7年近く使ったダイナブックが壊れた
チェンマイでの生活中やタイ国内・周辺の国へ旅行するときに使っているノートパソコンは東芝のダイナブックR632という機種だ(だった)。
すべてのパーツではないがCPUやメモリーなどは選択可能なBTO(Build To Order=受注生産)で、購入した2013年当時では可能な限りのハイスペックにしたため値段は高かった(確か16~7万円だった)が、大きな問題もなくずっと使い続けていた。
が、そのダイナブックが今年の初めについに壊れた。
windows updateがかかると正常にインストールできずエラーと強制再起動を繰り返し、最終的に構成を元に戻すという手順でようやく立ち上げることができる、という状態に陥ってしまった。
まあ、7年近くの長きにわたって日本やチェンマイをはじめその他さまざまな旅先に持ち歩いてほぼ毎日長時間使い続けて来たのだから、よくここまで普通に動いてくれたものだと思う。
自分はまったくパソコンに詳しくないので、チェンマイで余計なことをして完全に使えなくなってしまうのが怖くて、とりあえずwindows updateを30日間(だったかな?)実行しないよう設定してそれを繰り返しつつ5月に予定していた次の一時期帰国の時にパソコンを初期状態に戻すなどして回復すればよし、ダメなら買い換えようというつもりでいた。
が、2月の終わりに家庭の事情で急に一時帰国することになり、当初は10日ほどでチェンマイに戻るつもりだったのだが新型コロナウイルスの影響で日本での用事がはかどらず、そうこうしているうちに事態がどんどん悪化して8年ぶりに長期の日本滞在を余儀なくされてしまった。
そうなると「せっかく長く日本にいるなら次の一時帰国まで待たずこのタイミングでダイナブックをさっさと見切って新しいノートパソコンにしちゃおうかな」という気になってしまい、一気に買い換えを進めることになった。
14インチ液晶の機種に絞って候補選択
今まで使っていたダイナブックは13.3インチ液晶だった。
が、購入した時に比べて老眼がどんどん進んでしまいこのサイズの画面とにらめっこするのはかなり辛く感じていた。
かといって15.6インチは、日本の自宅に置いてあるノートパソコンがそのサイズなのだが、画面が見やすい分大きくて重く、旅行で持ち歩くにはもちろん日本に一時帰国する時に機内手荷物で持ち運びするのもイヤになってしまいそうだ。
さて、どうしようか……とつらつら考えながら何気なく下調べをしていたら、その中間の14インチ液晶のノートパソコンがあることを初めて知った。
直感的に「これだっ!」と思い、まずはこれで液晶画面サイズを仮決定してどんな機種が出ているのかを見てみることにした。
自分はこのサイズのノートパソコンがあることすら知らなかったのだが、調べてみると実際に販売されている機種も少なかった。
今まで使っていたダイナブックやパナソニックのレッツノートなど、日本企業のラインナップには14インチ液晶のものはほとんどない。
主にDELLやHP(ヒューレットパッカード)、LENOVOなどのメーカーが中心だった。
さらに、どうせ買うなら性能のよいものにして長く使いたいので、CPUは最新の第10世代 インテルCorei7、メモリーは16GB以上、ストレージはSSDで512GB以上(HDDは衝撃などで壊れやすいのと起動がSSDに比べて遅くストレスになる。今まで使っていたダイナブックもSSD256GBだった)などの条件で絞り込みを行うと20くらいの製品がピックアップされた。
かなり昔、ゲートウェイのデスクトップパソコンを買った時に1か月で壊れ、アフターサービスもまったく使い物にならないなどひどい目にあったことがあるのでDELLやHP(ヒューレットパッカード)などのアメリカ企業はあまり買う気がしない(しかも、製造は中国らしい)し、LENOVOは中国(香港)企業でファーウェイのスマホ同様余計な何かを入れられているかわかったものではないのでやはり除外。
というようなわがままな(?)ことを言っていたら、残ったのは台湾のASUSとMSI、日本のヤマダ電機のグループ企業であるフロンティア(ブランド名)とマウスコンピューターくらいになってしまった。
これらの企業はいずれも秋葉原にショールームや展示スペースがあるので、実際に出向いて実機を触って感覚なども確かめた上で最終的に購入する機種を決めることにした。
購入したのはマウスコンピューターのクリエイターPC
秋葉原で各社のショールームやヨドバシカメラの中にある展示コーナーを見て回ってスペックをチェックしたり実機を触ったり店員と話をしたりして、最終的に購入することに決めたのは、マウスコンピューターのDAIV 4Nという機種だ。
購入したのは店頭ではなく、店のウェブサイトだが。
マウスコンピューターは基本的にBTO(Build To Order=受注生産)でパソコンを製造販売する企業で、最近は乃木坂46と郷ひろみを起用したテレビCMを流すなどしている(自分は今回長く一時帰国するまで見たことがなかった)ので認知度は結構あるのではないだろうか。
自分が購入したDAIV 4Nという機種は「クリエイターPC」というキャッチフレーズを掲げたDAIVシリーズのひとつで、400名以上のクリエイターが所属するアマナグループがプロダクトデザインから携わり「クリエイターによる、クリエイターのためのパソコン」というコンセプトの元、開発に携わったらしい。
自分は別にクリエイターでも何でもないのだが(苦笑)
BTO(Build To Order=受注生産)なので、スペックはかなり自由にチョイスできるのだが、自分は以下の構成で発注した。
*CPU……インテル(R)Core(TM)i7-10510Uプロセッサー
*メモリ……16GB[16GB×1]
*SSD……512GB NVM Express SSD
*グラフィックス……NVIDIA GeForce(R) MX250/2GB
*無線LAN……インテル(R)Wi-Fi 6 AX201+Bluetooth 5内蔵
*液晶……14.0型ワイド液晶パネル(ノングレア)
自分はスペックとかさっぱりわからないので、予算内に収まる範囲で最高のものを選んだつもり。
本体に送料・税金を加え、支払総額は125,000円ほど。
2013年に購入したダイナブックに比べスペックは大幅にアップしているに値段は4万円ほど安い、いかもパソコンという結果になった。
購入の決め手、使ってみてよかったところ
日本国内で組み立てを行っている
マウスコンピューターのパソコンは、ほとんどが長野県飯山市で生産されている。
組み立てが完了した製品は、さらに別工程で連続稼動負荷試験、組立検査など厳しい品質チェックを受けた後、OSや各種ソフトウェアのセットアップが終了すると最終的な機能試験、安全性試験が行われているという。
国内生産、というのも重要だが、個人的にはできあがった製品の細かいチェックが日本人の目で行われているというのには安心感がある。
薄型・軽量・コンパクト
マウスコンピューターDAIV 4Nは14型の液晶画面でありながらパネル上左右3辺のベゼル幅を狭めたナローベゼル(狭額縁)を採用しているので、本体サイズが13.3型のノートパソコンとほとんど変わらない。
それまで使っていたダイナブックと比較すると一目瞭然だ。
液晶を閉じた大きさも、横幅こそダイナブックに比べて少し広いものの奥行きは狭く、トータルで見ればほとんど変わらない。
さらに、ボディはアルミニウムよりも強度が高くて軽量のマグネシウム合金製。
約48%の軽量化、約31%の薄型化、約20%の小型化を可能にしたという。
重量は1.09kgで、保護ケースに入れて持ち歩いてもまったくストレスを感じない。
また、手に触れた時の質感はかなり高級な印象を受ける。
写真・動画編集ソフトがサクサク動く
マウスコンピューターDAIV 4Nは、「クリエイターPC」と銘打っているだけあってクリエイティブな用途を重視した性能となっている。
CPUはマルチスレッドや高速処理に強いインテル(R)Core(TM)i7-10510Uプロセッサーを採用し、画像や動画の編集など負荷の高い作業においてその真価を発揮する。
グラフィックスはNVIDIAのGeForce(R)MX250を搭載しており、電力と動作速度をより高度に制御する「GPU Boost(TM)3.0」に対応することで幅広いアプリケーションからグラフィックス機能を利用した高速化機能を使うことが可能とのこと。
自分は画像や動画編集といってもそれほど凝ったことをするわけではないのだが、フォトショップを使って画像を一括処理(このブログ用に写真に透かしを入れるとか)する時などのスピードは、それまで使っていたダイナブックよりも格段に速くなったし、動画を切ったり結合したりするなどの作業時も途中で映像がカクカクすることがまったくなくなった。
液晶画面がきれい
マウスコンピューターDAIV 4Nはクリエイター向けのノートパソコンなので、液晶画面もかなり高品質だ。
NTSC比約72%液晶により精度の高い色調確認を行うことが可能で、広視野角にも対応し角度による変化が少ない色味で写真や映像を見ることが可能になっている。
インターネット上ではなかなか伝わらないとは思うけど、一応写真をあげておく。
サポートが24時間365日間対応
マウスコンピューターの製品には、1年間の無償保証のほかに24時間×365日の電話サポートが標準でついている。
パソコンに限らず日本のほとんどの企業のサポートデスクやコールセンターは17時までというところが多いのだが、自分が住んでいるチェンマイ(タイ)と日本との間には2時間の時差があり、これが微妙な差で日中出かけていることが多い自分は帰宅して電話しようと思うともうクローズしてしまっていて連絡できない、ということもしばしばだ。
その点、マウスコンピューターの24時間×365日の電話サポートがある、というのはかなりの安心感がある。
また、購入時に通常1年間の無償保証を延長することが可能で、さらにこれには「安心パックサービス」というのを付加できるのだが、これには専用ダイヤルでの対応のほか修理にかかる日数が通常1週間ほどかかるところを最短当日(!)に修理返却してくれるのだ。
実際に修理に出したことがあるわけではないので実効性はわからないが、自分の場合は通常一時帰国で日本に戻るのはせいぜい2週間ほどなので、いざという時に修理に要する日数が短くなるのはかなり助かると思う。
自分は、購入時に3年(通常1年+2年)の延長保証と安心パックサービスを追加した。
もちろん残念なところもある
今回購入したマウスコンピューターのDAIV 4N。
まだ使い込んだわけではないので性能的な点では不満なところは見つかっていないのだが、やっぱり「これは……」と思うところがないわけではない。
すでに気がついたのには、以下のようなことがある。
電源ユニットが大きくて重たい
これは購入を決める時にはまったくわからなかったのだが、実機が届いてびっくり。
電源ユニットがものすごく大きくて重いのだ。
これはおそらく、デスクトップパソコンと電源ユニットを共用しているからではないかと推測しているのだが、以前使っていたダイナブックのそれと比較しても明らかに大きい。
特にケーブルの太さがぜんぜん違う(上がダイナブック、下がDAIV 4N)。
これは、特に旅でこのパソコンを持ち歩く時にはうっとうしいかもしれない。
可能であれば、同じスペックでもっと小型の電源ユニットを探したほうがいいかも……。
これについては、後日世界最小・最軽量のノートパソコン電源アダプターだという「DART」を購入することで解決した。
ちなみに、パソコン本体の内蔵バッテリーは約12時間を超える長時間駆動を実現しているほか、USB Power Delivery機能に対応し、Type-Cポートからの充電も可能だ。
キーボードのすき間からホコリが入りそう
マウスコンピューターのDAIV 4Nは、これまでは使っていたダイナブックに比べてキーボードのひとつひとつのキー(って言うのかな?)が大きく、約1.4mmのキーストローク、約18mmのキーピッチと相まって打ちやすさは格段によい。
ただ、ダイナブックと違ってキーボードのボタンが浮き上がっており、本体内部との間にすき間が結構開いている。
自分が住んでいるチェンマイの自宅は一軒家で密閉性がそれほど高くないので、特に乾季は砂ぼこりがひどいので、ちょっと心配だ。
キーボードカバーをつけて防ぐという手もあるのだが、昔買ったやつはほとんど使い物にならなかったからなあ……
また、↑↓のキーが小さいのも何気にイラッとする時がある。
SDカードスロットがない
それまで使っていたダイナブックにはあったのだが、新しく購入したマウスコンピューターDAIV 4Nになくて意外に困っているのが、SDカードスロットだ。
自分は写真や動画を撮影する時はスマホよりもまだまだデジカメ(コンデジ)を使うことが多く、今まではカメラからSDカードを抜いてダイナブックに差し込み取り込み、加工や保存をしていた。
が、このマウスコンピューターDAIV 4NはSDカードスロットがないので、充電用のコードを出してきてカメラとパソコンをつながなければならいのは案外面倒くさい。
クリエイター向けのパソコンをうたうなら、やはりSDカードスロットはつけるべきではなかっただろうか。
使い始めて約1か月……大きな不満はまだない
7年ぶりに買い換えたノートパソコンのマウスコンピューターDAIV 4N。
まだ買ってから1か月ほどしかたっていないが、大きな不満はなく快適に使えている。
これでチェンマイに戻ってさらに使い込んだり、チェンマイからの旅であちらこちらに持ち歩いたりすれば何か出てくるのかもしれないが、いずれにしても安い買い物ではなかったのでこれまで使っていたダイナブック同様、末永くお付き合いしたいものだ。
それにしても、新型コロナウイルスが終息してくれないと、旅はもちろんチェンマイに戻ることすらできないのだが……
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