とのことであるが、ウィキペディアでは「伝承ではエメラルド仏が安置されていたともいうが定かではない」となっている。

ここ、カムペーンペットのワット・プラケーオは王宮(今は遺跡としても残っていない)の脇に建てられていたと考えられており、重要な寺院であったのだろう、かなり規模が大きい。

遺跡の脇には往時の姿を復元したイラスト看板が置かれているが、それを見るといかに立派な寺院だったかがよくわかる。

現在は、ウィハーン(本堂)、ウボソット(布薩堂)の基礎ほか、大きなチェディ(仏塔)が2つ、それにウィハーン(本堂)の脇に建てられていたと思われる小さめのチェディ(仏塔)がいくつか残っている。

タイのカムペーンペット遺跡のワットプラケーオの本堂と仏塔
タイのカムペーンペット遺跡のワットプラケーオ本堂脇の仏塔
タイのカムペーンペット遺跡のワットプラケーオ本堂脇の小仏塔

大きなチェディ(仏塔)のうち、上半分がなくなっているほうは基壇を象がぐるりと取り囲んでいて、これはカムペーンペットに来る途中で見たシーサッチャナーライのワット・チャーンロームに残されていたチェディ(仏塔)とほぼ同じスタイルをしている。

タイのカムペーンペット遺跡のワットプラケーオ本堂脇の仏塔の基壇

が、この遺跡を最も特徴づけているのは、ウィハーン(本堂)の裏手に残されている仏像だ。

タイのカムペーンペット遺跡のワットプラケーオ本堂脇の仏像群

今でもかなりキチンとした形で残っているのは大きな寝釈迦仏とその後ろにある2体の坐像であるが、これらはバランス的に少し不釣り合いな大きい頭部とマンガ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の主人公、両津勘吉を思い起こさせるようなつながった眉によって特徴づけられており、これは13~15世紀に隆盛したウートーン様式である。

タイのカムペーンペット遺跡のワットプラケーオ本堂脇の仏像の頭部

そのほか、頭のなくなったものや表面が消失してのっぺらぼうのようになった仏像もいくつかあるが、これらは今も風雨にさらされたままなので、いつの日か崩れ落ちてしまうのではないだろうかと心配になって来る。

タイのカムペーンペット遺跡のワットプラケーオ本堂脇の仏像

ワット・プラタート

タイのカムペーンペット歴史公園遺跡群のワットプラタート概観

スコータイ王朝の第5代王であり、「トライプーム(三界経)」の著者としてタイ文学史にも大きな足跡を残しているリタイ王によって建立されたと言われているワット・プラタートは、上記ワット・プラケーオのすぐそばにある。

遺跡の脇に建つ復元図のイラストを見ても、ワット・プラケーオより規模は小さくこじんまりとした印象を受ける。

現存しているのは、基礎面から50cmほどが残った円柱形の柱の跡がずらりとならんだウィハーン(本堂)、ほぼ原形をとどめている2基のチェディだけだ。

タイのカムペーンペット歴史公園遺跡群のワットプラタートの仏塔

このチェディのうちのひとつは円形の大きな基壇を持ち、独特のスタイルをしていることから「カムペーンペット様式」とも呼ばれているらしい。

チェディ(仏塔)は、そのほか真ん中付近まで残された大きなもの、木々に囲まれたやはり下部のみが残されている小さいものもあるが、前者はチェディ(仏塔)のすぐ脇に崩落したと思われる上部のパーツが半分土に埋もれて放置されており、それがかえって趣を感じさせる。

タイのカムペーンペット歴史公園遺跡群のワットプラタートの仏塔群
タイのカムペーンペット歴史公園遺跡群のワットプラタートの折れた仏塔

また、小さな仏像も一体あるものの、中心部付近のレンガがかろうじて残っているという感じであぐらを組んだ足の部分がようやくそれが仏像であったことを分からしめている。

タイのカムペーンペット歴史公園遺跡群のワットプラタートの仏像

これも、雨ざらしになった現状では近い将来完全に崩れてしまうのではないだろうか。

上記2遺跡の周囲の小さな遺跡

上記2遺跡の取り囲むようにつけられている歩道の周囲を中心に、城壁内には名前しか掲示されていないような小さな寺院遺跡が寺院の塀の跡などが残っている。

なので、端から端までゆっくりと見て回るといいと思う。

タイのカムペーンペット歴史公園遺跡群の歩道
タイのカムペーンペット歴史公園遺跡群の城壁
タイのカムペーンペット歴史公園遺跡群のワットイーケン

城壁外エリアの見どころについては、下記リンク先をご参照ください

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